▲日本(舞浜)、アメリカ(モントレー)、スペイン(バルセロナ)で同時にスタートした新型マツダロードスター(ND)のワールドプレミア ▲日本(舞浜)、アメリカ(モントレー)、スペイン(バルセロナ)で同時にスタートした新型マツダロードスター(ND)のワールドプレミア

これぞ「魂動デザイン」の真骨頂!

編集部員A(以下、A) トヨタスープラ(A70型)の2.5GTツインターボや日産スカイラインGT-R(R32型)など、280馬力マシンが登場し始めた1989年に、たった1.6Lのエンジンを搭載して誕生したロードスターが、今年25周年を迎えましたね
ぴえいる(以下、ぴ) 1989年デビューといえばCoCo(三浦理恵子を含む4人のアイドルグループ)やribbon(永作博美を含む3人のアイドルグループ)がデビューした年じゃないか。当時中学生だったAくんは、ポスターを部屋に飾ったりして、さぞかし楽しんだんじゃないか?(ニヤニヤ)
A ……話の腰を折ると、例え先輩でもグーで殴りますよ? それに1989年はまだ小学生です(怒)! で、ですねぇ、翌年にはホンダNSXと三菱GTOが登場するんですが、25年が経って、綿々と販売され続けているのはロードスターだけ(編集部注。GT-RはR34型とV35型GT-Rの間に空白期間がある)。これってすごくないですか?
 そうだよねぇ。同年デビューの島崎和歌子が、並みいるアイドルグループよりも芸能界で長生きするなんて、誰も予想していなかっただろうねぇ~
A あ、せっかくマツダロードスターの世界初公開イベント「マツダ ロードスター THANKS DAY in JAPAN」に連れてってあげようと思ったのに、茶化すんならいいです。1人で行きますから!
 え? Aくん、それを先に教えてくれよ、代わりに島崎和歌子の当時のポスターならあげるからさぁ~

2014年9月4日。4代目となる新型マツダロードスターが、日本(舞浜/AM9時30分)・アメリカ(モントレー/PM17時30分)・スペイン(バルセロナ/AM2時30分)で世界同時に初公開された。従来こうしたお披露目はマスコミを中心に行われるものだが、今回のロードスターの場合は、世界3カ所、いずれもファンが中心の発表会となった。

A 7月4日にインターネットで募集したところ、数分で規定人数に達したらしいですよ
 つまり、ここにはラッキーな1200組のロードスターファンが集まっているんだね。お、照明が落ちた。いよいよ始まるぞ

「誰もが幸せになれる車を作りたかった」という初代ロードスター(以下、NA)の開発秘話映像から始まり、NAの開発担当主査である平井さんの「車っちゅうのは文化です」や、メーカーのメッセージ「ロードスターは、マツダの魂です」などの感動的な言葉を挟みながら、いよいよ世界初公開となる4代目ロードスター(ND)がスモークのあふれるステージの下からせり上がってきた。まずはその新型ロードスター(ND)の勇姿をご覧いただこう!

▲歴代でもっともコンパクトなボディサイズにしたという。艶やかで美しい! ▲歴代でもっともコンパクトなボディサイズにしたという。艶やかで美しい!
▲車重は3代目(NC)に比べ約100kg減量。スカイアクティブ技術によってさらに人馬一体感が高まっていそうだ。リアの見た目は、たくましく力強い印象 ▲車重は3代目(NC)に比べ約100kg減量。スカイアクティブ技術によってさらに人馬一体感が高まっていそうだ。リアの見た目は、たくましく力強い印象
▲ソフトトップの幌を採用しているが、3代目(NC)と同様に電動リトラクタブルハードトップ(RHT)が用意されるという噂だ ▲ソフトトップの幌を採用しているが、3代目(NC)と同様に電動リトラクタブルハードトップ(RHT)が用意されるという噂だ
▲インテリアの質感は格段に向上。スマートフォンと連携するマツダコネクトも搭載されるようだ ▲インテリアの質感は格段に向上。スマートフォンと連携するマツダコネクトも搭載されるようだ
▲撮影車両はヘッドレスト一体型で本革製のバケットシートが収まっていた。早く座ってみたい! ▲撮影車両はヘッドレスト一体型で本革製のバケットシートが収まっていた。早く座ってみたい!

A か、カッコイイ……

私の隣でふと漏らした、そんなAのコメントはどーでもよいが、うん、カッコイイ! 回転台に乗せられた新型ロードスター(ND)に映りこんだ会場の光が艶めかしく動く。これぞ魂動デザイン。

会場でMCがマイクを向けたファンの生声でも「カッコいい、顔つきがいい」(男性)、「3代目(NC)や2代目(NB)より好みです」(女性)、「フロントノーズがスッと伸びているのがいい」(男性)、「フロントラインがキレイ」(男性)。一家言持っているはずのロードスターファンからも絶賛の声があがる。

さらに会場が大きくざわついたのは「では、これから世界で初めて座る人の抽選会を行います」というMCのアナウンスが流れた時のこと。

 え、私も座りたいのに!
A 普段そういうのはメディアの特権みたいなものでしたが、今回のロードスターはファンサービスに徹してますね。すごいなぁ

幸運にもこの日のチケットを手に入れた1200組の中から、さらにラッキーな3組が壇上に。シートに収まり「ギュッとした小ささが素敵」というその手が小刻みに震えている人、「日本にはこういう艶やかなデザインがなかった。インテリアの高級感がすごい!」と、壇上で絶賛する人。

その後ファンは順番にステージに上がって間近に新型ロードスター(ND)を見て、思い思いにスマホやカメラにその姿を収めていた。

A ファンのカメラには、たくさんのNDが収まっているでしょうね
 それに引き替え、我々は夕方にならないとNDに近づく事すらできないんだね
A ファン優先ですから。あ、ボク会議があるんで、先に帰りますからぴえいるさん、NDの写真撮影よろしく!
 え? 撮影は16時からだよね? あと約5時間半もいったい何をすれば……

発売は2015年ということで、まだ少し先の話になるが、とても楽しみな1台だ。ファンの期待もさることながら、この、ぴえいる(48歳)も早く乗ってみたくてうずうずさせられている。

text/ぴえいる