派手な演出はないが品の良い仕上がりで
欧州製プレミアムSUVと勝負できるモデル

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

世界共通RXに名称統一。まずはRX350を販売開始
  • レクサス RX エンジン|ニューモデル試乗
  • レクサス RX シフトレバー|ニューモデル試乗
  • レクサス RX リモートタッチ|ニューモデル試乗
LSに次ぎ世界での販売比率は2番目となるプレミアムSUVがRX。3台目はレクサスチャンネルで販売することで、RXでネーミングを統一した。
まずは3.5LV6エンジンに6ATを搭載するRX350が販売開始。発表は同時だったが、ハイブリッド仕様のRX450hは4月から販売予定となっている。なお、ハリアーハイブリッドとハリアーの直4(2.4L)モデルは継続販売される。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

加速、静粛性とも優秀。3グレードで違う乗り心地
  • レクサス RX 走り|ニューモデル試乗
  • レクサス RX アルミホイール|ニューモデル試乗
  • レクサス RX メーター|ニューモデル試乗
2トンに近いボディを3.5Lエンジンで引っ張るわけだが、低速トルクを向上させるなどの改善効果もあり、決して速くはないが軽快に加速する。静粛性は極めて優秀。逆に優れすぎて今度は風切り音が気になるほど。
足回りは注目のエアサスが快適だが、実はノーマルでも十分。19インチを履くバージョンSは明らかに硬めで、同じRXでもかなり性格が異なる。

SPACE室内空間の広さや演出を解説

派手な演出ではなく品の良い仕上がり。やはりレクサス
  • レクサス RX フロントシート|ニューモデル試乗
  • レクサス RX リアシート|ニューモデル試乗
  • レクサス RX ラゲージ|ニューモデル試乗
日産 ムラーノとはまったく違うベクトル上にあるデザイン。派手さはないが、わかる人にはわかる…レクサス他車にも通じる品の良さが感じられる。
室内スペースは数値的には旧型より若干増した程度だが、後席の座り心地は数値以上に拡大した印象を受ける。シート自体のクッション性も向上、背もたれのサイズ拡大も全体の快適性にプラスに利いている。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

欧州プレミアムSUVと勝負できるステータス性を確保
  • レクサス RX パノラマルーフ|ニューモデル試乗
  • レクサス RX エンブレム|ニューモデル試乗
  • レクサス RX インパネ|ニューモデル試乗
このプレミアムSUVはそもそもRXが確立したジャンル。現在ではBMW X5やメルセデス・ベンツ MLクラス、ポルシェ カイエンなど競合車がひしめく。北米では高いブランド力をもつレクサスも日本での勝負はこれから。
世界的にも販売が期待できるRXの登場はレクサスがもつ高いホスピタリティと合わせて、所有する喜び(ステータス性)もしっかりと確保した車と言える。

SPECIFICATIONS

グレード バージョンL Air suspension
駆動方式 4WD
トランスミッション 6AT
全長×全幅×全高(mm) 4770×1885×1690
ホイールベース(mm) 2740
車両重量(kg) 1980
乗車定員 5人
エンジン種類 V6DOHC
総排気量(cc) 3456
最高出力 206kW(280ps)/6200rpm
最大トルク 348N・m(35.5kg-m)/4700rpm
車両本体価格 565.0万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

EQUIPMENT(装備)

レクサスだから、というわけではないがJDパワー社調査の顧客満足度1位のHDDナビほか、フル装備の内容をもつ。あとはグレードごとに異なる本革シートの設定などを好みで選べばよい。

SAFETY(安全性)

車両の挙動を安定させる統合制御システム“VDIM”やインテリジェントAFSは全グレードに標準装備される。ミリ波レーダーを使う、プリクラッシュセーフティシステムはメーカーオプションとなる。

ECO(環境性能)

平成17年度基準排出ガス規制は75%で星4つの最高レベル。一方で平成22年度燃費基準は達成レベル。環境性能はどのメーカーでもレベルが向上してきているが、燃費性能はもう一頑張りに期待。

MILEAGE(燃費)

10・15モード燃費はAWD車で9.4km/L。FF車で9.7km/Lと残念ながら10km/Lは超えていない。またバージョンLのエアサスペンション仕様で、オプションの装着で2020kg以上の場合、9.1km/Lとなる。

VALUE(バリュー)

最も安いRX350のFF車で460万円という価格は旧型から比べると正直アップした印象を受ける。ただ車格、装備そしてブランド力などは大きく向上しているので、これはこれで納得の内容と言える。

総合評価
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RATING 総合評価|ニューモデル試乗
写真:桜井隆幸、尾形和美、篠原晃一 文:高山正寛