定番の車選びからの脱却を図った提案

担当者は男ゆえに、どうしても男特有の女性への見方があるかと思います。独断と偏見、そして妄想や願望が今回の10台には入っていることをあらかじめお詫び申し上げます。女性だからコンパクトカー、女性だから運転しやすいもの、というオーソドックスな提案はあえてしません。運転する女性の魅力を引き立てる車、こんな車で迎えに来られたら男性としてはたまらない、というものばかりです。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてください。

第10位はジャガー XJシリーズ(旧々型)。女性を取材するとよく"男性に乗ってほしい車"として登場するのが、ジャガーです。フツーならコンパクトなモデルをオススメするのでしょうが、担当者はあえてフルサイズのXJを推します。威風堂々とした車を乗りこなす女性の姿は、問答無用にカッコ良いからです。ボディサイズの割に車内が狭く感じたり、トランクが狭かったりと、見事なまでにルックス重視。ネコ科動物(ジャガー)っぽさの最高峰です。

第9位は三菱 パジェロ(旧型)。フルサイズのクロカンは力強さと機動力を感じさせ、女性が乗るとアクティブな雰囲気たっぷり。リアシートは折りたためますから荷物はいかようにでも積めます。キャンプやアウトドアの相棒としてもうってつけです。旧型モデルからモノコックボディを新たに採用し、オンロードでの走りが今までと違って乗用車に近づいています。燃費には不利かもしれませんが、重量感ある走りはほかでは味わえない重厚なものでユニークです。

第8位はVW パサートワゴン(絶版)。クロカンに乗るほどワイルドさを感じさせませんが、スマートな雰囲気が漂うワゴンです。ステーションワゴンですから、荷物はボンボン放り込んで使ったほうがカッコ良いかもしれません。お手頃な輸入車からラグジュアリー・ブランドへと進化しはじめた頃のモデルで、質実剛健を突き詰めたユニークな高級感が味わえます。なかでも後期型の「V6 4モーション」がオススメです。適度な重厚感とスポーティさがスマート。

第7位は日産 スカイラインクーペ(旧型)。地を這うような踏ん張ったデザインでありながら流麗なスタイルは、身体が引き締まったアスリートを彷彿とさせます。日本では「クーペ」というだけで敬遠されがちかもしれませんが、乗ってみると大人4名乗車も荷物も苦にならないものです。街中ではスポーティさをやや演出し過ぎた足回りの硬さやアクセルの過敏さがありますが、高速クルージングの気持ち良さは欧州勢と互角かそれ以上かもしれませんよ!

第6位はM・ベンツ Sクラス(旧型)。かつてのM・ベンツ最高級カタログモデルですが、100万円未満でも狙えるんです。ただ、安い車とはいえかつては最高級カタログモデルですから、パーツ代は"それなり"にします。無理に長期間保有しようとせず、サラッと車検ごとに乗りかえるくらいの心づもりがお得でしょう。小回りが利きますし、とにかく疲れ知らずの乗り味が病みつきになります。乗る人は快適で荷物もたっぷり積めて、抜群のコストパフォーマンスを誇ります。

Report/古賀貴司