トヨタランドクルーザーと言えば、国内はもとより世界各国で高い人気を誇り
抜群の悪路走破性、優れた居住性、そして豪華さも兼ね備えた究極のヨンクだ
そんなランドクルーザーに新型が登場し、今、熱い視線を浴びている
そこで歴代ランドクルーザーの進化の歴史をおさらいすると同時に
狙いごろの80系、100系、90系、120系各モデルの
バイヤーズガイド、そして購入後の楽しみ方などをまとめてみることにした
中古車でしか手に入れることができない歴代ランドクルーザーは
注目が集まる今こそ、絶好の“買い”のタミングなのである!
80系だけがもつワイルドさは、今なおファンを惹きつける!
1992年式以降が狙い目!下回りのサビにも注意
 いまだ根強い人気を誇る80系ランドクルーザー。当時大流行したスチールやアルミ製のブッシュガードは、80系のワイルドさをさらに強調。後継モデルの100系にはないその独特の雰囲気こそが、20年近い月日を経た今もファンを惹きつける部分である。
  そんな80系の中古車で人気があるのは中期型、後期型と呼ばれるモデル。年式で言うと1992年式以降で、エンジンがOHVからDOHCに変わり最高出力が向上していること、ATが電子制御に変更されたこと、そしてブレーキも改良されていることなどがその理由だ。長く乗ることを考えると、多少の出費を覚悟しても中期型以降を狙うのが良いだろう。とはいえ、そんな中期型もすでにデビューからかなり時間が経過しているため、サビや退色にも目を光らせておきたい。基本的に丈夫で大きなトラブルもなく長く楽しめる車だ。それだけに、見た目の印象を大きく変える下回りのサビやボディカラーの退色状況などには細心の注意を払うことが大切。実車確認にはじっくり時間をかけるようにしよう。
icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
1989年10月 デビュー
80系ランドクルーザーがデビュー
乗用車的なイメージに生まれ変わった
搭載されるエンジンは4L直6OHVと
4.2Lディーゼルターボ
センターデフ付きのフルタイム4WDは
国産ビッグクロカン初採用の装備だ
VXには3列シート8人乗りも設定した
1991年8月 一部改良
一部改良で装備の充実が図られた
エアコンが全車標準装備となったほか
一部モデルに時間調整式間欠ワイパー
プッシュ式ヒーターコントロール
4スピーカーオーディオを採用した
1992年8月 一部改良
215ps、38kg-mを発生する
4.5L直6DOHCエンジンを新搭載
ATはECT(電子制御)を採用し
ブレーキディスクの大型化や
4輪ABSのオプション設定などにより
動力性能を大幅に向上させた
1993年5月 一部改良
一部改良でグレード体系を見直し
ガソリンエンジンに廉価モデルのGX
ディーゼルエンジンにも上級モデルVXとVXリミテッドを追加設定している
続く6月にはキャンパー仕様の
アクティブバケーションも登場した
1995年1月 マイナーチェンジ
初のマイナーチェンジで内外装を変更
スポーティさを強調した外観に
高級感漂う内装を新たに採用している
またATには2速発進機構を新採用
さらに運転席エアバッグが
全車にオプション設定されている
1996年8月 一部改良
80系シリーズ最後の一部改良で
安全装備をよりいっそう充実させた
パートタイム4WD車を除く全車に
ABSとデュアルエアバッグを標準装備
また4.5Lガソリンエンジン車は
全モデルがワイドボディ化されている
ブラックの外装色も登場した

1OO系:世界に誇る高級クロカンはハイテク&ゴージャス装備も自慢
セキュリティ性能が高い2000年式以降がターゲット
 100系は高級セダンにも匹敵するラグジュアリィさが魅力のモデルである。そのため本革シートやエレクトロマルチビジョンといった豪華装備が付いているものに人気が集中している。このモデルを中古車で購入する際には、まず後から装着できないメーカーオプションの装備をしっかりチェックすることが大切になる。
  また中古車の場合、前オーナーが装着しているパーツも要チェックだ。なかには後から付けるとかなり高価なホイールやマフラーなどが装着されているものもある。購入後に手を加える計画なら、装着済み中古車を狙ったほうが買い得感が高い。
  100系というと盗難も心配されるが、2000年式以降なら安心度アップ。この年からエンジンイモビライザーが装着されており、年式が新しくなるほどそのセキュリティ性能は高まる。中古車の場合、初期モデルとの平均価格差は50万円前後となるが、ギア比可変ステアリングや5 Super ECTが採用されていることも考えれば、2002年式以降に狙いを絞るのが正解といえそうだ。
icon_popup.gifカタログを見る  icon_popup.gif中古車相場表  icon_popup.gif中古車を探す
1998年1月 デビュー
フラッグシップクロカン4WDとして
内外装とも高級路線を強めた100系
車高調整装置AHCや減衰力を
電子制御するスカイフックTEMSなど
先進の技術を惜しみなく投入している
このモデルに搭載されるエンジンは
4.7LV8と4.2Lディーゼルターボだ
1999年8月 一部改良
一部改良を行いオプションを充実
アクティブTRCやVSCのほか
本木目ステアリング&シフトノブ
ナビ付きエレクトロマルチビジョンを
新たにオプションに設定した
2000年5月 一部改良
アンサーバックシステム付きの
ワイヤレスドアロックリモコンを
全モデルに標準装備したほか
撥水フロントドアガラスや
レインクリアリングミラーも
標準装備となっている
2002年8月 マイナーチェンジ
ギア比可変ステアリング(VGRS)や
5 Super ECTを採用。ナイトビューを
オプションに新設定している
またマークレビンソン製オーディオや
オートアラーム機能を備えた
エンジンイモビライザーも採用した
2003年8月 一部改良
G-BOOKに対応した新型ナビを採用
音声ガイダンス付きバックモニターや
Bluetooth対応ハンズフリーを設定
セカンドシート中央席・右側には
ISO FIX対応チャイルドシート固定用
アンカーも標準装備している
2005年4月 マイナーチェンジ
前後ライト回りのデザイン変更を行い
ヘッドランプには光軸調整機能を
またリアランプにはLEDを新採用した
ガソリンエンジンは燃費を向上させ
2010年度燃費基準を達成している
ホワイトパールクリスタルシャインと
シルバーメタリックを新設定した
Report /石川茂幸 Photo/安岡 嘉
※この記事は、カーセンサー関東版20号(2007年10月4日発売)の特集をWEB用に再構成したものです