▲新型マツダ ロードスターのプロトタイプに試乗。こちらのグレードはSスペシャルパッケージで、カラーはソウルレッドプレミアムメタリック ▲新型マツダ ロードスターのプロトタイプに試乗。こちらのグレードはSスペシャルパッケージで、カラーはソウルレッドプレミアムメタリック

新型ロードスターのプロトタイプに試乗。その実力は……

初代から四半世紀を超えて、ついに4代目の登場となる。1.5Lエンジンを搭載し新たなシャシーを採用することで軽量化し、エントリーグレードでは車重990kgを達成した。この歴史的なモデルのプロトタイプを試乗した。

まず、最軽量のSグレード。エンジンを始動してクラッチを切り、1速へ。シフトフィールはショートストロークでやる気にさせる。吸気の音もいい。1.5Lエンジンとは思えない厚みのあるトルクで速度を上げなくともシフトアップしたくなる。

高速道路に入って一気に回転数を上げる。嫌なバイブレーションは感じない。この優れた加速力は軽量化の恩恵によるものであろう。6速直結のトランスミッションとエンジンとのマッチングは非常に良くダイレクトだ。サスペンションはよく動き、細かな凹凸もしっかりと受け止めて、きちんと路面に追従して軽快に走る。「楽しく走ること」を重点に置いて作られている印象を受ける。これこそライトウェイトスポーツカーの真髄である。

次にSスペシャルパッケージの6MTに乗る。エンジンとタイヤはSグレードと同様だが、ダンパーのセッティング変更とLSDが装着される。走り出してみると、すぐに車の動きが違うことに気がつく。ハードなのだ。高速コーナーでも車体が安定しているのは、ロール剛性を高めた上、LSDを装着しているためだろう。新型ロードスターの限界性能の高さを垣間見ることができる仕様だ。

最後はSレザーパッケージの6ATに乗った。MTに比べればダイレクト感は少なくなるが、オープンで走らせた時の開放感に変わりはない。パドルシフトもスムーズだ。ただし車重がかさむ分、サスペンションの動きはダンピングの抑え効かないところが若干だが感じられた。

▲こちらがSグレード。カラーはアークティックホワイトだ ▲こちらがSグレード。カラーはアークティックホワイトだ
▲エンジンは1.5Lとは思えないほどトルクに厚みがある ▲エンジンは1.5Lとは思えないほどトルクに厚みがある
▲サスペンションはよく動き、細かな凹凸もしっかりと受け止める ▲サスペンションはよく動き、細かな凹凸もしっかりと受け止める

【SPECIFICATIONS】
■グレード:S ■乗車定員:2名
■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1496cc
■最高出力:96(131)/7000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:150(15.3)/4800[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:6MT
■全長×全幅×全高:3915×1735×1235(mm) ■ホイールベース:2310mm
■車両重量:990kg
■JC08モード燃費:17.2km/L
■車両本体価格:249万4800円(税込)

■グレード:S Special Package ■乗車定員:2名
■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1496cc
■最高出力:96(131)/7000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:150(15.3)/4800[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:6MT
■全長×全幅×全高:3915×1735×1235(mm) ■ホイールベース:2310mm
■車両重量:1010kg
■JC08モード燃費:17.2km/L
■車両本体価格:270万円(税込)

■グレード:S Leather Package ■乗車定員:2名
■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1496cc
■最高出力:96(131)/7000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:150(15.3)/4800[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:3915×1735×1235(mm) ■ホイールベース:2310mm
■車両重量:1060kg
■JC08モード燃費:18.6km/L
■車両本体価格:314万2800円(税込)

text/松本英雄 photo/尾形和美