メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース|日刊カーセンサー

■prologue 2009.09.05 Sat. -今年も何かが起こるのか?-

20周年を迎えたメディア対抗ロードスター4時間耐久レース。
今年はカーセンサーとEDGEの2チーム体制で参加した。「ロードスターレースは何か起こる」(過去の記録はこちら)というジンクスどおり、前日に助っ人のプロレーサー飯田章さんが新型インフルエンザに。急遽現役レーサーである阿部翼さんの参加が決定した。
予選を阿部さんに走ってもらい1'10.914と10番グリッドを獲得したカーセンサーチーム(EDGEは17番グリッド)。
インルエンザ騒動だけで今年は済むのか? 壮絶なバトルが今、幕を開ける。

  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 練習走行|日刊カーセンサー ↑本線前の練習走行。初めて走る筑波サーキットなので後藤は念入りに走っていた
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 給油|日刊カーセンサー ↑少しでも多くガソリンが入るようにと、みんなで車体を揺すっているところ
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 車検|日刊カーセンサー ↑創刊25周年を迎えるカーセンサー。レースカーの車両番号は偶然にも「25」!

■episode #1 16:00-16:47 第1走者 -最下位に落ちたのはネタのため!?-

いよいよ本線がスタート。旧ル・マン方式のスタートだが、後藤はダッシュに失敗し、21車中20位で車はようやく走り出した。
各チームが次々と最初の周回を終え、メインスタンド前を通過していく中、後藤が戻ってくる気配がない。全くない。

やっとピット前を通過しタイムを見ると2’29.2。最下位になるのは想定していたが、周回遅れは想定外。「安全運転、法定速度で走りますからね!」と宣言していたとは言え遅すぎる。本誌でこのレースをマンガにするためのネタづくりとしても遅すぎる。
後に、彼は第2ヘアピンで左側のフロントバンパーをぶつけていたことが判明。第2ヘアピンでなんて、あまり聞いたことがない。

カーセンサー編集長 後藤 貴功。最高順位20位。ベストラップは1'16.7。

■episode #2 16:50-17:28 第2走者 -最終コーナーでクラッシュ!?-

この頃になると、各所で激しいレースが展開されたいた。そんな中、福田は確実に順位を上げていく。
第1ヘアピンで他チームの車が衝突。ピット内にも緊張が走る。

最終コーナーから車がスピンする嫌な音が聞こえてきた。今度はまぎれもなくカーセンサーチームの車がスピンしている。
2回転したのち、車体をまっすぐ立て直し何事もなかったかのように走り去る福田にピット内が歓声に沸く。
福田がピットに帰ってくると監督である堀江(EDGE編集長)がすかさず福田に近寄り手を挙げる。感動的なハイタッチかと思い福田もそれに応えようとするが、堀江の手は福田の手をかわしそのままヘルメットへゴツン。 「無茶をするなと言っただろ!」スピンした福田への忠告だった。

カーセンサーnet編集部員 福田曜。最高順位19位。ベストラップは1’12.8。

  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース スタート|日刊カーセンサー ↑旧ル・マン方式のスタート。コース向かい側から走って車に乗り込みスタートする
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 決勝レース|日刊カーセンサー ↑「安全運転」の後藤はどんどん他チームの車に抜かれる。最終的に5周の周回遅れ
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース ピットイン|日刊カーセンサー ↑やっと後藤がピットイン。初めてのサーキットを走った感想は「孤独だった」

■episode #3 17:30-18:25 第3走者 -さすがはプロ!次々に抜き去る!-

第3走者は現在SUPER GT GT300クラスで活躍中の阿部翼選手。そのドライビングに、ようやく「これはちゃんとしたレースなのだ」との実感が湧く。1台、また1台と抜き、とうとう16位に浮上。物腰がやわらかい人柄とは対照的に、ガンガン攻めていく姿にピット内の応援にも熱が入る。

その頃EDGEチームは、助っ人の元レーサー粕谷俊二さんの活躍で一気に4位に浮上。
「もしかしたら表彰台が狙えるのでは…」という位置につける。

現役レーサー 阿部翼さん。最高順位15位。ベストラップは1’12.0。

■episode #4 18:25-19:15 第4走者 -ダンゴにてこずる-

第4走者は中野。ダンゴ状態の集団にはまってなかなか前へ出られない。
一方のEDGEチームの依田は、中野より全然遅い20秒台で走行しているのにもかかわらず、それまでの遺産でちゃっかり5位をキープ。中盤からピットに近づくたびに大きく手を振っている。余裕なのか? 20秒台なのに。

実はガソリンのランプが点滅し、「早く交代させてくれ!」の合図として手を振っていたそうなのだが、残念ながら依田のS.O.Sは誰にも伝わらなかった。カーセンサーチーム17位、EDGEチーム8位でピットインし最終ドライバーへと受け渡す。

カーセンサー本誌 デスク 中野剛。最高順位17位。ベストラップは1’14.2。

  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース ドライバーチェンジ|日刊カーセンサー ↑いよいよ現役レーサー阿部翼さんに。ここからカーセンサーチームの追い上げ開始!
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース フロントバンパー損傷|日刊カーセンサー ↑給油のタイミングで、念のため後藤がぶつけたフロントバンパーを修復した
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース セキュリティカー|日刊カーセンサー ↑セーフティカーが入ったおかげで燃料をセーブでき、後半の追い上げにつながった

■episode #5 19:15-20:00 第5走者 -まさかの「内輪同士で真剣バトル」-

気がつけば外はすっかり夕闇。 最終走者は本日2回目の福田。一方EDGEチームは給油に時間をとられ17位でピットを出た。
とうとうカーセンサーチームとほぼ同じ位置まで後退したことに。「マンガ的には最高!」と後藤はほくそ笑む。
その頃ドライバーの福田は燃料セーブのため、ペースを抑えていた。「ランデブー走行したら良い画が撮れるかな」と、2台揃って走ることも意識した。

ところがEDGEチームのドライバー山本は、空気の読めない残念な男。
スローペースで走る目の前の福田を、なぜか敵意むき出しで攻め、そして抜いていった。 そうなると、アドレナリンは意外と出るもので、ちょうど燃料セーブ周回を終え、GOサインが出された福田は、一気に13秒台で走り始めた。「遅いから」と山本も抜いてしまう。

■epilogue 20:00 最終結果 -無事完走したが、最後まで第一走者の失態が…-

その後も福田の勢いは止まらず、ベストラップ1’12.8を出す。結局カーセンサーチームは13位、EDGEチームは14位でチェッカーフラッグ。後半は特にいいレースになっただけに、最初の5周の周回遅れが悔やまれる。しかし、この結果に後藤はニヤニヤ。笑いながら組んだ腕で、自分のボウズ頭をなでている。

果たして本誌では、自分の失態をどうマンガ化するのか? それとも事実を隠すのか…?
10月8日(木)発売の本誌まで、to be continued.

  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 最後のピットイン|日刊カーセンサー ↑レース開始から3時間以上経過。中野がピットインし、いよいよ最終走者の福田へ
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース 走行後のホイール|日刊カーセンサー ↑レース後のタイヤ。4時間走ったあとのホイールはブレーキダストでこれだけ黒く
  • メディア対抗マツダロードスター4時間耐久レース ドライバー|日刊カーセンサー ↑今回のドライバー。左から後藤、阿部さん、福田、中野。みなさんお疲れ様でした!

阿倍 翼 公式ブログ

今回カーセンサーチームの強力な助っ人として参戦していただいた阿部翼さん。
しかも公式ブログにこのレースの内容をリアルタイムで書いてもくれました。多謝!
現在、2009年SUPER GT GT300クラスに“Team TAISAN”のドライバーとして参戦中。
ぜひ一緒に応援してください。
そして来年もロードスターレースを一緒に走れることを楽しみにしております!


Report/カーセンサーnet編集部