ポルシェ カイエン【海外試乗】(島下泰久)
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
タグ: SUV / クロスオーバーSUV / 高級 / 4WD
2014/10/30
人気は盤石、乗れば納得の進化を遂げた
2世代目となってからこの4年間でカイエンの世界販売は30万3000台以上にも達したという。初代は8年間で27万6000台だったから、何と倍以上のペースで売れまくっているわけだ。
そんなカイエンだけに変更は決して大掛かりなものではない。見た目にしても、わかる人にはわかるけれど…という感じだが、実際にはモノコックとドア以外のほとんどが刷新されていて、全体にワイド感が強調された造形となっている。
今回、スペインで試乗できたのは2モデル。従来の4.8L V8から3.6L V6ツインターボへとエンジンが変更されたカイエンSと、パワーアップした4.8L V8ツインターボを積むカイエンターボだ。
まずカイエンSは、排気量を縮小しながらもターボの効果で低回転域のトルクに厚みが出てドライバビリティが向上しているのが何よりも好印象。回転を上げなくてもグイグイ加速していく特性は、重量級のSUVの心臓にぴったりだ。
一方、十分以上だった動力性能にさらに磨きをかけた4.8Lターボは、速いだけでなくより高回転型の特性となっているのが気持ち良い。コレを味わうと、やはり離れられなくなる。スペックにこそ変更はないものの、シャシーもリファインされた様子で、乗り心地はしなやかさを増し、高速域でのフラット感も高まっている。現行型のオーナーは悔しさを覚えそうだ。
ラインナップには他にも、新たにプラグイン化されたカイエンS Eハイブリッドが用意されている。また遠からず、おそらくは新エンジンを得て素のカイエンも追加されるはずである。
派手に変わったわけではないが、乗ればやはり納得の進化を遂げているのが、この新しいカイエン。その人気はますます盤石と言えそうだ。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:CAYENNE TURBO ■乗車定員:5名
■エンジン種類:V8DOHCターボ ■総排気量:4806cc
■最高出力:520/6000[ps/rpm] ■最大トルク:750/2250-4000[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:8AT
■全長×全幅×全高:4855×1939×1702(mm) ■ホイールベース:2895mm
■車両重量:2260kg
■車両本体価格:1720万円(税込)
あわせて読みたい
- トヨタ RAV4の中古車価格が1年で約30万円ダウン! 人気国産SUV、今オススメの買い方・選び方は?
- 【試乗】新型 ボルボ EX30|これは令和の“街の遊撃手”! 街中をキビキビ走るボルボ最小の電動SUV
- 100万円で買えるレクサスって? 「買ってアリ!」な5モデルを専門家が真剣に考えてみた
- 【海外試乗】新型 ポルシェ パナメーラ|より快適な足を手に入れた、軽快でスポーティなラグジュアリーセダン
- 【海外試乗】新型 ランドローバー レンジローバースポーツ SV エディションワン|SUVなのに真骨頂はサーキット? 大きさを感じさせない驚異的ドライブフィール!!
- BMW X1(3代目)をマンガで解説! スポーティなプレミアムコンパクトSUVはどんな車?【人気車ゼミ】
- 【試乗】新型ランドローバー ディフェンダー│待望のV8モデルと人気のガソリンモデルを公道で乗り比べてわかったそれぞれの強みとは
- 新型トヨタ クラウンの新車価格約730万円に絶望した人に贈る「半額でコレ、代わりにどうですか?」5選
- 【試乗】フォルクスワーゲン ID.4 Pro|航続可能距離は延びたが、まだまだ“伸びしろ”がある電気自動車
- 【試乗】新型 メルセデスAMG C 63 S Eパフォーマンス|電動化により2Lで1020N・m! 危うさなく速い“ハイテクマシン”