マクラーレン MP4-12Cスパイダー | ニューモデル試乗

街乗りのライドコンフォートから、ハードなサーキットドライブ、そして優雅なオープンクルーズまで、およそラグジュアリーカーの出番と考えられるすべてのシーンを、最高レベルでこなしてくれるのだから、大人のわがままに100%応えてくれるスーパーカーである

妥協ナシ、使い勝手も上、クーペより断然オススメ

最初の驚きはユーティリティの高さ

マクラーレンが本格的にスーパーカーメーカーとなって生み出した驚愕のミッドシップスポーツカー、MP4-12C。この種の高級車ビジネスの定石どおり、そのスパイダー仕様が登場したというわけだけれども、その見どころはといえば、これが予想外のものだった。

実際に、自由に乗っていいという試乗車を与えられて、最初に驚かされたのは、その走りのパフォーマンス(は後ほど)ではなく、ユーティリティの高さ、だったからだ。

跳ね上がったデヘドラルドアの縁にボタンがある。クローズド状態でこれを押すと、トノカバーがポンッと上がった。そこに現れたのは、52Lのへこみ。機内持ち込みサイズのスーツケースなら、すっぽりと収まる程度に十分なスペースで、2人乗れば荷物の行き場に困るこの手のミッドシップスーパーカーでは、とても重宝するのだった。

中身もまるでクーぺと同じ

もちろん、サーキットを走らせると、それ以上の感動にすぐさま襲われた。そのドライビングフィールは、クーペのそれとまったく同じ、なのだ。

屋根のないことなど、まるで感じさせない、というか、忘れてしまって、ハイスピードドライブに夢中になっていた。ヘルメットをかぶっていたため、風の巻き込みも感じなかったから、余計である。

この手のスーパーカーでは、たとえそれがフェラーリであっても、オープン化による剛性低下は避けられなかった。それが、どうだ。筆者レベルが試すような一生懸命走りの範囲内では、まるで違わない。なるほど、エンジニアが、中身もまるでクーペと同じと豪語したわけだ。

クーペより優る点が、ユーティリティのほかにもうひとつあった。それはエグゾーストノート。オープンではもちろんのこと、クローズドでも、リアウインドウを下げれば、迫力のV8サウンドが室内にこだまする。爆音派にもオススメである。

クーぺとまったく同じ、重さ75kgのCFRP製モノコックシャシー(カーボンモノセル)を採用

クーぺとまったく同じ、重さ75kgのCFRP製モノコックシャシー(カーボンモノセル)を採用

複合素材を用いた2つのパネルを組み合わせたルーフ。リアガラスのみを開けセミオープンにもできる

複合素材を用いた2つのパネルを組み合わせたルーフ。リアガラスのみを開けセミオープンにもできる

エンジンサウンドをオープンドライブで楽しめるよう、排気システムはクーぺと異なる

エンジンサウンドをオープンドライブで楽しめるよう、排気システムはクーぺと異なる

SPECIFICATIONS

グレード MP4-12C SPIDER
駆動方式 MR
トランスミッション 7DCT
全長×全幅×全高(mm) 4509×2093×1203
ホイールベース(mm) 2670
車両重量(kg) 1376
乗車定員(人) 2
エンジン種類 V8DOHCターボ
総排気量(cc) 3799
最高出力[ps/rpm] 625/7500
最大トルク[N・m/rpm] 600/7500
車両本体価格(万円) 3000.0
Tester/西川淳  Photo/マクラーレン・オートモーティブ