レポートMさん(高知県)
投稿日: 2017年9月12日
5点
外観:歴代の全く色気を感じさせないズン胴ゴムボートスタイルとようやく決別し、ロングノーズ&ショートデッキによるFRらしさを強調する古典的シルエットに正常進化。
低く構えたフロントノーズ、伸びやかにエッジが盛り上がったフロントフェンダー、くびれが強調されたウエストライン、大胆にボリュームアップされたリアフェンダー、絞り込まれ引き揚げられたヒップライン。波打つ抑揚全てに妖艶を感じさせる絶妙なプロポーションはまるでセクシーな女性のよう。それに、何よりもこのソウルレッドプレミアムメタリックの美しさといったらアナタ。もう最高です。
16インチアルミホイールのデザインは秀逸。大きく空いたタイヤハウスの隙間、小さく見えるタイヤサイズ、ロードスターにとってこれらは寧ろ「らしさ」を演出する必要不可欠なデザイン要素のひとつ。すべてが完璧。
あと、Rフェンダーを除くボンネット、Fフェンダー、トランクの全てにアルミ製外板を使用。これは担当営業マンも知らなかった隠れたトリビア?高齢運転者はもみじマークをどこに貼り付けるかが悩みどころ。
内装: 高い質感と洗練されたデザインで、価格を考慮すれば十分に満足できるレベル。
地を這うような低いスタイリングが寝そべったドラポジを期待させるも、同じく全体的に低く設置されたダッシュボードによりステアリングコラムが左膝と激しく干渉、必然的に立ち気味を強いられるドラポジ。
走行性:ストロークが短く、小気味よく決まる6MT。
リニアで軽快な吹け上がりとシフトチェンジに呼応した最適な回転落ちを実現する軽量フライホイールと6MTギアレシオのマッチングは絶妙。
特筆すべき剛性感は感じないものの、オープンにありがちなブルブル感を一切感じさせない今時のシャーシ。
中立付近が曖昧なステアリングフィールとロールスピードの早い足回りがステアリングレスポンスにタイムラグを感じさせる一番の原因。シビアなステアリングを可能とする領域に入るにはある程度の舵角と荷重移動が必要。そういう意味では、初心者向けのドラテク向上に最適なマシン。
それにしてもロール量がハンパない。スタビはもう少し固くした方が良いのでは?
個体差があるのか、はたまた試乗車たるコンディションのせいなのか、残念ながらトルセンLSDの効きが全く感じられず。私ならホイール・マフラー・車高調よりも、まずは機械式LSDの導入を検討します。
乗り心地:
屋根がない。たったそれだけなのに、どうしてこんなに楽しいのか!
固すぎず、それでいてシッカリと路面を追従している感のあるサスペンションは乗り心地も良くて好印象なるも、想定する速度域は車格に見合った中低速域がメインか?高速域ではやはりフワフワ感が。
排気音が最高にシビレます。社外品マフラーへの交換なんぞ全く必要なし。
エンジン性:至ってフツー。 ザラつき感はないものの、取り立てて滑らかとも感じない回転フィール。全体的に細いトルク感、抑揚感とメリハリ感の希薄なパワーフィール。
かと言って不足のない1.5リッター相応の絶対的パワー。突出した特徴のない没個性型エンジン。
ロードスターは良くも悪くもスポーツカーではなくスポーティカー。
サーキットでシャカリキにタイムを競い合うのではなく、ワインディングを気持ち良く走り抜けるためのクルマ。
そう言う意味で、性能的にも敢えてダルな部分が随所に残されていて、初心者にも扱いやすく、スポーツドライビングを学ぶにはもってこいの逸材です。
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