アバルト595コンペティツィオーネ（シングルクラッチ、セミオートマ）からの乗り換えです。 アバルト595は、市販車とは思えないほどのマフラー音など、尖った車で楽しかったのですが、ＭＩＴＯのクワドリは、現在ＭＴの入庫はなく、今後はＴＣＴ（ツインクラッチ）になるとの事で、どうしてもＭＴ車に乗りたくて買い換えました。 まず足回りですが、後期という事で熟成されたからか、電子制御ダンパーの恩恵か、非常に洗練されており、高速の継ぎ目なども「トトン、トトン」と高級車のようにいなします。 若干タイヤハウスの空きが気になり、デザイン的には少し車高を落としたいと感じるものの、この足回りの印象が変わるのは嫌なので、当分足を変えるのは控えたいと思います。 また、エンジンはエンジン・オブザイヤーのマルチエアで、1.4Ｌで170ＰＳは立派です。 アバルトと比べると、高回転の吹け上りが良いように感じます。 低排気量の常で、坂道等では若干トルク不足を感じるかもしれませんが、平坦路では、2,000回転以上をキープしていれば非常に軽快な加速感を楽しめます。 但し、これはアルファロメオのエンジン制御システム「D.N.A」のＤ（ﾀﾞｲﾅﾐｯｸﾓｰﾄﾞ）を選択している時に限ります。Ｎ（ﾉｰﾏﾙ）はあまりにモッサリしていて、使う気になれません（笑）。 アイドリングストップも備わっており、エンジンのかかるタイミングは違和感のないように作られておりますが、わずらわしい時はキャンセルできます。昔のアルファを知るものにとっては、このような装備は「現代の車なんだな。」と感じずにはいられないでしょう。 後期はシフトストロークも節度があり、小気味よくシフトチェンジできます。 このように洗練されたホットハッチではありますが、ネガがない訳ではありません。 私は、近年のアルファをほとんど所有してきました（ＧＴＶ、147、156、159など）。 それらと比較すると、いわゆるアルファロメオの「官能的なエンジン音」や「味」などが薄れ、らしさが失われてきていると感じざるを得ません。 このあたりは個人差と思われるので、検討されている方は是非試乗をお勧めします。