▲N-ONEや現行N-BOXと同じく、リング状に光るポジションランプが用いられる。フロントマスクだけでなく、ボディ側面もプレーンな面で構成される模様だ ▲N-ONEや現行N-BOXと同じく、リング状に光るポジションランプが用いられる。フロントマスクだけでなく、ボディ側面もプレーンな面で構成される模様だ

クオリティは高いものの

至高のお仕着せや100点満点の豪華主義は、この先もしかしたら廃れていくのかもしれない。

ダイハツがトコットで試みたアイデアは、他社にも伝播していく兆しがあるからだ。

スクープ班が捕らえた次期N-WGNもまた、ベーシック路線へとくら替えする模様だ。

2011年から始まったホンダのNシリーズは、それまで片手間な印象も否めなかった同社の軽自動車づくりが根本的に見直されて生み出された力作だ。

「軽自動車=安物で足代わり」というレッテルや、市場でのイメージを払拭すべく、作り込みの良さと上質感が前面に打ち出された。

余裕ある室内空間と押し出しの強さが支持されて、N-BOXは大ヒットし、モデルチェンジ後の現在も快走していることは、説明するまでもないだろう。

しかし、一方で振るっていないのが、N-ONEとN-WGNだ。

どちらもワンクラス上のクオリティを身につけて現れたものの、強烈なアピールポイント(例えば競合車を圧倒する燃費とか、破格のエントリー価格とか)がなくて、個性を打ち出せずに市場で埋没しまっている。
 

▲Nシリーズの背高ワゴンとして、2013年11月にリリースされた現行N-WGN。リアシート下の傘置きトレイなど、使い勝手を考慮したアイデアも盛り込まれているが、存在感においてはN-BOXに勝てないまま今日に至っている▲Nシリーズの背高ワゴンとして、2013年11月にリリースされた現行N-WGN。リアシート下の傘置きトレイなど、使い勝手を考慮したアイデアも盛り込まれているが、存在感においてはN-BOXに勝てないまま今日に至っている

至れり尽くせリ路線からの変更

スクープ班が調べたところ、次期N-WGNは2019年夏にモデルチェンジされることが判明した。

ホンダ社内で議論が重ねられた結果、どうやら2代目N-WGNはコンセプトの再考に踏み切ったようだ。

外観デザインは、スッキリ・シンプルな方向へと見直される。

フロントマスクには、N-ONEゆずりの黒ガーニッシュと、リング状に灯るポジションランプが与えられ、愛嬌のある顔つきが作り出される。

スリット状に設けられたエアインテークが、最低限の役割を果たす。

ボディ側面においても、余計なプレスラインは設けられず、シンプルな面構成を実現。

角ばったウインドウグラフィックスも、この上ないベーシックな味わいをもたらすことだろう。

現行モデルの外観で存在感を放っている、クオーターピラーの黒ストライプは廃止される。

▲ダイハツが、ミラココアの実質的な後継車として、2018年6月にリリースしたミラトコット。女性スタッフの意見を集約し、シンプルな面構成を採用したことでスマッシュヒットとなっている▲ダイハツが、ミラココアの実質的な後継車として、2018年6月にリリースしたミラトコット。女性スタッフの意見を集約し、シンプルな面構成を採用したことでスマッシュヒットとなっている

ザッツの再来か!?

「これじゃ、まるでホンダ版トコットじゃないか!」というツッコミがきそうだが、どうやらホンダ開発陣は、偶然にもトコットと同じ方向性を掲げてN-WGNの開発に取りかかったようだ。

誤算だったのは、トコットに先を越されてしまったことか!?

かつて、ホンダはノートやカバン、タオルといった日常的に使う身の回りのモノをイメージした軽自動車、ザッツを発売した。

今回キャッチした次期N-WGNは、どことなくコンセプトや発想が似ているようにも受け取れるが、ザッツのときと違って花咲くだろうか。

※2018年12月17日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
 

▲さりげなさ、日常的に使う身の回りのモノを意識して、デザインされたモデルが、ザッツだ。その割にエントリー価格が100万円を超えていたため、割高感が否めず、後に価格改定へと踏み切った▲さりげなさ、日常的に使う身の回りのモノを意識して、デザインされたモデルが、ザッツだ。その割にエントリー価格が100万円を超えていたため、割高感が否めず、後に価格改定へと踏み切った

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年8月
■全長×全幅×全高:3395×1475×1655(mm)
■搭載エンジン:660cc 直3

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ、ダイハツ