その運転疲れ、アイウエアのせいかも!? ドライブに最適化されたレンズがあるって知ってる?
2018/08/05
安かろう悪かろうのサングラスは目を痛める恐れあり
「夏のドライブを快適にするために、サングラスを買ったんですよ!」と話を振ってきた編集部のてんちょ~。
しかし、なぜか装着して運転すると、疲れた感じがするのだとか。詳しく聞くと、ディスカウントショップで購入した1000円の安物だとか。それって、安かろう悪かろうでは……。
カーセンサー編集部員として、車を運転する機会が多いだけにほっとけない。ちゃんとしたアイウエアを使ってほしいと思い、品揃えが豊富な『イワキ 渋谷店』に足を運んだ。
担当の雲林院一也さんに話を聞いたところ 「もしかしたら、紫外線をしっかりとカットできていないのかもしれません。サングラスをかけると目に入る光が減るので瞳孔は広がります。広がった瞳孔にカットされていない紫外線が入り、より疲れたという可能性はありますね」とのこと。
実は、肌と同じように目も紫外線でダメージを受ける。代表的なのは「雪目」だ。ウインタースポーツが趣味の人なら、一度は聞いたことがあるだろう。正式名称は「電気性眼炎」。
紫外線により角膜が炎症し、痛みや充血が発生する。また、目に紫外線を受け続けることは、黄斑変性症や白内障といった疾患の原因にもなるという。
てんちょ~、これはまずいよ。
「サングラスは色が濃ければUVカットができているわけではありません。選ぶときには、色の濃さよりもUVカットの割合を確認しましょう。また、ドライブという視点ではあまりレンズの色が濃いものはトンネルに入ったときに視界が暗くなりすぎるので、オススメできません」と雲林院さん。
「車という視点でオススメできるメガネは、他にもありますよ」と雲林院さん。自動車媒体として、気になる発言だ。「サングラスのなかにも種類があって、ドライブには偏光レンズがオススメです」と説明を続ける。
偏光レンズを使えば路面の乱反射を抑えることができる
偏光レンズとは、特定の波長や雑光、乱反射をカットするレンズ。ギラつきや映り込みを抑えたり、まぶしくコントラストの低下した視界をくっきりと際立たせたりする効果がある。釣りが趣味なら水面のギラつきをカットするために、ウインタースポーツが趣味ならゲレンデをはっきりと見るために使っているかもしれない。
「ドライブなら、フロントウインドウへのダッシュボードの映り込みや路面からの照り返しを軽減してくれます。また、まぶしいとコントラストが下がるのですが、偏光レンズを使うと視界がクッキリとして、道路の白線などが見やすくなりますね」(雲林院さん)
まぶしさを抑えてUVをカットするだけのサングラスよりも、まぶしさとギラつきが抑えられる偏光レンズのサングラスの方が、日差しが強い昼間の運転が安全に行えそうだ。
ただし、偏光レンズはスマホやカーナビのモニターに虹色のグラデーションがかかり、にじんだようになって見えにくいというデメリットも。
ドライブ中にかけるだけなら、スマホもカーナビのモニターも注視しないので問題ないが、ドライブ先のレジャーでもかけっぱなしという人は、その特性を覚えておこう。
危ないのは夜間。ナイトドライブに適したアイウエア
ここで、てんちょ~から「まぶしいといえば、昼間だけでなくて夜間の対向車のヘッドライトも見えづらさの原因ですよね」という指摘。確かに。
雲林院さん、なにか良いレンズはありますか?
「東海光学の“アクティビュー ナイトドライブ”という、夜の運転に特化したレンズがあります。これは、ヘッドライトの波長をカットしつつ、夜間で明るさを感じる波長を透過させます。対向車のライトやルームミラーに反射するライトがまぶしくないので、横断歩道の人を見つけやすいといったメリットもあります」と雲林院さん。
なるほど。夜間の運転が多い人にはありがたいレンズ。こちらの価格だがネットでは、度なしで7000円~、度付きで1万円~選べるが、お店によっては1万円前後の価格差があることも。これは加工技術やアフターケアの差となって表れるので、安いからオススメとは一概には言えない
さらに雲林院さんから、「普段からメガネをかけているけど、夜の運転で見えづらさを感じていているなら、ZEISS(ツァイス)の“ドライブセーフ”がオススメです」とのアドバイス。
確かに、メガネを使っていると、「昼間は問題ないけど夜になると少し見えにくい」と感じる人が多いかもしれない。
その理由は「収差」にあるという。瞳は中心部から周辺部までの度数が均一ではなく、この差を収差と呼ぶ。
この収差が大きければ、見えづらくなるのだ。夜は暗くなるので瞳孔は拡大する。拡大するということは、そのぶん中心部から周辺部までの面積が広くなるので、収差も大きくなる。結果として、夜、見えづらいということが発生しやすいのだ。
「ドライブセーフは、暗がりでの瞳孔サイズを考慮して作られているので、夜間でも見えやすく、距離感も掴みやすいといったメリットがあります。また、クリアレンズでありながら、夜間の対向車のヘッドライトのまぶしさや雨の日の夜に発生する乱反射などを解消するコーティングもしてあります」(雲林院さん)
『ドライブセーフ』の大きな特徴は、この“クリアレンズ”にある。サングラスも偏光レンズもアクティビュー ナイトドライブも、色つきのレンズ。
度を入れることはできるが、さすがに普段使いは難しい。しかし『ドライブセーフ』なら、普通のメガネのように使用可能なのだ。レンズ代の目安は3万円~だとか。
ちなみに、メルセデス・ベンツは、『Mercedes me connect』対応車両を購入して応募すると、抽選で『ZEISS』のメガネレンズをプレゼントするキャンペーンを実施(2018年12月末まで)。
イワキメガネにも、引き換えクーポンを持って、「ドライブセーフ」のメガネを作りに来た人がいたそうだ。
「ドライブセーフをお求めになる方は、やはり車好き、ドライブ好きが多いですね。なかには、ポルシェデザインのフレームと合わせてメガネをお作りになったお客様もいらっしゃいます」(雲林院さん)
ちなみに、ドライブセーフの上に着脱できる、クリップオンタイプの偏光レンズサングラスも存在するとか。これを使えば、昼は偏光レンズのサングラス、夜はドライブセーフで安全運転ができる。メガネを使っている人にとっては、この組み合わせが一番のような気がするなー。
ドライブ用のアイウエア、てんちょ~が選んだ1本は?
ドライブでアイウエアといえば、すぐにサングラスを想像してしまうが、種類は様々。上手く使えば安全運転の役にも立つ。
「カーセンサー編集部員として大枚をはたいて良いものを1本持っておこう」とてんちょ~。今回選んだのは、昔から1本は欲しかったというレイバンのサングラス。お値段、2万1000円(税抜)なり。
「偏光サングラスも良かったのですが、ドライブ先でもサングラスをつけっぱなしにすることが多いので、スマホが見えにくいのはデメリット。次のお給料が出たら、ドライブのためだけに偏光レンズを購入します。いずれは、夜用に“アクティビュー ナイトドライブ”も欲しいな」とのこと。
購入後は、早速着用して車を運転したてんちょ~。もし、てんちょ~と同じように、運転中の目の疲れなどを感じているならば、自分の運転シーンにあわせて、サングラスや偏光レンズ、ドライブセーフなどを検討してみてはどうだろうか。
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