新世代ボルボの魅力を手頃なサイズに集約!

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最新ボルボの特徴をコンパクトにパッケージングしたという"5ドアハッチバック"。往年のクーペモデル、P1800がデザインモチーフだ
アウディA3スポーツバックやBMW1シリーズの好調で盛り上がるプレミアムコンパクトカー市場に、ボルボが送り込むブランニューモデルがV40である。4369㎜×1802㎜×1445㎜というスリーサイズは、まさに1シリーズとほぼ同等。Vの名の通りハッチバックというよりスポーツワゴン的なフォルムの5ドアのみが用意される。

パワーユニットのラインナップはS60/V60と基本的に共通。日本向けには最高出力180㎰の1.6ℓ直噴ターボエンジンに、パワーシフトと呼ばれる6速DCTの組み合わせが導入されそうだ。

先進安全装備が充実しているのは、クラスを問わないボルボのセールスポイント。一番のトピックは、世界初の歩行者用エアバッグの設定だ。事故の際にボンネットをポップアップさせ、フロントガラスからAピラー周辺にエアバッグを展開。歩行者の頭部衝突を防ぐのである。

"選ぶ理由"を十分に備えた実力派

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メーター回りは液晶パネルを採用。エレガンス/エコ/パフォーマンスというコンセプトで、照明の色やメーター類の配置を変更する
まず好印象なのがスタイリング。ロングルーフのフォルムは情感にあふれ、またアイデンティティも随所に感じさせて、なかなか存在感がある。インテリアもクオリティは上々。温もり感ある風合いがボルボらしい。

180㎰のエンジンはパワフルで、山道でも十分楽しめた。むしろ、もっと実用トルク寄りの設定でもいいぐらいだ。フットワークはS60/V60よりさらに進化した印象。スムーズなターンインが気 持ち良い。ただし、こちらも試乗車のスポーツシャシー+18インチタイヤより、もっとおとなしい仕様で良いと感じた。

デザイン、クオリティ、そして走りのレベルは高く、進化版のシティセーフティも備わるなど、このV40、価格次第ではあるが、この市場における魅力的な選択肢となり得る資質は十分。来年の日本導入が待ち遠しい一台だ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード T4
全長×全幅×全高(mm) 4369×1802×1445
車両重量(kg) 1474
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1596
最高出力[ps/rpm] 180/5700
最大トルク[Nm/rpm] 240/1600-5000
Tester/島下泰久  Photo/ボルボ・カーズ・ジャパン