古いロレックスの買取額が下がらないなら、空冷ポルシェ911も下がらない。たぶん
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2015/07/17
仮に空冷バブルがはじけても、おそらく「激安」にはならない
このところ空冷ポルシェ911、具体的にはタイプ964の「買いタイミング」について考えている。
ご承知のとおり964型を中心とする空冷ポルシェ911の中古車相場はただ今絶賛高騰中で、数年前は350万円も出せば買えたような個体が600万円以上、いや700万円以上で売られている。そうなるとなかなか手が出せないわけだが、「964が欲しい!」という強烈な想いは鎮めることができず、「じゃ、もしも買うとしたらいつ、いくらぐらいで買うべきだろうか?」と日々詳細に妄想しているのだ。
妄想の中で考えるのは「高騰してるといっても、その分リセール価格も高騰してるわけだから、結局はトントンというか、ある意味昔と変わらぬ金額で買えるとも言えるんじゃないか? 最初の投資額が馬鹿デカくなってしまっただけで……」ということだ。
確かに、昔は「350万円で買い、(例えば)200万円で売却する」だったのが、最近は「700万円で買い、2年後ぐらいに550万円で売却する」という時代に変わったのだとしたら、「結局、(メンテ代等を除く)実際にかけたお金はどちらも150万円」ということであり、筆者のようなド庶民であっても買って買えなくはない……という気分になってくるのだ。
しかし怖いのは「買いました。すると途端に空冷911バブルがはじけ、リセール相場は普通レベルに戻りました」という事態だ。悔やんでも悔やみきれない、せつない事態だが、なんとなくありそうな気もするのがおそろしいところである。さて、どうするべきか?
リセール相場に限らず未来のことを正確に予想することなどできないが、ひとつ参考になるのは筆者が使っている腕時計、1967年製ロレックスGMTマスター1に関するいくつかの事実だろう。
筆者はこれを10年前、55万円で購入した。以来気に入って使っているわけだが、購入から4年ほどたったある時、物は試しで専門店に買い取り査定を依頼した。もしも食うに困った場合、この時計を売り払えば何ヵ月ぐらい食いつなぐことができるのかを知りたくなったのだ。
返ってきた査定額は35万円であった。「なるほど、おおむね1ヵ月半か」と納得し、もちろん売却はせずにそのまま使い続け、おかげさまで今日に至っている。
そして前回の査定から約6年がたった本日、再び「物は試し」で専門店に見てもらった。すると査定額は「41万円」とのことだった。
実は「70万円ぐらいまで高騰してたらどうしようウフフフフ~」と勝手に思っていたので、若干期待ハズレではあった。しかし、よく考えてみれば41万円でも十分なのだ。6年前からまったく下がっていないどころか微妙に上がっており、10年間も使い倒しているのに、本日時点で実質14万円分しか目減りしていない。期待したほど上がったわけではなかったが、落胆するほど下がったわけでは決してない。それで十分じゃないか……と思うのだ。
あくまでもたぶんだが、空冷ポルシェ911の将来におけるリセール額も、最悪バージョンで予想してみてもGMTマスター1ぐらい、すなわち「儲けが出るほど上がるかどうかは知らんけど、少なくとも買値から大幅に目減りすることはない」ぐらいのゾーンに落ち着くのではないか……と考えている。
車と時計とではジャンルが違うわけだが、964もGMTマスター1も「クラシカルな美しさがある一級品で、新品では二度と手に入らないものであり、それゆえ世界的に人気がある」というプロダクトだ。そういったものは、馬鹿みたいに高騰するかどうかは謎だが、少なくとも馬鹿みたいに下がることはないのだ。たぶん。
もちろん以上は筆者個人の勝手な推論であるため、まったくもって責任は持てない。しかし、もしもこの推論が正しいとしたら、超絶高騰している空冷911であっても「実は買える!」という目は出てくるわけだ。
まぁ約700万円というイニシャルコストを用意できるのか、ていうかそもそもそれって用意すべきなのか? という問題は残るが、筆者のようにタイプ964のことが気になって気になって仕方ない人がもしもいたならば、参考にしていただけたら幸いである。
ということで今回の筆者からのオススメは(というか注目は)、ずばりポルシェ911のタイプ964だ。
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- Car:ポルシェ 911(964)
- Conditions:修復歴なし
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