▲シトロエン C6。こちらは日本では販売されなかったディーゼル仕様車です! ▲シトロエン C6。こちらは日本では販売されなかったディーゼル仕様車です!

原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2014年6月17日に発見したのは「シトロエンC6」です。日本に正規輸入されたのは3L V6ガソリンモデルのみですが、当該物件は並行輸入されたディーゼルモデルです。

日本には正規輸入されなかったディーゼルエンジン搭載モデル!

最近でこそ普通乗用車におけるディーゼルモデルの販売が活気づいていますが、日本では、ディーゼルは昔ながらの悪いイメージが付きまとっているようです。フランスに旅をした人ならすぐに気づくでしょうが、ガソリン車よりもディーゼル車の割合が多いです。理由は一般的に同排気量のガソリン車よりもCO2排出量が少なく低燃費だからです。

そして、もう1つのメリットがあります。それはガソリンエンジンとは別次元の図太いトルクです。アクセルペダルの踏み込み量とのリニアな“盛り上がり”はガソリンエンジンに劣りますが、力強い加速は独特で癖になります。また、最近のディーゼルエンジンはひと昔前と違って、騒音や振動とはほぼ無縁です。

話をC6に戻しましょう。この3Lディーゼルモデルの最高出力は240ps、最大トルクは45.9kgm。なんと現行ポルシェ911並みのトルクです。車両重量は1870kgありますが、0→100km/h加速は8.9秒を誇ります。ぶっちゃけ飛ばして走るような車ではありませんが、加速はガソリンモデルよりも気持ち良く、ハマります。

ロールスロイスにも使われた油圧制御サスペンション(ハイドラクティブ)がもたらす走りは、“究極のフラットライド”といっても過言ではありません。「魔法の絨毯」と評されるのも納得です。性能的には、最近のM・ベンツのアクティブボディコントロールの方が優秀かもしれませんが、ハイドラクティブは、腕時計で例えると「機械式にこだわり続けている」みたいな素晴らしさを感じさせます。

▲速度に応じてリアスポイラーがせり上がり、車高も下がるんです。このスタイリング、独自性を感じさせます ▲速度に応じてリアスポイラーがせり上がり、車高も下がるんです。このスタイリング、独自性を感じさせます

C6を表現する際「唯我独尊」以外に言葉が見つかりません。ユーザーの声なんてほとんど無視して作られています(笑)。VIP仕様を念頭に置かれたシトロエンの最高級モデルですが、リアシートにカップホルダーはありません。個人的にはトランクのダンパー位置を見るだけで、完全ノックアウトです。リアウィンドウはコンケーブ型で、もう絶句。惚れこみます!

▲この車両、シートもステアリングもまったくヤレを感じさせません ▲この車両、シートもステアリングもまったくヤレを感じさせません

当該中古車は、フランスの中古車が並行輸入されたようですが、写真を見るかぎりとにかく奇麗です。シートもまったく経年劣化を感じさせず、大事にされてきた雰囲気が伝わってきます。C6は7年間で2万3000台強しか作られませんでした。評価こそ高かったものの、あまり売れなかった不運の車です。2008年から生産終了の2012年までの間では、たった6000台(年平均1500台)しか作られませんでした。

お買い得感は少ないかもしれませんが、500万円ほどの高級車を狙っているなら、ご一考いただきたい車です。

■本体価格(税込):469.0万円 ■支払総額(税込):509.3万円
■走行距離:2.4万km ■年式:2012(H24)
■車検:国内未登録 ■整備:別 ■保証:付
■地域:神奈川

text/古賀貴司(自動車王国)