Twin Clutch Sport Shift Transmission|自動車なんでも用語集

Twin Clutch Sport Shift Transmission(ついん・くらっち・すぽーつ・しふと・とらんすみっしょん)/[基本性能]

Twin Clutch SST(ツインクラッチ・スポーツシフトトランスミッション)とは、三菱がギャランフォルティスやランサーエボリューションXなどに搭載している、ヒール・アンド・トーなどの技術を用いることなく、スムーズかつ素早いシフトチェンジを実現した2ペダルMTのこと。

基本構造は、2ペダルMTのためクラッチを備えるが、その名の通り2系統のクラッチを装備し、それぞれに奇数(1、3、5)段と偶数(2、4、6)段を担当させ、交互に使用する点が特徴だ。また、各クラッチは電子制御されており、次に使用するギアを予測して準備しておくことで、それまでの2ペダルMTを上回る、タイムラグの少ない素早い変速を可能としている。

加えてトルクコンバーター(AT車のクラッチに相当するもの)を備えたATに対し、2系統のクラッチを備えているとはいえ構造がシンプルで、動力伝達効率に優れているため、燃費向上にも寄与する。

もちろん、運転者が任意にギアを選択するマニュアルシフトに加え、一般的なATと同様に自動変速するオートシフトも完備する。さらにTwin Clutch SST制御モードで「スポーツモード」と「ノーマルモード」が選択可能で、モードごとに変速タイミングやアクセルレスポンスは異なる。前者は滑らかなレスポンスと低燃費を実現し、オートシフト時は低回転域で変速。一方、後者は素早い変速と鋭いアクセルレスポンスを実現し、オートシフト時は中高回転域で変速する。

なおTwin Clutch SST搭載車は、構造上はクラッチを備えたMT車だがクラッチペダルがないため、AT限定免許でも運転することができる。