まささん(神奈川県)
投稿日: 2013年3月11日
4点
【インテリア】
コクピットに“身を沈める”という表現がピッタリのレカロのフルバケットシートは、これから、ヘルメットを装着し、ドライヴィンググローブに手を通したくなるような、レーシなもの。リクライニングやスライド機能はもちろん備わりますが、軽量化のため、クッション素材がほぼ皆無で、掛け心地は非常に硬く、座っただけでレーシな世界を味わえます。
目の前のメーター類は、従来の「メガーヌルノー・スポール」と同型ですが、レブカウンターの盤面が、イエローからホワイトに変更。イルミネーションもアンバーから、クリアホワイトになりました。また、細かい部位ですが、スピードメーターは290km/hまで刻まれ、ルノー史上最大級のスケールとなりました。(筆者が以前所有していたアルピーヌA610は300km/hスケール。)
【エンジン性能】
直列4気筒DOHC 2リッターツインスクロールターボエンジンは、最高出力が15PSアップの265PS、最大トルクが40Nmアップの360Nmは、このクルマが2012年モデルの「メガーヌルノー・スポール」をベースとしているため、同一。ステアリングも、これまでの左ハンドルのみというマニアックな設定から、右ハンドルのみになりました。
【走行性能】
スウェード巻きのステアリングを握り、左手を自然に落とすと、そこにシフトレバーがあり、ドライヴィングポジションに違和感はありません。
エンジンを始動すると、意外な程、アイドリングは静かで、フォルクスワーゲン「シロッコR」のような轟音は皆無です。
最近、左足を使わない方には、かなり重いと感じるクラッチは、個体差を考慮したとしても、ややシビアで、久しぶりにマニアル車を運転する方には、エンストは覚悟した方がいいかもしれません。
【乗り心地】
走り出して感じるのは、スパルタンに尽きます。街中では、過激な硬さの足回りと、詰め物が皆無のフルバケットシートが、ダイレクトにダンピングを伝え、さらに19インチに扁平率35%の薄っぺらいブリヂストン「ポテンザRE050A」が、容赦なくワダチを拾い、タウンスピードでは、気が抜けません。また、渋滞では、シビアに繋がるクラッチにも気を使います。クセのあるクルマには多々乗った筆者ですが、この「メガーヌルノー・スポールトロフィー」乗って、昨今のクルマの運転が、いかに楽であるかわかりました。
特になし
退屈な自動車が路上を支配しているこの時代、「メガーヌルノー・スポールトロフィー」のような一部のエンスージャストのためのクルマを造り続けるルノーに敬意を表したいと思いました。
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