マクラーレン▲モータースポーツファンにとってマクラーレンといえば、F1というトップカテゴリーにおいて圧倒的な強さを誇った1980年代のホンダとの蜜月時代が懐かしい。1990年代にはレーシングコンストラクターから自動車メーカーとして舵を切り、今ではスーパーカーメーカーとして確固たる地位を築いている

F1、インディ500、ル・マンという世界三大レースを制したマクラーレン

マクラーレンは1963年、イギリス人のブルース・マクラーレンによって設立されたプライベートレーシングチームに端を発するブランドだ。マクラーレンはエンジニアとしてのみならず、レーシングドライバーとしての才能を発揮し、1966年より本格的にレース活動を開始。自らの名を冠したマシンを作り、F1への参戦を始める。

1968年のベルギーGPで優勝するなどドライバーとしても活躍していたが、1970年にテスト中の不慮の事故で亡くなってしまう。その後、テディ・メイヤーがチーム運営を引き継ぎ、F1において成功を収め、マクラーレンの座は揺るぎないものとなった。

1980年には、後のチーム代表となるロン・デニスが合流。1982年にメイヤーはチームを去る。
 

マクラーレン▲マクラーレンの創業者であるブルース・マクラーレン。レーシングドライバーとしては22歳という最年少記録でF1初優勝を飾る。その後、自身のレーシングチームを創設。テスト中の事故で亡くなるが、チームは存続し続け、トップチームとしてF1界に君臨する

マクラーレンは日本とも深い縁がある。1988年のF1マシン、マクラーレン・ホンダ MP4/4はホンダエンジンを搭載し、アイルトン・セナとアラン・プロストという2大スタードライバーを擁し、16戦15勝という金字塔を打ち立てた。

翌年にはマクラーレン・ホンダ MP4/5がF1世界選手権において16戦10勝を記録し、ドライバー、コンストラクターズのダブルタイトルを獲得。

そしてマクラーレンとホンダの蜜月は、1992年のマクラーレン・ホンダ MP4/7Aでいったん終焉を迎える。
 

マクラーレン▲ホンダ製エンジンを搭載したマクラーレン・ホンダ MP4/4。16戦15勝という驚異的な勝率を誇り、圧倒的な強さでチャンピオンを獲得。その強さに日本のレースファンが夢中になった

2015年、マクラーレンとホンダのコンビが復活することになる。しかし、マクラーレン MP4-30はトラブルが多発。コンストラクターズ選手権順位は10チーム中9位と惨敗。翌年に投入したMP4-31はマシンの性能は改善され、コンストラクターズランキングも前年の9位から6位に浮上した。

2017年にはシャシー名称が36年間継続した「MP4」から「MCL」に変更された。しかし、マクラーレン MCL32はトラブルが頻発。このシーズンをもってマクラーレンとホンダの提携は解消されることになる。ちなみにマクラーレンのF1マシンは、その後ルノー経て、現在はメルセデス製パワーユニットを搭載している。

一方、市販車開発の方では1990年に現在のマクラーレン・オートモーティブの前身となるマクラーレン・カーズを設立。そして、1993年に登場したのが、「マクラーレン F1」だ。

その後、1995年にはレース仕様であるマクラーレン F1 GTRがル・マン24時間レースに出場し、総合優勝を果たしている。ちなみにドライバーの一人が日本人の関谷正徳氏だった。2003年にはメルセデス・ベンツが「SLR マクラーレン」を発表。これは開発、生産をマクラーレン・カーズが請け負った。
 

マクラーレン▲1990年代に世界最高のロードカーを目指して製作されたマクラーレン F1。生産台数はわずか100台あまり。車両中央に運転席、その左右後方に助手席がある3人乗り。6.1L V12エンジンをミッドシップに搭載していた

2009年、マクラーレン・オートモーティブを設立、新工場を建設し本格的に市販車の開発に乗り出す。その初号機が「MP4-12C」だ。2013年には、916psを発揮する世界最高レベルのロードカー「マクラーレン P1」をリリース。

現在は、ビスポーク部門である「マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)」やGTレースカーの開発や製造を行う「マクラーレンGT」といった部門も設立されている。
 

マクラーレン▲マクラーレン初の量産モデルとして登場したMP4-12C。今のマクラーレンにつながるシンプルな外観で、カーボンファイバーを採用するなど徹底的な軽さにこだわったスーパーカー。クーペとスパイダーがラインナップする

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マクラーレン▲世界最高のドライバーズカーを目指したというP1は、モーターを搭載したハイブリッドモデルで、システム上は最高出力916ps、最大トルク900N・mを発生。サーキット仕様のP1 GTRなどもラインナップしている

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マクラーレン P1 × 全国

最新のラインアップとしては、「750S」やハイブリッドスーパーカーの「アルトゥーラ」、グランドツーリングカーの「GTS」などがある。また、「グランツーリスモ SPORT」に登場するコンセプトカーを実写化したハイパーカー「ソーラスGT」が発表されたが、限定25台はすでに完売という。

マクラーレンは、いまや量産スーパーカーメーカーで唯一SUVを手がけていないサーキット直系ブランドなのだ。
 

マクラーレン▲マクラーレンのスーパーカーシリーズとしてラインナップするのが750S。720Sの進化版として登場し、4L V8ツインターボを搭載。サーキットでもワインディングでも圧倒的な速さを誇る
マクラーレン▲プラグインハイブリッドスポーツモデルとして登場したアルトゥーラ。最新型のEVモードは航続距離を33kmとしている。今年2月に本国でアルトゥーラスパイダーが発表された

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文/藤野太一 写真/McLaren Automotive