▲東京オートサロンのマツダブースでプロ仕様のドライブシミュレーションを体験。焦れば焦るほどグラベルから抜け出せない。逆にグラベル内でまたスピンしてしまう有様だった ▲東京オートサロン2015のマツダブースでプロ仕様のドライブシミュレーションを体験。焦れば焦るほどグラベルから抜け出せない。逆にグラベル内でまたスピンしてしまう有様だった

人馬一体を目指すなら、馬だけでなく人の姿勢も大事

編集部員A(以下、A):オートサロンは年々、規模が大きくなっていて楽しいですね。ダイハツブース、コペンだらけですごかったですし
ぴえいる(以下、ぴ):思い切りが良くていいブースだったね。あ、マツダブースにシュミレーターがあるよ!(ここで一発、Aに私のすごさを見せつけてやろう……)
A:うわっ、またスピンしたwwあ、今度はバリアにクリーンヒーット! あ~あ、もう車が動かないじゃないですかwww
:ったく、ギャラリーがうるさいから本来の華麗なドライビングが……
A:だいたい、ぴえいるさんはドライブポジションが悪すぎますよ

そういうAくんが教えてくれたのは、同じくマツダブース内で行われたドライビングポジションの特別講習だった。マツダが目指す「人馬一体」は、人と車が通じ合うこと。当然、ドライバーの要求に応えられる車は必要だが、それだけでは実現できない。「車に話しかけるドライバーの姿勢も重要です。そっぽを向いている人とうまく会話なんてできませんよね? それと同じことです」と講師で、車両開発を担当する楠木さんは教えてくれた。

というわけで、この講習で学んだ「正しいドライビングポジションの取り方」を解説していこう。

(1)ハンドルをいちばん奥へ押し込む&ハンドルをいちばん下へ下げる
(2)シートをいちばん奥へスライド&座面をいちばん下へ下げる
(3)背もたれを腹部が窮屈になるくらいまで起こす
(4)背もたれを腹部に違和感がなくなるまで倒す
(5)アクセルペダル、ブレーキペダルを踏みやすい位置にかかとをセットする
(6)足(足首、ふくらはぎ、すね、もも)に違和感のない自然な位置までシートを前にスライドする
(7)ボンネットの1/4が見えるくらいの位置まで座面を上げる
(8)両手をステアリング上部に乗せ、手首の付け根にステアリングがくるように引き出す
(9)ステアリングの間からメーターが見えるようステアリングの上下を調整する


▲(1)ハンドルをいちばん奥へ、また下へ下げる (2)シートをいちばん奥へ引き、座面をいちばん下まで下げる ▲(1)ハンドルをいちばん奥へ、また下へ下げる (2)シートをいちばん奥へ引き、座面をいちばん下まで下げる
▲(3)背もたれを、窮屈になるくらいまで起こす (4)1ノッチずつ倒していき、お腹の窮屈な感じがなくなる位置まで倒す ▲(3)背もたれを、窮屈になるくらいまで起こす (4)1ノッチずつ倒していき、お腹の窮屈な感じがなくなる位置まで倒す
▲(5)アクセルとブレーキペダルを踏みやすい、右足のかかとの位置を決める ▲(5)アクセルとブレーキペダルを踏みやすい、右足のかかとの位置を決める
▲(6)シートを1段ずつ前にスライドさせながら、アクセルやブレーキペダルを踏み込んだり離したりした際に、足首に違和感のない位置を探す ▲(6)シートを1段ずつ前にスライドさせながら、アクセルやブレーキペダルを踏み込んだり離したりした際に、足首に違和感のない位置を探す
▲(7)ボンネットの1/4が見える位置(講習時には写真のように目印を貼ってくれた)まで座面を上げる ▲(7)ボンネットの1/4が見える位置(講習時には写真のように目印を貼ってくれた)まで座面を上げる
▲(8)両手をステアリング上部に乗せ、手首の付け根部分にステアリングがくるようステアリングを引き出す ▲(8)両手をステアリング上部に乗せ、手首の付け根部分にステアリングがくるようステアリングを引き出す
▲(9)ステアリングの間からメーターが見えるように、ステアリングを上下する ▲(9)ステアリングの間からメーターが見えるように、ステアリングを上下する

以上が誰でもできる正しいドライビングポジションの取り方だ。身体にムダな力が入っていないからか、自然に車とフィットしてる感じで、とても楽に運転できそう。

なるほど、これなら……と、再度ドライブシミュレーションに挑戦。最初は順調だったが、調子に乗ってコーナーで「もう少し!」と踏み込んだため、あえなくスピン&まさかの横転……。結局、上手く走れなかったが、帰り道に教えてもらったドライビングポジションで車を運転してみたら、なんだか今までと違う景色が見えた気がした。これから運転がもっと楽しくなるかも!

▲(10)正しいドライビングポジションで運転するとなんだか楽しくなるよ! ▲(10)正しいドライビングポジションで運転するとなんだか楽しくなるよ!
text&photo/ぴえいる