クラスを超えた完成度の高さを誇る永遠のベンチマーク

輸入車の新車販売台数で、15年連続ナンバーワンという金字塔をうち立てた車をご存知でしょうか。それはフォルクスワーゲンのハッチバック、ゴルフです。車好きでなくても、その名前を聞いたことはあるはずです。今回はそんな大ヒットコンパクト、フォルクスワーゲン ゴルフをご紹介します。

同モデルは、ドイツの国民車ビートルの後継モデルとして、1974年にデビュー。以来35年で累計2600万台以上を販売したフォルクスワーゲンの代名詞ともいえる存在です。そんなゴルフの6代目となる現行型が登場したのは、2009年の4月。5代目から大幅な進化を遂げて登場しました。
  • フォルクスワーゲン ゴルフ 外観(フロント)|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン ゴルフ 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアは、初代の特徴である、水平なフロントグリルやブラックラジエターグリルなどを踏襲しつつ、現代的かつスポーティなデザインを実現(左右)
具体的には、ボディ剛性やシャシー性能、そしてパワートレインなどを徹底的に磨き上げ、内外装の質感や静粛性、安全性、環境性能を高めています。その結果、5代目を遥かにしのぐ実力を備え、「5代目のビッグマイナーチェンジ版では?」との声を一蹴したのです。

グレードは搭載されるエンジンごとに異なり、基本は5種類。トレンドラインが1.2L+ターボで、コンフォートラインが1.4L+ターボ、ハイラインは1.4L+ターボ+スーパーチャージャーで、スポーツグレードとなるGTIには、2L+ターボエンジンが搭載されています。

そしてトップグレードのRは、GTIと同じ2L+ターボながら、最高出力は同グレードより45ps高い、256psとなっています。なお、ミッションは、1.2Lエンジンと1.4Lエンジン搭載モデルが7速DSG、2Lモデルが6速DSGとなっています。

ゴルフというと、どうしてもエンジンとミッションに注目が集まってしまいますが、安全性の高さも大きなポイントです。ESP(横滑り防止装置)や運転席ニーエアバッグが全車に標準装備され、欧州の自動車衝突安全テスト“ユーロNCAP”では、最高の5つ星を獲得しています。

そして質感の高さも見逃せません。従来はプレミアムモデルにしか採用されなかった遮音フィルムを挟んだフロントウインドウや、肌触りの良いソフトなダッシュボード、そしてパサート譲りのレザーステアリングなど、コンパクトクラスだから、といった妥協は一切ありません。
  • フォルクスワーゲン ゴルフ インパネ|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン ゴルフ エンジン|おいしい中古車
  • フォルクスワーゲン ゴルフ GTI|おいしい中古車
上級モデルに使われる素材を使用し、質感と静粛性を高めたインテリア(左) エンジンは豊富なバリエーションを用意(中) GTIには専用の装備を採用する(右)

走行3万km+修復歴なしで半額近い中古車も!

さて、そんなゴルフですが、登場から間もなく3年。人気が高いのは相変わらずですが、ようやく“買い”といえるタイミングになってきたようです。というのも、修復歴のない中古車が、150万円を切るようになってきたのです。

例えば、コンフォートラインの走行3万kmの中古車が、144.8万円です。同グレードの当時の新車価格は275万円なので、半額近くで売られているわけです。これほど程度の良さそうな人気車が半額近いと考えたら、なるほどオトクと思ってもらえるのではないでしょうか。

さらに、修復歴にこだわらなければ、走行0.2万kmで139万円といった中古車も存在します。新しいモデルが登場するたびにベンチマークにされるほど、高い完成度を誇るゴルフ。乗れば、その良さがわかっていただけるかと思います。ディーラーなどで一度試乗してから中古で買うのも手だと思いますよ。
Text/金子剛士