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2018/05/21

次期レヴォーグはダウンサイジングがさらに進む!

▲グローバル展開を視野に入れて、ボディサイズが拡大される次期レヴォーグには、1.5Lおよび1.8Lのボクサー4+ターボが与えられる見通しだ。プラットフォームには、新世代シャシーが用いられる

日本専売設計から、世界戦略車へと飛躍

レガシィツーリングワゴンの後継車も兼ね、レヴォーグが発売されてからはや4年が経過する。国内向けに開発された同車は、海外からも注目され、結果的に欧州でも売られることになった。こうした事情を鑑みて、スバルは「海外でもイケる」と踏んだようだ。

北米市場の要望で、サイズアップしたレガシィに代わる日本向けモデルとして、「25年目のフルモデルチェンジ」のキャッチコピーとともに2014年に鳴り物入りで登場したモデルがレヴォーグだ。

4代目レガシィとほぼ同等のボディサイズ、ワゴン版WRXと呼びたくなる走りの良さ、1.6Lと2Lで、性格の異なる2種類のターボエンジン、バージョン3にレベルアップしたEyeSightなど、こだわりのメカニズムが満載されている。

▲2014年6月に新ブランドの車として発売された現行レヴォーグ。ワゴン専用ボディやEyeSightバージョン3、ターボ車オンリーの展開が話題となった

売れてはいるけれど、もっと期待値は高かった

レヴォーグは、自動車メディアや、スバルファンからの評価も高く、販売台数はコンスタントに月2000台前後をキープしている。マーケット全体が減少傾向にある日本市場を考えれば、健闘していると言えそうだが、スバル内部からは「(販売状況は)予想していたよりもイマイチ」との声も聞かれる。

そんなレヴォーグの次期モデルを示唆するデザインスタディが、2018年3月のジュネーブモーターショーで初公開された「ヴィジヴ ツアラー コンセプト」だ。全体的なイメージは、2017年の東京モーターショーでお披露目された「ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト(次期WRXを示唆)」のワゴン版と言えよう。

フロントまわりは存在感の抑えられたエアスクープが用いられていたが、リアは延長されたルーフとスラントしたクオーターピラー、フェンダーからハッチゲートにかけてギュッと絞り込まれた造形が起用されて、スバルらしからぬセクシーなデザインに仕上げられていた。

スタディモデルのボディサイズは、全長4775mm×全幅1930mm×全高1435mm、ホイールベースは2730mm。もちろん、この寸法で市販化されることはないが、現行モデルよりもサイズアップされることは間違いないだろう。

▲ジュネーブモーターショーでお披露目された次期レヴォーグを示唆するスタディモデル、ヴィジヴ ツアラー コンセプト。フロントまわりには、存在感を抑えられたエアスクープが備わる。ターボ車であることは間違いない

欧州マーケットを視野に入れ、開発される

次期レヴォーグは、世界展開を視野に入れていることが予想できる。社内では、「スバルは北米で成功しているが、さらなる成長のためには、欧州でも認められることも必要」との思いを持っている人が多いそうだ。

つまり、次期モデルは北米一本足打法からの脱却のための1台に据えられるのかもしれない。

メカニズムは全面刷新され、プラットフォームには、インプレッサから採用されているSGPが起用される。SGP(スバルグローバルプラットフォーム)は、インプレッサから3列シートSUVのアセントまでをカバーするフレキシブルなシャシー。前出のホイールベース2730mmは意外と現実的かもしれない。

エンジンは、引き続き全車にターボエンジンが用いられる。じつはスバルは2021年までに、ターボエンジンの搭載比率を、現在の約1割から8割に引き上げる計画を立てている。

具体的にいうと、3.6L NAフラット6を2.4Lターボに、2L NAを1.8Lターボに、1.6L NAを1.5Lターボにそれぞれ置き換える。次期レヴォーグは1.5Lと1.8Lの2本立てになることが濃厚だ。また、トランスミッションは、CVTを諦め、開発が進められている多段ATに差し替えられる。

※2018年5月21日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年以降
■全長×全幅×全高:4750×1780×1485(mm)
■搭載エンジン:1.8L 水平対向4+ターボ 他

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル