差別化を図りながら車の楽しみ方を増やせる

屋根があるのとないのでは、車から見える風景がまったく異なるんです。オープンカーは風を感じ、走る場所の香りを嗅ぎ、「移動」という時間に新鮮な発見をもたらしてくれます。そんなオープンカーに4名乗車できるって、面白いと思いませんか?趣味的要素が目立つ4座オープンですが、ファミリーユースに堪えうるものもあります。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はシボレーカマロコンバーチブル(絶版)。古き良きアメリカンマッスルを味わえる一台です。ボディは昨今のオープンカーに比べるとユルい感じがしますし、エンジンも効率的な仕事をしていないような雰囲気があります。それでもダラーっと高速道路を"流す"のには、最高のパートナーと呼べるかもしれません。没個性が指摘される車ですけど、カマロコンバーチブルは個性的です。なんせグローバル戦略なんて考えられていませんでしたから(笑)。

第9位はM・ベンツEクラスカブリオレ(絶版)。キッチリカッチリした質実剛健さで名高いW124型Eクラスをベースに、オープンモデルに仕立てた一台です。この手の車、新車時価格がベラボーに高く(ボディ補強にお金がかかっているのでしょうけど)、販売台数が少ないので中古車で気に入れば即買いだと思います。なかなか見かけませんし、名車のスペシャリティモデルですから差別化を図るのにもうってつけ。ネオクラシックな雰囲気も漂っていますし。

第8位はプジョー207CC(現行)。走りも格好もキュッとしていて、老若男女に似合う一台だと思います。前後に大人4名乗車はちょっと窮屈ですが、それはそれで連帯感がわき楽しめちゃうんです。ダブルデートに使ってもいいし、老夫婦が孫をリアシートに乗せて走っても似合います。もちろんファミリーユースだって、子供が小さい頃は大丈夫です。実用的なコンパクトカーをベースに"粋"を組み込んでいます。国産車には真似しにくい遊び心があります。

第7位はボルボC70カブリオレ(現行)。現行モデルながら前期モデルなら新車時価格半分の200万円台で探せるって、魅力的です。メタルルーフですから、クローズのときはクーペ並みの静粛性を確保しています。あからさまに高級なわけではありませんが、それでも北欧家具のような内装デザインは他車とは一線を画しています。人気モデルとは呼びがたい存在ですが、個人的にはコストパフォーマンスや実力面において"見逃されている"車だと思います。

第6位はVWニュービートルカブリオレ(現行)。可愛らしさを前面に押し出しながら、ゴルフ譲りの優れた高速安定性は見事だと言えます。側面衝突に対応するためショルダーラインは高めですけど、このクラスの車としては開放面積が大きく異次元のオープンを味わえます。走行中風をたっぷり巻き込みますけど、そんな非日常を味わうのもオツかもしれません。しばらく高値安定していましたけど、最近100万円台前半でも狙えるようになってきました。

Report / 古賀 貴司