7代目フェアレディZ▲2022年8月に登場した最新型フェアレディZ。1969年に登場した初代(S30)から数えると50年以上もの歴史を誇る

最新型フェアレディZの中古車事情を解説

2022年8月にデビューした最新型フェアレディZ。2023年8月に登場した2024年モデルではスポーツグレードの「NISMO」も追加され、ますます注目が集まっている。

しかし、その人気の高さゆえに2022年7月末から受注が一時停止。公式サイトによると現在も受注再開のめどは立っておらず、新車注文が開始されても相応の納車待ちが予想される。

最新型フェアレディZを購入したい人にとっては口惜しい状況が続いているが、不幸中の幸いと言うべきか、中古車では選択肢が徐々に増加。2024年3月2日現在は、カーセンサーでは約50台の中古車が掲載されている。物件数こそ多くないが、5000km以下の低走行車がほとんど。条件に合う物件があれば、狙いやすくなっている。

というわけで、ここでは最新型フェアレディZの魅力を振り返るとともに、中古車事情も解説。「最新型フェアレディZに早く乗りたい」「何年も納車を待てない」という人は必見だ!
 

▼検索条件

日産 フェアレディZ(現行型) × 全国

 
 

モデル概要:踊るように走る! 日産伝統のFRスポーツカー

最新型フェアレディZの開発コンセプトは「ダンスパートナー」。単純な速さより、しなやかさや走りの気持ち良さに重点が置かれ、誰もが運転を楽しめるように仕上げられている。

プラットフォームこそ先代の改良版を採用しているが、部品の8割を刷新。特に剛性は重点的に強化されている。足回りでは高応答モノチューブダンパーなどを採用し、路面との接地性を向上。結果コーナリングはシャープで、安定性も高い。

加速感も抜群だ。搭載するエンジンは3LのV6ツインターボで、最高出力405ps/最大トルク475N・mと力強い。トランスミッションは2種類。6速MTは心地よいシフトフィーリングを楽しめ、9速ATは高レスポンスでスムーズな加速感を味わえる。

さらに「ローンチコントロール」機能によって、停止状態からパワフルに走り出すこともできる。
 

7代目フェアレディZ▲静粛性が高く、乗り心地も良好。先進安全装備ではスポーツカーゆえにステアリング支援系の機能は採用されていないが、被害衝突軽減ブレーキなどは備わり、必要十分だ

ダンスパートナーにふさわしく、最新型の“衣装”は品が漂う。その洗練された雰囲気を生み出しているのは、随所に見られる歴代モデルへのオマージュだろう。

シルエットは初代をほうふつとさせるロングノーズ・ショートデッキを採用。「パワーバルジ」と呼ばれるボンネット上のふくらみも再現している。長方形グリルの形状は初代と5代目(Z33型)を参考にしており、テールランプは4代目(Z32型)を思わせる「3DシグネチャーLED」を備えている。

さりげなく盛り込まれた歴代モデルのデザインアイコンが、最新型フェアレディZをより魅力的に見せてくれているのだ。
 

7代目フェアレディZ▲ヘッドランプには、初代を連想させる2つの半円を盛り込んでいる。ボンネット後端よりもトランクエンドの方が低いシルエットも初代をイメージさせる
7代目フェアレディZ▲三角形のリアクオーターウインドウや、その横のロゴバッジも初代へのオマージュ。初代のデビュー年である「1969」がリアガラス下部に刻まれているのも粋だ
7代目フェアレディZ▲内装でも初代をオマージュ。インパネ中央に3連サブメーターとエアコン吹き出し口、コントロールスイッチ類を積み上げる配置を、現代的なデザインに落とし込んだ
 

グレードの差異:5種類のグレード+デビュー時の特別仕様車

グレード構成は計 5種類。全車2WDで、設定されるトランスミッションと装備が主な違いとなる。以下、特別仕様車「プロトスペック」と合わせて各グレードの詳細を説明する。

■ベースグレード
トランスミッションは、ATとMTの両方が設定されている。タイヤは18インチホイール、オーディオは4スピーカーが装備されている。トランスミッションまわり以外はATもMTも基本的な装備は変わらない。ただ、MTでは踏み間違い衝突防止アシストが装備されない点には留意しておこう。

■中間グレード「バージョンS」
MTのみの設定で、スポーティな仕様となっている。19インチのアルミ鍛造ホイールや四輪アルミ対向ブレーキキャリパー、前後のスポイラーを装備。さらに、適切な駆動力を配分する「メカニカルLSD」を搭載し、走行性能も向上している。

■中間グレード「バージョンT」
ATのみの設定で、ツアラー志向となっている。ヒーター付き電動シートで、運転席にランバーサポートも装備。シート表皮は本革&スエード調ファブリックのコンビで、ドアトリムクロスもスエードを採用している。8スピーカーのBOSEサウンドシステムと、アクティブサウンドコントロール/アクティブノイズコントロールが標準化されている。

■上級グレード「バージョンST」
ATとMTの両方が設定されている。バージョンSとバージョンTで追加されている装備をすべて装着した豪華仕様だ。

■スポーツグレード「NISMO」
ATのみの設定となる。エンジンは専用チューニングによって最大出力が15ps、最大トルクが45N・m向上。専用ブレーキシステムを採用し、走行性能が高められている。加えて、前後バンパーやリアスポイラーなどの専用パーツによって、空力性能も強化。専用レカロ製スポーツシートなども備わり、スポーツ走行を盛り上げてくれる。

■特別仕様車「プロトスペック」
デビュー時に設定された240台限定車。ATとMTの両方が設定されている。ボディカラーは黄と黒の2トーンで、外装では専用カラーの19インチアルミ鍛造ホイールなどを装備。内装では本革・スエード調ファブリックコンビシートなどを採用しており、インパネやドアトリムクロスなどに専用カラーステッチも施されている。
 

7代目フェアレディZ▲2023年8月に追加されたNISMOグレード。フロントグリルやフェンダーモールなどを採用し、見た目からしてスポーティが漂っている
7代目フェアレディZ▲ちなみに最新型の型式名称は「RZ34」。先代の「Z34」を踏襲することによって、新たな型式指定を受けるコストを削減し、車両価格を抑えているのもポイントだ
 

中古車相場:プレミア価格が緩和。物件の約7割が1000km以下

さて、最新型フェアレディZの中古車相場を見ていこう。冒頭で述べたとおり、カーセンサーnetに掲載される中古車台数は約50台。平均走行距離を見てみると約1168km。物件の約7割が1000km以下と、低走行車中心で狙いやすいと言えるだろう。

気になる車両平均価格は約806万円。プレミア価格となっているが、2023年1月では約1109万円だったので、中古車相場は徐々に落ち着いてきている。

一方で価格帯を見ると、総額660万~1279.4万円。最も安価な総額660万円の物件は、走行距離1000km以下のベースグレードのAT車だった。しかし、2023年3月下旬では走行距離約9000kmのベースグレードのAT車が車両本体価格でも680万円したので、やはり中古車相場自体は下落傾向にある。
 

7代目フェアレディZ▲2024年モデルの改良点は「アマゾン アレクサ」の標準搭載と内外装の新色追加。一部改良以前のデビューモデルとほとんど内容は変わらないので、年式はさほど気にしなくてOK

最後に、グレード別とトランスミッション別の中古車状況を解説する。なお、いずれのグレード、トランスミッションにおいてもプレミアム価格なので「走行距離が多い=価格が安い」という中古車の方程式は一概に当てはまらない。そもそもほとんどが低走行車であるため、シンプルに価格で判断するのが良いだろう。

■グレード別の中古車状況
グレード別に物件数を見ると、バージョンGTが約25台で最多。続いて多いのはプロトスペックで約10台が掲載。一方で、NISMOは1台しか掲載されていない。

さらに価格帯も確認すると、どのグレードも新車時からおおむね100万円以上がプラス。ただ、プロトスペックは限定車だけあって最もプレミア化の影響を受け、総額798.6万~1279.4万円と幅が広い価格設定となっている。

■トランスミッション別の中古車状況
トランスミッション別に見ると、MT車が約35台と7割ほどを占めている。MTのバージョンTの方がATのバージョンTよりわずかに掲載数が多いうえ、最多となるバージョンGTの7割以上がMT車であることが大きい。MT車の選択肢が少なくなった現在においては、うれしいところだろう。

新車での購入は先行きが見えない最新型フェアレディZだが、中古車でなら2~3週間ほどで憧れの“パートナー”との時間を始められる。もちろん、プレミアム価格なので万人にオススメできる状況ではない。ただ、最新型フェアレディZにほれ込んだ人や、限りある「車に乗れる時間」を豊かにしたい人には、中古車での購入を検討してみるのも一案だ。
 

▼検索条件

日産 フェアレディZ(現行型) × 全国

文/綱島剛(DOCUMENT) 写真/日産
※記事内の情報は2024年3月1日時点のものです。

この記事を読んでいる人にオススメの動画