▲三菱 ギャランクーペFTO。よくぞ残っていてくれました ▲三菱 ギャランクーペFTO。よくぞ残っていてくれました

トレッド/ホイールベースの比率が、当時の“理想”に近かった

原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2015年2月17日に発見したのは「三菱 ギャランクーペFTO」です。1971年から1975年にかけて生産されたスポーツカーで、同時期に販売されていたコルトギャランGTOの弟分です。

GTOとFTOともにイタリア語の略語で、GTOがGran Turisumo Omorogata(公認されたグランドツーリングカー)で、FTOがFresco Turismo Omologare(公認されたフレッシュな車)でした。日本語に直訳するとヘンな感じですが……。

FTOの最大の特徴は、ホイールベースとトレッドの比率です。カタログでは“黄金分割”と謳われていました。最近はあまり耳にしなくなりましたが、当時はトレッドとホイールベースの黄金比率なるものがもてはやされていました。具体的には、トレッド/ホイールベース=0.618が理想なんだそうです。

そして、ギャランクーペFTOはトレッド1335mm/ホイールベース2300mm=0.58で、黄金比率に近かったんです。ワイドなトレッド、短いホイールベースはスポーティなルックスにするためだけでなく、キビキビとしたハンドリングを得るためでもありました。

とはいえ、メカニズムの点ではその殆どがコルトギャランから受け継いだもので、特に目新しい物はありませんでした。エンジンは初期型はコルト11Fに搭載されていたものの改良型で、OHVの1400ccネプチューンが採用され、1973年2月のマイナーチェンジでOHC1400ccと1600ccのサターンエンジンへと進化しました。

エクステリアは、エンジンフード(ボンネット)がコルトギャランと、ドアがコルトギャランハードトップ、ギャランGTO、2代目ギャランハードトップとの共通部品となっています。最近でこそプラットホームシェアリングをはじめ、部品共有が取り沙汰されていますが、昔からのコスト削減策なんです。なお、ギャランFTOのプラットホームはギャランのものが12cm縮められています。

▲ラジオのアンテナはトランク一体型、という当時は珍しい仕様でした。全長はたったの3675mmで今見たらキュートです ▲ラジオのアンテナはトランク一体型、という当時は珍しい仕様でした。全長はたったの3675mmで今見たらキュートです
▲インパネはこんな感じ。飛行機のコックピットのように、たくさんの計器類が並び、高性能を連想させるデザインとなっています。41年前の車には見えません ▲インパネはこんな感じ。飛行機のコックピットのように、たくさんの計器類が並び、高性能を連想させるデザインとなっています。41年前の車には見えません

新車時にメチャメチャ高額でなかった車が、長年“残る”ことは希です。そういう意味で、当該中古車はかなりレアです!

写真を見る限り、外装は新車登録から41年という年月がウソのように感じられるほど綺麗です。また、ステアリングやフロアマットも年式を鑑みれば、十分に綺麗だと思います。

どなたでもノスタルジックな気分に浸れ、乗るたびにワクワクさせてくれるでしょう。趣味の車として長く付き合っていくことを前提に選ぶのがオススメです。

■本体価格(税込):68.0万円■支払総額(税込):---
■走行距離:8.5万km ■年式:1974(S49)
■車検:無 ■整備:別(5万円) ■保証:無
■地域:福岡

text/古賀貴司(自動車王国)