スマートフォーツー▲狭い生活道路もスイスイ走れる小さな車は毎日の買い物などで便利に使える頼もしい存在。日本には軽自動車という素晴らしい車がありますが、一方で「軽にはちょっと抵抗がある」という人もいます。そんな人にオススメの、小さな登録車を紹介します!

人も荷物もたくさん乗せないなら、小さい方がラク

「普段使いがラクだから小さな車が欲しい。でも軽自動車は違うかな……」

こう考えたとき、多くの人は選択肢として、トヨタ ヤリスやホンダ フィットなどのコンパクトカーを思い浮かべるはず。

では、これら国産コンパクトカーの超定番モデルである両モデルのサイズを見てみましょう。

トヨタ ヤリス(現行型):全長3940×全幅1695mm
ホンダ フィット(現行型):全長3995~4090×全幅1695~1725mm(※グレードにより差異あり)

一般的に“コンパクトカー”といえば、この2モデルのように、おおよそ全長が4m、全幅が1700mmというサイズ感です。

ただ、車の使い方を考えたとき、基本は1人乗り(多くても送迎の際に2人)で、荷物も日常の買い物が大半で大きなものは積まない。そうなると、もっとサイズが小さい方が扱いやすく便利ということも考えられます。

駐車場の奥行きがあまりない、自宅周辺の道が狭いなどの環境であればなおさらかもしれません。

ヤリスやフィットは、ヨーロッパでは“Bセグメント”と呼ばれる大きさのカテゴリーに分類されますが、実はそれより一回り小さな“Aセグメント”と呼ばれるものも存在します。

ここでは軽自動車を除いた、定番のコンパクトカーより小さい全長3620mm、全幅1680mm以下を「超小型車」とし、中でも中古車として手に入れやすい10モデルを紹介します。
 

 

【車の常識を変えた元祖シティコミューター】
スマート フォーツーシリーズ(現行型)
全長:2755~2785mm 全幅:1665mm

スマートフォーツー ▲全長3mを大きく下回る超コンパクトな2人乗りスマート。オープンモデルもあります

ドイツの小型車メーカーであるスマートを象徴する、超小型車のフォーツー。

都市部を軽快に移動するため、全長を可能な限り短くした2人乗りのモデルで、3代目は2015年10月から日本に導入されました。

3代目フォーツーはクーペとカブリオがあり、エディション1、エディション2、ターボリミテッド、ブラバスなどが限定販売の形で導入されていきました。

全長は極端に短く、標準モデルで2755mm、ブラバスは2785mmという大きさです。

ただ、全幅が1665mmあるので車内は思いのほか広い! 荷室も260Lと日常生活で使うのに十分な広さが確保されています。

全長が短いことに加え、エンジンを運転席の後方に搭載したRRレイアウトにより、最小回転半径は3.3mを実現。路地裏の細い道や狭い駐車場でも快適に運転できるでしょう。

搭載エンジンは最高出力71psを発生する1L 3気筒(標準モデル)。十分なパワーがあるのでホームセンターなどの立体駐車場の急な坂道でもストレスを感じずに上っていけます。

中古車はフォーツークーペが約35台流通していて、価格帯は100万~340万円。

オープンモデルのフォーツーカブリオは約10台流通していて、価格帯は150万~380万円となっています。

クーペの高価格帯にはディズニーとコラボした限定モデルや、ブラバス仕様の物件があります。より個性的なフォーツーを手に入れたいなら、狙ってみるのもいいでしょう。
 

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【驚異のパッケージングを実現した4人乗り超小型車】
トヨタ iQ(初代)
全長:2985mm 全幅:1680mm

トヨタiQ ▲3mを切るサイズで4人乗りを実現したトヨタ iQ

1998年に登場した初代スマートクーペ&カブリオは、シティコミューターの概念を覆すほどの衝撃でした。そしてスマートが登場した後に、いくつかの自動車メーカーがスマートのコンセプトに近いモデルを登場させます。

そのひとつが2008年11月に登場したトヨタ iQです。

3mを切る全長に、5ナンバーサイズのマックスに近い全幅が与えられたiQがスマートと大きく異なるのは、このサイズで4人乗りを実現していること。しかも、ほぼ荷物置き場という広さではなく、後席にも大人が座ることを想定したパッケージングになっています。

タイヤをボディの四隅に配置し、ステアリングギアボックスを上方配置するなどの工夫でエンジンルームをコンパクト化。さらに、助手席側インストルメントパネルを運転席側より前方に出すなどの工夫で、助手席のスライド量を拡大しています。

こうして助手席を前に設定することで、その後ろにも大人が座れるようになり、大人3人+子供1人の4人乗車での移動が可能になりました。

最小回転半径も3.9mという小ささを実現しています。

搭載エンジンは1Lと1.3Lの2種類。さらに、ガズーレーシング チューンド バイMN、GRMNなどのスポーツモデルも用意されました。

中古車は約310台流通していて、価格帯は10万~690万円。

高価格帯は希少性の高いスポーツモデルで、通常モデルは予算50万円でも探しやすくなっています。
 

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【かわいらしい丸目の超小型車】
フォルクスワーゲン ルポ(初代)
全長:3525mm 全幅:1640mm

フォルクスワーゲンルポ ▲ポロより小さな超小型車としてデビューしたルポ。定員は5名

1974年に登場したフォルクスワーゲン ゴルフ、そして1975年に登場したポロは、モデルチェンジを重ねるごとにだんだんとボディサイズが大型化していきました。

そんな中でポロよりも小さなエントリーモデルとして開発されたのが、2001年7月に日本導入されたルポです。

全幅は日本の5ナンバーサイズの上限より60mm短く、全長も3500mmよりわずかに長いサイズに抑えられています。

ボディタイプは3ドアハッチバックですが、定員4名の軽自動車に対し、ルポは5人乗りに。長距離移動ではさすがにきついものの、街中での移動なら5人乗車でも使えます。

最小回転半径は4.7m。小回りが利くので市街地でも運転しやすいのが特徴です。

グレードは、最高出力55kW(75ps)を発生する1.4Lエンジン+4速AT搭載のベーシックな「1.4」と、パワーウインドウや集中ドアロックが装備された「コンフォートパッケージ」の2種類。

その後、最高出力92kW(125ps)を発生する1.6Lエンジンに、6速MTを組み合わせたホットハッチの「GTI」も追加されました(GTIの定員は4名)。

ルポの中古車は約20台流通していて、価格帯は20万~180万円。通常モデルは20万~60万円、GTIは50万円から探すことができます。

走行距離は少ないものが多く、予算50万円で走行距離6万km以下のものを狙うことができます。
 

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【3ドアと5ドアが用意された超小型車】
フォルクスワーゲン up!(現行型)
全長:3545~3610mm 全幅:1650mm

フォルクスワーゲンup! ▲5ドアを設定することで利便性を高めたup!

2012年10月に日本導入されたup!は、ルポの実質的な後継車となるモデルです。

1クラス上のポロより450mmも全長が短く全幅も35mm短くしたup!は、笑っているようにも見えるグリルレスのデザインが魅力的。

ルポが3ドアのみの設定だったのに対し、up!は3ドアと5ドアが用意されています。

ホイールベースをポロよりわずかに短い2420mmに設定したことで、超小型車ながら後部座席も大人がしっかり座れるスペースを確保しているのも特徴です。

さらに、後席を畳むと951Lものラゲージスペースが出現するので、たくさんの買い物をしたときなども困ることはないはず。

搭載エンジンは最高出力55kW(75ps)を発生する1L 3気筒。これに、5AGS(2ペダル式5速MT)を組み合わせることで、JC08 モードで 23.1km/Lという低燃費を実現しました。

横滑り防止装置や低速域追突回避・軽減ブレーキが全グレード標準装備になるなど、安全性能も高められています。

2017年4月のマイナーチェンジでバンパーまわりのデザインが変わったため、全長が3610mmに拡大さているので、少しでも小さいサイズのup!を探すなら前期型がオススメです。

up!の中古車は約500台流通していて、このうち前期型は400台弱と選択肢は豊富。

価格帯は前期型が20万~110万円、全長が長くなった後期型が70万~240万円となっています。

形状別には3ドアは約140台、5ドアが約370台となっています。利便性重視の人は5ドアに的を絞って探してください。
 

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【4ドアで利便性を高めたマイクロカー】
スマート フォーフォーシリーズ(現行型)
全長:3550mm 全幅:1665mm

スマートフォーフォー ▲マイクロカーのスマートを4人乗りにして実用性を高めたフォーフォー

スマート フォーツーの4人乗りモデルがスマート フォーフォー。

スマートは初代、2代目は2人乗りがメインだったのに対し、現行型は4ドア4人乗りをメインにして、2ドア2人乗りは限定モデルとなっているのが特徴です。

最高出力71psを発生する1L 3気筒エンジンをトランク下に配置して、後輪を駆動させるRR方式を採用しました。

スマート独自のトリディオンセーフティセルによりボディの強度を確保。色違いのボディパネルとのコントラストが、スマートらしいアクセントになっています。

エンジンがある分だけ後席は床がやや高く、その分天井までの高さが低くなっていますが、近所の移動なら大人が後部座席に座ってもそこまできつくないはず。ドアがほぼ直角に開くので、後席への乗り降りも楽にできます。

フォーツー同様に途中でターボ車やブラバス仕様も追加されたことで、走りの好みに応じて中古車を選べるのも魅力です。

スマートフォーフォーの中古車は約210台流通していて、価格帯は50万~270万円。

高価格帯はブラバス仕様の上級モデルであるエクスクルーシブが中心。標準モデルのフォーフォーは50万~170万円となっています。
 

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【1.5Lエンジンを搭載したジムニーの登録車モデル】
スズキ ジムニーシエラ(現行型)
全長:3550mm 全幅:1645mm

スズキジムニー ▲軽自動車のジムニーに1.5Lエンジンを搭載。オーバーフェンダーを装着したジムニーシエラ

軽自動車のジムニーにオーバーフェンダーを付けて、普通車サイズにしたジムニーシエラ。

これにより、見た目の迫力が増しただけでなくトレッド(左右の車輪感距離)が広がり、幅の広いタイヤを装着したことで高速走行時の安定性やコーナリング性能が高まっています。

エンジンは最高出力75kW(102ps)、最大トルク130N・m(13.3kg-m)を発生する1.5Lエンジンを搭載。軽自動車のジムニーに比べてパワーに余裕があるので、長距離移動も楽しみたい人にはこちらがオススメ。

新開発された屈強なラダーフレーム、FRベースの副変速機付きパートタイム式4WD、リジッドアクスル式サスペンションなど、ジムニー伝統の機構を継承。これは、ひとえにオフロードでの高い走破性を高めるためのものです。

マイカーの超小型車で、キャンプなどのアウトドアを楽しみたいという人にはぴったりのモデルです。

ジムニーシエラの中古車は約270台流通していて、価格帯は190万~450万円。高価格帯はショップのコンプリートモデルが中心になっています。

軽自動車のジムニーとともに、2018年のデビューから今なおバックオーダーを抱えており、中古車はプレミア相場になっています。それでも、すぐ乗りたい人は要注目!
 

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【愛らしいデザインが魅力のイタリアンコンパクト】
フィアット 500シリーズ(現行型)
全長:3545~3570mm 全幅:1625mm

フィアット500 ▲『ルパン三世 カリオストロの城』で有名なフィアット 500をモチーフにした現行型500シリーズ

イタリアの自動車メーカー、フィアットが製造する超小型車。日本には2008年3月にハッチバックが、2009年9月にオープンモデルの500Cが導入されました。

デビュー時は1.2Lと1.4Lの4気筒エンジン搭載モデルが導入され、2011年3月に0.9Lの2気筒エンジンを搭載したツインエアを追加。

トランスミッションは2ペダルMTのデュアロジック(AT限定免許で運転可)で、限定モデルなどでMT車も用意されました。

2016年1月のマイナーチェンジで全長が25mm延長されるとともに、前後のライトまわりのデザインを変更。また、このタイミングでタッチスクリーン式のオーディオも採用されています。

最小回転半径は4.7mと小回り性能にすぐれ、しかも全幅が1625mmに抑えられているので、狭い路地でもスイスイ走れます。

フィアット500&500Cは年に数回、内外装や幌のカラーリング、シートやホイールデザインを変えた限定モデルが登場しています。

中には一般的な車ではありえないような、遊び心あふれるモデルもありました。そんな限定モデルからお気に入りの1台を探すのも、このモデルの中古車を探す楽しみのひとつです。

フィアット 500の中古車は約860台流通していて価格帯は30万~300万円、500Cの中古車は約110台流通していて価格帯は40万~350万円となっています。
 

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【シンプルで長く乗れるリッターカー】
トヨタ パッソ(初代)
全長:3595mm 全幅:1665mm

トヨタパッソ ▲シンプルさを追求したトヨタの超小型車、パッソ

ダイハツとトヨタが共同開発したコンパクトモデル。トヨタからはパッソというネーミングで発売されました。

幅広い世代に受け入れられるようシンプルなデザインが採用されています。それだけに飽きずに乗ることができるはず。

初代は2004年6月に登場しましたが、2代目、そして現行型となる3代目もシンプルなデザインを継承しているので初代もそこまで古く見えないというメリットもあります。

搭載エンジンは1L 3気筒と1.3L 4気筒。1Lの燃費は10・15モードで21km/Lという軽自動車並みの低燃費を達成しています(1.3Lは18km/L)。

最小回転半径は4.3mと、小回り性能も軽自動車同等。このあたりは軽自動車開発に長けたダイハツの真骨頂と言えます。

初代パッソの中古車は約330台流通していて、価格帯は10万~60万円。

デビューから時間がたっていることもあり走行距離が多めの中古車が多くなりますが、じっくり探せば走行距離5万km前後のものも見つかります。
 

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【シンプルさが魅力なパッソの兄弟モデル】
ダイハツ ブーン(初代)
全長:3595mm 全幅:1665mm

ダイハツブーン ▲トヨタとダイハツが共同開発。ダイハツからはブーンという名称で販売されました

トヨタとダイハツが共同開発したリッターカー。ダイハツからはブーンという名称で発売されました。

デザインや仕様はパッソと共通で、エンジンも1L 3気筒と1.3L 4気筒が用意されました。ちなみに1LにはFFと4WDが用意され、1.3LはFFのみになります。

ブーンの中古車は流通量が少なく、約30台。価格帯は10万~220万円という状況です。

高価格帯はラリー仕様となっていますが、通常モデルは予算50万円以内で見つけることができます。
 

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【小回り性能が高いフレンチコンパクト】
ルノー トゥインゴ(現行型)
全長:3620mm 全幅:1650mm

ルノートゥインゴ ▲エンジンをリアに配置することで前輪が大きく切れるように。最小回転半径は4.3mを実現

2016年9月に日本導入された3代目トゥインゴは、主要コンポーネントをスマートフォーフォーと共用したモデルです。

そのため駆動方式は、荷室下にエンジンを配置し後輪を駆動させるRRが祭用されています。

デザインはスマートフォーフォーと異なり、フランス車らしい華やかな雰囲気。インテリアも明るい雰囲気で、楽しい気分で運転できるでしょう。

RRの駆動方式を採用したことで、小さなボディながらステアリングが大きく切れるようになっています。これにより、最小回転半径4.3mという軽自動車並みの小回り性能を実現しました。

2019年8月のマイナーチェンジでデザイン変更が施され、全長が25mm延長されて3645mmになりました。
また、スポーツグレードの「GT」も全長が標準モデルより長い3630mmとなっています。そのため、超小型車が欲しい人は前期型の標準モデル狙いがオススメです。

トゥインゴの中古車は約95台流通。そのほとんどが前期型になります。

価格帯は110万~250万円。このうち「GT」以外のグレードは70台ほど流通していて、予算160万円あれば走行距離3万km以下の物件も狙うことができます。
 

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※記事内の情報は2021年9月15日時点のものです。
 

文/高橋満 写真/スマート、トヨタ、フォルクスワーゲン、スズキ、フィアット、ダイハツ、ルノー

高橋満(たかはしみつる)

自動車ライター

高橋満(BRIDGE MAN)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL