上質な乗り心地を生むFスポーツの専用エアサスペンション

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レクサスブランドの新しいデザインである「スピンドルグリル」を採用。リアコンビネーションランプの形状も刷新された
レクサスのフラッグシップモデルとしてH18年に発表されたLS460。ハイブリッド仕様のLS600h/600hLは8カ月後に登場した。それから6年がたち、満を持してのマイナーチェンジが行われた。注目は、ラグジュアリーな雰囲気にプラスして、パーソナルなドライビングカーとしての色を濃くしたF SPORTだ。今回は新たに導入されたこのグレードをメインにお伝えしたい。

外観ではマイナーチェンジとは思えないほどボディパネルに大幅な変更が加えられている。ロングノーズに見せる引き締まったエンジンフードは、見切り感覚をつかみやすい。低く構えたフロントフェンダーは、当世風かつシャープに見せる演出である。トランクパネルはテールランプのスポーティな意匠にマッチした造形になった。ダッシュパネルなどの内装は、レクサスのアイデンティティーを取り入れた水平基調でまとめられている。

乗り込んでまず気づくのは、シートがとても良くなっていることだ。座面ストロークを見直し、シートの詰め物も従来とは別物。ホールド性も良い。走り出すと一層その良さがわかる。エンジンは基本的に大きな変更はないものの、組み付け精度が上がり極めてスムーズ。エンジン音を体感できるサウンドジェネレーターも適度に利いている。

特筆すべき上質なサスペンションフィール

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内装色は7色、シート素材は4種類を用意。写真はF SPORT専用素材を使ったメローホワイト
特筆すべきはシャーシ剛性の向上ゆえに得られる上質なサスペンションフィールである。F SPORTは「コンフォート」、「ノーマル」、「スポーツプラス」のモードを選択できる10㎜ローダウンのエアサスペンションが搭載されるが、「コンフォート」は不要と思えるほどベースの乗り心地が良い。

ステアリングの取り回しは機敏で安心感があり、車が小さく感じられるほど。また標準装備のトルセンLSDの利きも抜群で、アクセルワークだけで容易にターンインさせることができる。

SPECIFICATIONS

グレード LS460 LS600h F SPORT LS600hL エグゼクティブパッケージ
駆動方式 FR 4WD
トランスミッション 8AT CVT
全長×全幅×全高(mm) 5090×1875×1465 5210×1875×1475
ホイールベース(mm) 2970 3090
車両重量(kg) 1940 2270 2370
乗車定員(人) 5
エンジン種類 V8DOHC V8DOHC+モーター
総排気量(cc) 4608 4968
最高出力[kW(ps)rpm] 288(392)/6400 290(394)/6400+165(224)
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 500(51.0)/4100 520(53.0)/4000+300(30.6)
JC08モード燃費(km/L) 8.4 11.6
ガソリン種類/容量(L) プレミアム/84
車両本体価格(万円) 830.0 1230.0 1550.0
Tester/松本英雄  Photo/奥隅圭之