手の届かぬ車のようでいて、実は割と届かないでもないBMW M4クーペ相場の妙
カテゴリー: クルマ
タグ: BMW / クーペ / M4クーペ / EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2017/01/26
怒涛のクーペは気になる存在だが、とかく高価で希少なのが難点
メルセデスAMGの現行C63クーペやBMW M4クーペ、あるいはアウディ RS5という「怒涛のハイパフォーマンスクーペ」は、車を愛好する男子の多くが気になる存在でありましょう。ただし新車はどう考えても富裕層向けのプライス設定ですので、筆者のごとき一般人は必然的に「中古車」を狙うことになります。
が、中古でもまだ高い。
いや「高い」「安い」というのは主観によりますので、人によっては「全然お手頃じゃん?」とおっしゃるかもしれません。しかし客観的な指標で物事を考えるとすれば、例えばメルセデスAMGのC63クーペは新車価格1246万円であるのに対して中古車相場がおおむね1350万~1400万円ですので、少なくとも「高い安いはさておき、現時点では中古車ならではのお買い得感に欠ける」とは言えるはずです。
ていうかC63クーペは1月19日現在で全国に2台しか中古車がありませんので、そもそも「中古車を探す」という行為がまだ成り立ちづらい車種です。アウディ RS5もやや希少で、モデル全体では前述日現在9台が流通していますが、走行2万km以下の「おいしい個体」に限った場合は全国でわずか3台と、はなはだ心許ない数字になるのが現状です。
同じ「怒涛のハイパフォーマンスクーペ」でもやや古い世代のモデルで可とするならば、比較的手頃な中古車が比較的豊富に流通しています。が、「私はそういうのはあまり好かん。やはり最新に近い設計の怒涛系モデルが好ましい」とするのであれば、どうしたってお手頃予算でサクッと買うのは難しくなるのが現代資本主義社会というものです。
しかしM4クーペだけは高年式車もなぜか(比較的)お手頃
しかしながら、そんななかでも例外的にお値打ちなのがBMW M4クーペの中古車であります。
「お値打ち」といっても、その中古車は安めのものでも車両700万~800万円ぐらいするわけですが、M DCTドライブロジックの新車時価格が1126万円であったことを考えれば、しかもボロめの過走行車とかではなく、走行1万km台までの修復歴なし車でもその価格であることを考えれば、これはもう十分「お値打ち」と言えるのではないか。少なくとも、言ったところでバチは当たらないのではないかと、そう考える次第です。
しかも流通量がそれなりに豊富です。
もちろん車が車ですので、現行フォルクスワーゲン ゴルフみたいに803台とか大量に流通しているわけではありません。しかし1月19日現在、全国で67台のBMW M4クーペが流通しており、700万~800万円かつ走行2万km以下のお値打ち系に絞っても、15台が候補に挙がります。これはこの種の車、つまり最新世代の欧州怒涛系ハイパフォーマンスクーペとしては望外に探しやすい状況……と言っても何ら間違いではないはずです。
さらに言いますと、このあたりの中古車は(もちろん全物件ではありませんが)新車時27万8000~30万8000円のオプションだった19インチのMライト・アロイ・ホイールが装着済みだったりもしますので、そういった意味でもお値打ちなのではないかと思う次第です。
唯一のネックは「14年式はそろそろ車検」ということか
さて、以上のようにBMW M4クーペは(ある意味)お手頃価格であり、流通量もこの種の車としては豊富なため探しやすい、選びやすいということがおわかりいただけたと思います。
あとは「M4クーペってそもそも買うべき良き車なのか?」という疑問が残るわけですが、これについては言わずもがなでしょう。
M4クーペの直列6気筒3L直噴ターボエンジンは、先代にあたる旧型M3クーペのV8 4Lから大幅なダウンサイジングを実施したにも関わらず、先代V8を11ps上回る431psという怒涛の最高出力を獲得。そしてCFRP(炭素繊維強化樹脂)を効果的に配置することなどにより旧型比約80kgの軽量化にも成功。
そういったファクトをベースに、市街地ではアダプティブMサスペンションを「コンフォート」に設定しておけば十分以上に「普通の車」としても機能します(もちろん硬いは硬いですが……)。そして高速道路などでひとたびアクセルを踏み込めば、あるいは「スポーツ」「スポーツ・プラス」を選べば、まったくもって「普通じゃない車」として、異次元というほかないブチ切れた走りを披露します。最高です。
中古車的な問題として挙げるなら、700万~800万円のゾーンに多い14年式は「車検が近い」ということでしょうか。
もちろん個体によりけりですが、14年式M4クーペは今年の6月から12月にかけて順次初回車検を迎えます。車検整備となれば少々のお金はかかりますし、3年間のメーカー保証も基本的には切れますので、できれば15年式を狙った方がいいのかもしれません。15年式も車両700万~800万円のゾーンでそれなりに流通しています。もしくは、割とすぐに車検時期が来ることを織り込み済みで14年式を狙うか。それもまた一つの男道ではありましょう。
いずれにせよBMW M4クーペの中古車は、この種のモデルとしては例外的に「安い」です。あくまでカギカッコ付きの「安い」ではありますが、車関係のご予算に比較的余裕がある趣味人各位は、自営・お勤めのいかんを問わずご注目いただけたら幸いです。
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 日本中が熱狂した! 名門レーシングコンストラクター“マクラーレン”の現在地【EDGE Motorsports】
- 天邪鬼な僕がイケてる!と感じた車は、昔の超定番車!?【オートメッセ大阪2024】
- 【試乗】新型 メルセデスAMG C 63 S Eパフォーマンス|電動化により2Lで1020N・m! 危うさなく速い“ハイテクマシン”
- 最新型フェアレディZ登場から1年半、中古車流通量が約50台に! 受注再開未定な今の価格は?中古で買うなら?
- 100万円で狙える国産スポーツカーオススメ5選|マニュアル車も選べる! 中古車価格や流通量を紹介
- 7人乗りSUV・3列シートオススメ15選|国産&海外車、安い中古モデルも紹介【2024年】
- 【新型車】新型マクラーレン アルトゥーラ スパイダー登場! ハイブリッドオープンエアの刺激を満喫せよ!
- 【名車への道】’89 ポルシェ 911ターボ
- スバル BRZの中古車価格が1年で約40万円ダウン! 国産人気スポーツカー、今オススメの選び方・買い方は?
- ポルシェ 911(992型)の中古車流通台数が200台に迫る! 価格相場の最新情報も詳しく解説