意外に快適!? 派手さと堅実さを兼ね備えたスポーツクーペ

Z32型の生産終了から、約2年間の空白を経て発売されたZ33型日産フェアレディZは、走行性能とデザイン性の高さから、次世代が活躍する現在でも評価の高いスポーツクーペです。その中で、日産のモータースポーツ部門を担うニスモが企画し、カスタマイズを手がけるオーテックが販売したのが、今回ご紹介する「バージョンニスモ」です。

デビューはZ33型がマイナーチェンジされた2007年1月。新車時の車両本体価格は6MTモデルが439万9500円、5ATモデルが449万4000円という、国産クーペとしてはハイエンドに近い価格帯でした。ベースグレードと比べると、約100万円高の設定となっています。
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エンジンは他グレードと同じVQ35HR型の3.5L・V6DOHCエンジン(Max313ps、36.5kg-m)ですが、強烈なインパクトを与えるエアロパーツを車体前後に装着しているので、タダモノではない感はバツグン。内装には本革とアルカンターラのコンビシート、本革巻きステアリングホイールなどを備え、コックピットにはZの象徴とも言える3連メーターがそびえています。

特徴的なのは足回り。タイヤはフロントが245/40R18、リアが275/35R19という大径&極太サイズが設定され、銘柄はブリヂストン・ポテンザRE01Rというスパルタンなモデル。これを受け止めるために、レイズ製の鍛造アルミホイールとブレンボ製のキャリパーを採用。さらに専用サスペンションとヤマハ発動機製のショックアブソーバーが搭載されています。

装備面から見ると、いかにも走りはスパルタンなものを想像しますが、乗り心地は市街地でも意外にマイルド。もちろん、本領を発揮するのがワインディングロードであることは間違いありませんが、マンホールや歩道縁石などの段差を乗り越える際に、特別不快な思いをすることは少ないでしょう。
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原稿執筆時のカーセンサーnetにおける相場は、239.9万~379万円。特徴的なのは、全般的に車両の状態が良いこと。修復歴車は1台もなく、走行距離も1台だけ2.9万kmという物件があるものの、他はすべて2万km以下。1万kmに満たない物件も6台あります。ミッションは6MTが6台、5ATが5台となっています。

日産とニスモだけでなく、オーテックまで加わって開発されたバージョンニスモは、まさに日産グループの総力が結集されたモデルといえるでしょう。現行型のZ34型にもバージョンニスモは設定されていますが、費用対効果を考えると、新車しか買えない現時点ではZ33型のほうがお得といえるでしょう。興味をもった方は下の検索窓に「フェアレディZ バージョンニスモ」と入力して検索してみてください。


Text/渡瀬基樹