トヨタ マークXジオ VS ホンダ オデッセイ　PART5：フル乗車対決

3列目にも快適性をもたせているオデッセイ

3列／7人（6人）乗りのキャパシティをもつ今回の2台。前回のコンパクトカー（デミオとスイフト）のように、同乗スタッフが気の毒だ・・・と思わずに済みレポーターとしても少しは気が楽なのは、まさに多人数乗車が目的のクルマだからこそ。というか、やはりミニバンは一人さびしく空気とともに走るより、大勢で賑やかにドライブさせるべきクルマ、である。

さて同乗者からの評判だが、今回のクルマはボディサイズ、エンジンともに3ナンバークラスで、5ナンバークラスに比べ“ゆとり”が増す。なので3列シートの評価も、想像されるよりずっと良かった。特にエマージェンシー的に割り切ったと思われるマークXジオでさえ「長時間でなければ問題ナシ。休憩を挟んで最大2時間程度の旅なら大丈夫そう」「狭いがそれ以外の違和感は感じない。思ったより普通」などと、実用レベル及第点以上のジャッジが下された。

他方でオデッセイならば、「物凄く快適。窓が広く横から景色が見える、気持ちいい」といった評価が出たほど。オデッセイは低全高で一見すると居住性に期待はもてない印象。だが実際にはフロアも低く、見かけより空間が大きいため、3列目でも実用になるスペースが生まれている。

ジオは2列目のシートの作りが秀逸

2列目は人により評価が分かれた。マークXジオでは、「着座感が快適で足先が前席の下に入る。“Xシーター”ならではの中央の開いた空間が圧迫感をなくして快適」という声と「身体が左右に振られるのがつらい」とする声が。一方でオデッセイも「セダンっぽい乗り心地がいい。ただしシートはマークXジオのほうがいい」という声と「マークXのように左右に振られなくていい。コチラなら寝られる」という声が。いずれも同一スタッフのコメントなので、この 2人の好みは正反対ということに。2列目についていえば、レポーターもマークXジオのシートの作りの良さは評価したい。

1列目（助手席）は、マークXジオが「シートのサポートが良好。背中に吸いつく感じ。ただし前（インパネ回り）の圧迫感あり」の評価。オデッセイは「身体が振られる、コーナリング時にシートベルトがロックされる」の評価。シートクッションにストローク感がある分、マークXジオは前記のごとく評価されたようだ。当日はレポーターが、持参すべきICレコーダー（走行中のスタッフのコメント収集用）を忘れたため、助手席のスタッフ兼レポーターT氏に手書きのメモを依頼。その状態で身体が振られていたとは、さぞつらかったことでしょうに。もちろん過激な走りはしなかったのだが・・・。