カラーと車への愛情。ミラジーノＬ７００Ｓをお探しならば、カールさんをお薦めします（ｈｅｒｍａｎｎｉａさんのクチコミ投稿）

まずデザインありきで車探しをし、旧ジーノにたどり着きました。「ミニクーパーのパクリだ」と揶揄する人もいますが、ミニほどキュートさを強調せず、自己主張も激しくない。なのに、愛嬌がある。そんな“さりげないヨーロピアン・テイスト”に惹かれました。 　そうは言っても曲線はかなりヨーロッパ寄りなので、できれば古都にもしっくり溶け込むクラシカルな色を選びたいところ。そう思ってカーセンサーを中心に検索したところ、「いい色だなあ」と感じたジーノは、ことごとく大阪・堺のカールさんが手掛けたものでした。 　家族で相談した結果、関東から小旅行を兼ねてカールさんを訪問。実車を見せてもらった上で、こちらが質問攻めだったこともあり、数時間かけていろんな説明をしていただきました。オーナーの小猿さんは、４０代のイケメン。もともと美大出身とのことで、色への強いこだわりにも納得がいきました。ドア内側の縁など、いわば下着のような部分にも丁寧に塗装を施す職人肌の仕事にも感心することしきり。その場で購入を決心しました。 　とはいえ、色は悩みました。夏に似合うごく浅いブルーか、秋に似合うベージュか。結局は、虹の橋を渡った愛犬に一番似合っていた首輪と同じライトブルー（カールさん的には「クラシックブルー」かな）にしました。距離浅で、エンジンや内装等の状態も申し分なかったです。 　随分と無理もお願いしました。こちらが希望した種類のナビ設置から、スピーカーの取り付け（「ジーノに適合する種類で、音が良ければいいです。予算はいくら」と小猿さんに丸投げするわがままぶり）も。 　メインイベントは、家族の強い要望でルーフキャリアの設置をお願いしました。Ｌ７００Ｓの正規キャリアは、あまりにデザインが可愛すぎるのと、状態がいいのを探すだけでも大変だったのでパス。素人検索で旧ローバーミニ用のモンテルーフ・キャリアが流用できると知り、ヤフオクで約２万５０００円で落札（Ｌ７００Ｓ正規の平均４万円超と比べれば格安です）、小猿さんにセットアップしてもらいました。実用的とは言いかねますが、クラシカルな雰囲気を愛でる（「これにスペアタイヤ乗っけてモンテカルロ・ラリー走ってたのかよ…」とか）という意味では、家族が満足しているので良かったと思います。 　私たち家族は、この車を亡くなった愛犬の名前で呼んでいます。車を運転するようになって３０年以上が経ちますが、単なる移動手段ではなく、「ずっと大切に乗れるように気を配ろう」と感じさせられた車は、このジーノが初めてです。 　亡くなった愛犬が生まれた時とほぼ変わらない１５年選手ですから、いまどきの新車とは違い、これからもそれなりの不具合は出てくるでしょう（と言っても購入から４カ月、全くのトラブルフリーですよ）。でも、このデザインと、この色に魅せられた人は、できれば堺に足を運んでみてください。小猿さんは自身が大ファンだからこそ、Ｌ７００Ｓを扱っているそうです。