ガソリンスタンドでレギュラーガソリン、ハイオクガソリンと並んで販売されているのが軽油。軽油はディーゼルエンジンの燃料ということはすでにご存じだろう。軽油もまたガソリンと同じ石油から生まれているのだが、何が違うかまではなかなか知られていない。
ガソリンも軽油も元は同じ石油。製法に関しても石油に含まれているガスやワックスなどの成分を分離させるため加熱し、蒸留して作られているのでガソリンと同じだ。その違いは、蒸留時の採取温度にある。簡単に説明すると、ガソリンは石油を熱していった際30℃から230℃の間で発生する蒸気を採取して作られる。これに対して軽油は140℃から380℃で発生する蒸気から採取されるのだ。つまり、より低い温度で蒸発するのがガソリンで、ゆえに常温常圧でも良く燃えるわけ。対して軽油はより高温高圧の場合に良く燃える、という特性をもつことになる。
軽油は高温高圧での優れた特性(高圧力をかけての燃焼が可能なため燃焼効率、燃費ともに向上するなど)に対し、低温に弱いと言われている。ある温度以下になると凍ってしまうのだ。そのため、あまり知られていないが、季節ごとに販売される軽油の成分は微妙に替えられている。その種類はなんと5種類。冬は凍りにくく、夏は熱くなりすぎない、それぞれの季節にぴったりの軽油が販売されているのだ。冬場にスキーに行く場合はなるべく現地(寒いエリア)で給油をするのがいいと言われているのはこのような特性的な理由があるからなのだ。
もう一つ軽油に関して覚えておきたいのが「セタン価」という言葉。ガソリンで言うオクタン価と同じ意味をもつ。セタン価が高いと、着火しやすく始動性が良くなる、排気ガスがきれい、馬力や燃費が向上、静粛性が高くなるなどの効果がある。市販されている軽油の平均的なセタン価は53〜55だ。一部の会社ではここに目を付け、ガソリンにレギュラーとハイオクがあるように、セタン価を少し高めに設定したものを、プレミアム軽油として販売している場合もある。ディーゼルエンジンを搭載するスポーツ系RVを所有するユーザーは利用してみる価値がありそうだ。
軽油とガソリンは同じ石油製品であるが、製法も特性も異なる。だから間違ってもガソリンエンジン車に軽油、ディーゼルエンジン車にガソリンなどは入れないこと。エンジンを壊す原因になる。 |