▲2人でキャンプを楽しむなら道具はミニマム量でも平気ですし、後部座席も荷室として使えるので車は小さくても平気。その分、走破性重視で選びましょう ▲2人でキャンプを楽しむなら道具はミニマム量でも平気ですし、後部座席も荷室として使えるので車は小さくても平気。その分、走破性重視で選びましょう

ファミリーキャンプを卒業したら車選びも変わる

数年前からアウトドアがブームになり、お盆休みやシルバーウイークなどの長期連休は予約を取るのが困難な状況に。普段の週末も人気のキャンプ場は数ヵ月前から予約がいっぱいになっていたりします。

人気があるのは高規格キャンプ場と呼ばれるところ。管理が行き届いていて、トイレは水洗。キャンプサイトにはAC電源なども付いていたりします。さらにレンタル品が充実しているのが特徴で、その気になれば手ぶらでキャンプを楽しむこともできます。

一方で高規格キャンプ場はファミリーや若者グループ、キャンプビギナーなどが多いこともあり、子供の声やグループの笑い声などが響きます。賑やかで楽しいのは何よりですが、「うるさい……」と感じることがあるのも事実。

「今までは子供と一緒だったり数組のファミリーでキャンプを楽しんでいたけれど、子供も大きくなったし、これからは夫婦や気の合う仲間と静かにのんびりと自然の中で過ごしたい」
そんな人たちにオススメしたいのが山間にあるこじんまりとしたキャンプ場です。

高規格キャンプ場と違い「何でも揃っていて便利!」というわけにはいきませんが、これまで何回もファミリーキャンプを経験しているならアウトドアでの生活には慣れているはず。少しくらいの不便は逆に楽しみになるもの。一通りの道具も持っているでしょうから、レンタル品などなくても大丈夫でしょう。

未舗装で道が荒れた場所もある林道はコンパクトSUVがベスト

ファミリーキャンプだと家族がゆったり乗れて、かつたくさんの荷物を積めることが条件に。車は必然的にミニバンが中心になります。キャンプ場はアクセスのいい場所にあるので2WDでもまず困ることはありません。

しかし、子供が親と出かけなくなりご夫婦で静かな場所でキャンプを楽しむ場合、ファミリーキャンプとは車選びの視点が変わってきます。オススメしたいのは小型SUV。本当なら5ナンバーサイズのSUVを推したいのですが、全幅1700mm以下という5ナンバーサイズに収まるSUVは選択肢がかなり限定的に。そこで限りなく5ナンバーサイズに近いものを考えてみました。

▲林道を30分以上を走った先に素敵なキャンプ場が待っていることもあります。悪天候後の林道は木が折れて道にはみ出していたり雨水が川のように流れていることも ▲林道を30分以上を走った先に素敵なキャンプ場が待っていることもあります。悪天候後の林道は木が折れて道にはみ出していたり雨水が川のように流れていることも


山間のキャンプ場がなぜ週末でも静かに過ごせるかというと、高規格キャンプ場に比べてアプローチが大変だからに他なりません。このような場所は高速を降りてから峠道を通り、最後は未舗装の林道に入っていきます。林道は対向車とすれ違うのが困難な細い道も少なくありません(対向車が来たときは途中にある待避所で相手が通り過ぎるのを待ちます)。

このような道は、デコボコしていたり、大きな石が転がっていたりすることもあります。そうなると単に4WDではなく、ある程度最低地上高が確保されたSUVが威力を発揮します。

全幅1735mmで最低地上高も十分確保された2代目フォレスター!

▲2代目フォレスターの生産期間は2002年2月~2007年11月。標準モデルの最低地上高は175mmですが、特別仕様のL.L.Beanエディション(写真)は205mmにまで高められています ▲2代目フォレスターの生産期間は2002年2月~2007年11月。標準モデルの最低地上高は175mmですが、特別仕様のL.L.Beanエディション(写真)は205mmにまで高められています


以上の事柄から導き出されたオススメモデル。それは2代目スバル フォレスターです。フォレスターは3代目から一般的なSUVスタイルになり全幅も大きくなりました。しかし2代目まではワゴン的なルックスで全幅は1735mmと、コンパクトSUVの代表格である日産 ジュークよりも全幅が小さくなっています。

175mmという最低地上高はSUVとしては低めなものの、普通のワゴンやミニバンと比較すればボディ下部をヒットするリスクは減るはず。スバル伝統の水平対向エンジンはNAでも140psと十分なパワーを発揮します。高速道路やワインディングを軽快に走りたいならターボモデルを選ぶのもアリですよ。

▲荷室にタイヤハウスの張り出しはあるものの、スクエアな形なので意外に荷物は積みやすい2代目フォレスター。2005年1月にデビューした後期型からシートに撥水処理が施されました ▲荷室にタイヤハウスの張り出しはあるものの、スクエアな形なので意外に荷物は積みやすい2代目フォレスター。2005年1月にデビューした後期型からシートに撥水処理が施されました


ボディはコンパクトでも積載力はかなりあります。大型の道具をたくさん積んでラグジュアリーなキャンプを楽しむのには向きませんが、テント、タープ、チェア、テーブルに調理道具などを積んで普通にキャンプするなら4人で向かうことも可能です。

2代目フォレスターは登場から14年以上経過しており、ほとんどの中古車が100万円以下に。50万円以下で買えるものもかなりあります。SUVは人気があるため予算100万円以下で探すのは案外大変なんですよね。その中で2代目フォレスターの存在は貴重。長く乗るつもりなら2005年1月以降の後期型がオススメです。後期型はボディ剛性やサスペンション特性が見直されて走行性が上がった他、NAエンジンに改良が加えられ低中速域での扱いやすさが高められています。

▲98年にデビューした現行型ジムニーは中古車も豊富で予算に応じて選べます。林道を走るといってもスポーツ走行ではないのでATでも大丈夫! ▲98年にデビューした現行型ジムニーは中古車も豊富で予算に応じて選べます。林道を走るといってもスポーツ走行ではないのでATでも大丈夫!


ちなみに林道を走ることだけ考えるなら、フォレスターより小さいスズキ ジムニーもオススメ。強固なラダーフレームでボディを固め最低地上高も200mmあるジムニー。4WD性能も折り紙つきで、文字どおり“水を得た魚”のように山道をガンガン走っていくのは間違いありません。

ただし都市部に住んでいる人だとキャンプに向かう道中の多くは高速道路になります。そうなるとある程度排気量がある方が楽だったりしますからね。また荷物も後部座席を倒して積むのが前提に。出かけるのは1人または2人。そして高速道路を走らない、または走っても長距離ではないという人なら、ジムニーは最高の選択となるはずです!

text/高橋 満(BRIDGEMAN)
photo/スバル、スズキ、PIXTA