▲ボルボのフラッグシップとなる90シリーズ、セダンのS90、ステーションワゴンのV90、クロスオーバーモデルのV90クロスカントリーをラインナップする。新世代プラットフォームに自社開発エンジンを搭載、先進安全装備や独自のインフォテイメントシステムなどを備えスウェディッシュ・ラグジュアリーを体現した ▲ボルボのフラッグシップとなる90シリーズ、セダンのS90、ステーションワゴンのV90、クロスオーバーモデルのV90クロスカントリーをラインナップする。新世代プラットフォームに自社開発エンジンを搭載、先進安全装備や独自のインフォテイメントシステムなどを備えスウェディッシュ・ラグジュアリーを体現した

ラグジュアリーブランドへ成長したボルボを実感

Eセグメントのステーションワゴンを買う。以前は大いに流行ったライフスタイルだけど、このところのSUV人気に押されて、ワゴン需要は減っているらしい。けれども、セダンのように乗れて荷物も積みやすいというエステートモデルならでは、の魅力は、きっとそのうち再評価されると思う。

かくいうボクも、今のところ、ステーションワゴンライフには縁遠い生活スタイルだけれども、縁がなくても欲しいと思えたのが、新型ボルボ V90だ。機能性ありきのカテゴリーで、そういう衝動に駆られることなんて、そうそうない。その昔のボルボ 850T5Rエステートや、E34のBMW M5ツーリング、V10を積んだアウディ RS6アバント、といった、たまたまワゴンの形をした高性能モデルが欲しくなった、という経験はあっても……。

V90は違う。威張れるほどの高性能じゃない。エンドピラーが寝たとはいえ、いまだ機能重視のエステートだ。なのに、欲しくなった。なぜか。簡単だ。最新のカーデザインとしてスタイルに惹かれたからだ。インテリアの見映えに引き込まれたからだ。

XC90 以降のボルボは、シンプルな魅力で車好きを惹きつけるすべに長けている。そのうえで、走りはもちろんのこと、安全性や環境性、先進性にも抜かりがない。優れて、イマドキのラグジュアリーブランドに成長したと思う。ドイツ勢、危うしだ。ちなみに、セダンのS90も同じくらい良い。

>▲V70の後継モデルとなるV90、プラグインハイブリッドモデルもラインナップする。北欧神話に登場するトール神がもつハンマーをモチーフとしたT字型LEDヘッドライトが特徴的 ▲V70の後継モデルとなるV90、プラグインハイブリッドモデルもラインナップする。北欧神話に登場するトール神がもつハンマーをモチーフとしたT字型LEDヘッドライトが特徴的
▲15種類以上の安全・運転支援システム、インテリセーフを標準装備。これには道路逸脱事故防止のランオフロード・ミティゲーションや、車線中央を走るようにアシストするパイロット・アシスト(自動運転 レベル2)などが備わる ▲15種類以上の安全・運転支援システム、インテリセーフを標準装備。これには道路逸脱事故防止のランオフロード・ミティゲーションや、車線中央を走るようにアシストするパイロット・アシスト(自動運転 レベル2)などが備わる
▲メーター部のディスプレイと縦型タッチスクリーンのセンターディスプレイを用い、直感的な操作を可能とした独自システム(センサス)を採用。ファインナッパレザーやナチュラルな風合いのウッドパネルなどが用意される ▲メーター部のディスプレイと縦型タッチスクリーンのセンターディスプレイを用い、直感的な操作を可能とした独自システム(センサス)を採用。ファインナッパレザーやナチュラルな風合いのウッドパネルなどが用意される

【SPECIFICATIONS】
■グレード:V90 T6 AWD Inscription ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ+スーパーチャージャー ■総排気量:1968cc
■最高出力:320/5700[ps/rpm]
■最大トルク:400/2200-5400[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:8AT
■全長x全幅x全高:4935x1890x1475(mm) ■ホイールベース:2940mm
■車両価格:799万円

text/西川淳
photo/柳田由人