▲車は新しい世代へとフルモデルチェンジすると、先代モデルの中古車がお買い得になります。2016年はセレナ(画像)とフリードという人気ミニバンが相次いでフルモデルチェンジ。そして今、両車の中古車の買い得感が高まってきました! ▲車は新しい世代へとフルモデルチェンジすると、先代モデルの中古車がお買い得になります。2016年はセレナ(画像)とフリードという人気ミニバンが相次いでフルモデルチェンジ。そして今、両車の中古車の買い得感が高まってきました!

セレナとフリード、どちらも中古車相場が急激に下がるかも

8月の日産 セレナ、そして9月のホンダ フリード。2016年は人気ミニバンのフルモデルチェンジが相次ぎました。人気モデルがフルモデルチェンジすると俄然楽しみになるのが先代、先々代となったモデルの中古車相場の動向です。

一般的にフルモデルチェンジがあると先代モデルの買い替え需要が起き、中古車市場における先代モデルの流通量が増えます。それに伴い、価格の下落も期待できるのです! 実際、先代セレナはフルモデルチェンジ直後の9月上旬時点では流通量は約1170台ですが、12月8日時点では約2020台にまで増えています。同じく先代フリードも9月上旬時点では約1000台ですが、12月8日時点では約1420台にまで増えました。平均価格自体は両車種ともまだ横ばいですが、流通量も充実してきたので今後下がることが予想されます。

おいしいミニバンを探したい人、冬のボーナスで家族で楽しく使える車を手に入れたい人、セレナとフリードが大チャンスですよ!

ミニバン人気の高いセレナと、小さくても大人が3列目に座れるフリード

セレナとフリードはどちらも人気モデルですが、両者はクラスがまったく異なるミニバンです。そこで、簡単に両モデルの特徴をおさらいしておきましょう。

<セレナ>

▲5ナンバーサイズで室内が広いセレナは長くミニバンの新車販売台数第1位でした。3mを超える室内長は圧巻! ▲5ナンバーサイズで室内が広いセレナは長くミニバンの新車販売台数第1位でした。3mを超える室内長は圧巻!


まずは4代目日産 セレナ。5ナンバーサイズハイトミニバンというカテゴリーに属するモデルで、特徴は4685mmという全長を生かした広い室内空間。室内長は3060mmにもなり、3列目までゆったり座ることができます。2列目席の中央には1列目席にまでスライドするスマートマルチセンターシートを装備。1列目まで移動させ背もたれを倒せば肘かけとして使えるだけでなく、2~3列目のウォークスルーが可能に。さらに2列目シートが横スライドするので、2列目に人が乗った状態でも3列目の乗り降りが簡単に行えます。

エンジンは最高出力108kW(147ps)、最大トルク210N・m(21.4kg-m)とパワーに余裕のある2L直4を搭載。2012年8月からはほぼすべてのグレードにエネルギー回生効率を高めたシンプルなハイブリッドシステム「S-HYBRID」を搭載しました。

<フリード>

▲「ちょうどいい」をコンセプトに登場した初代フリード。カテゴリーはコンパクトミニバンになりますが、室内空間を広げることでコンパクトでは物足りないけれどセレナクラスじゃ大きすぎるという人から支持されました ▲「ちょうどいい」をコンセプトに登場した初代フリード。カテゴリーはコンパクトミニバンになりますが、室内空間を広げることでコンパクトでは物足りないけれどセレナクラスじゃ大きすぎるという人から支持されました


初代ホンダ フリードは、コンパクトミニバンと呼ばれるカテゴリーに属します。全長はセレナよりも400mm以上短い4215mmのボディに3列目シートを搭載。フリードが登場する前、コンパクトミニバンといえば初代トヨタ シエンタの独壇場でしたが、全長が4100mmしかないシエンタの3列目シートは大人が座るにはかなり無理があり、“補助席”と割り切る必要がありました。

フリードはシエンタより全長を少し伸ばし、さらにパッケージングを工夫することでコンパクトミニバンでも大人が座れる3列目席を設定(長時間はつらいですが……)。街中で使うのに「ちょうどいい」サイズを全面に押し出したのです。

そんなフリードの特徴は、ホイールベースが5ナンバーハイトミニバンに迫る2740mmということ。パッケージングなど様々な要素が絡むので一概に言えませんが、一般的にホイールベースが長い方が室内空間を広くできます。その広さも相まってか、フリードはコンパクトミニバンでありながら、車中泊を楽しむ人からも人気がありました。

セレナとフリードどっちがいいの!? 迷えるアナタにはシーン別でご紹介

さて、セレナとフリードについてご紹介しましたが、「手頃なサイズの便利なミニバンが欲しい」「たまに3列目を使うかもしれない」というフワッとした感じだとどちらを選んだらいいか悩んでしまう人もいるでしょう。そこで車を使うシーンをいくつか想定して、どちらがオススメかを考えてみましょう。

【SCENE1】アウトドアスポーツを存分に楽しむなら……

室内空間が広い分、積載性能はセレナに分があります。中でもアウトドア派にセレナをオススメしたい理由は、長尺物の積みやすさです。

セレナは助手席を寝かせて2列目と3列目の背もたれを倒すと、3m以上の長尺物を積むことができます。全国で行われる大会に出場しているサーファーの中には、ボードを室内積みし、車内で仮眠できるスペースを確保できるからとセレナを選ぶ人も多くいます。サーフボードやスキー板を室内に積みたい人はセレナ一択で探したいところ。

▲ゆとりあるボディサイズを生かして長尺物が積みやすくなっているセレナ。サーフボードやスキー板の中積みを考えている人は注目! ▲ゆとりあるボディサイズを生かして長尺物が積みやすくなっているセレナ。サーフボードやスキー板の中積みを考えている人は注目!


【SCENE2】車庫入れが苦手なら……

「車庫入れや縦列駐車が苦手で大きな車に乗るのが怖い」という人、多いですよね。自分は平気でも奥さんが車庫入れが苦手で……という人もいるでしょう。このような場合、サイズが小さいフリードもいいのですが、最強の武器となってくれるのがセレナのアラウンドビューモニターです。

モニターに車体を真上から見る形で周囲を映しだしてくれるこの機能は周囲にどんなものがあるかが直感でわかり、切り返しタイミングなどをつかみやすくなります。アラウンドビューモニター付きのセレナ、ぜひ探してみてください!

▲アラウンドビューモニターは前後左右に付いた4つのカメラがキャッチする映像を合成し1枚の絵として表示。真上から見ているように表示できるので車庫入れで重宝します ▲アラウンドビューモニターは前後左右に付いた4つのカメラがキャッチする映像を合成し1枚の絵として表示。真上から見ているように表示できるので車庫入れで重宝します


【SCENE3】車内を自由に移動したいなら……

小さなお子さんが何人かいると、2列目と3列目にチャイルドシートを付ける場合も考えられます。そうなると子どもの面倒を見るために、簡単に後部座席に移動できるといいですよね。そんな人にオススメなのが、1列目から3列目まで自由に移動できるウォークスルー機構を備えたフリードの7人乗り。

2列目にチャイルドシートを2つ付け、3列目に1つ付けても運転席や助手席からすぐ3列目に移動できるのは親にとって嬉しいこと。3列目に座ったお子さんがすぐに降りられるのも魅力です。ただし大きなベビーカーを使っている場合は、3列目まで使ったうえでベビーカーを積めるか確認してください。

▲フリードのウォークスルー機構。実は大型ミニバンでも1~3列目の移動ができないものが多いのです ▲フリードのウォークスルー機構。実は大型ミニバンでも1~3列目の移動ができないものが多いのです


【SCENE4】カスタムモデルが好きなら……

乗るならスタイルにこだわったものがいい。ミニバンユーザーは押し出しの強いカスタムモデルを好む人も多いですよね。だったら迷わずセレナ。セレナは1994年にデビューした初代から様々な特別仕様車を設定し、その中で人気の高かったハイウェイスターが1997年にカタログモデルに昇格しました。

以来、カスタムモデルのハイウェイスターはセレナの主力グレードとして多くの人から選ばれています。そのため中古車の流通量も豊富。また日産の特装車製作を手掛けるオーテックが作ったライダーも人気です。

▲こちらはオーテックが手掛けるライダー。ハイウェイスターとは一味違う押しの強さが人気です ▲こちらはオーテックが手掛けるライダー。ハイウェイスターとは一味違う押しの強さが人気です


【SCENE5】時にはスポーティな走りを楽しみたいなら……

家族でドライブするときはゆったりした気分で走っていても、1人で運転するときはスポーティな走りを楽しみたい。それならフリードがオススメです。ホンダが得意とする低重心設計を採用。ボディ剛性も高く足回りもしっかりしているため、気持ちいいコーナリングを味わえます。

エンジンパワーはセレナより小さいですが、車両重量がセレナより300kg以上軽いので走りに余裕があるのも魅力。もちろん直進安定性も高くなっています。

▲走りのホンダのイメージを裏切らない性能を誇るフリード。キビキビした走りを楽しみた人にオススメです! ▲走りのホンダのイメージを裏切らない性能を誇るフリード。キビキビした走りを楽しみた人にオススメです!


いかがでしたか? 絶好の買い時が来ているセレナとフリード。どちらが自分にピッタリかイメージしながら選んでみると、購入後の満足度は一層高くなるはずですよ!

text/高橋 満(BRIDGE MAN)
photo/日産、ホンダ