Report / 古賀 貴司

アドレナリン分泌を手助けしてくれる裏技

「ターボ」という言葉がもたらすイメージは、「力強さ」であり「速さ」でもあります。速さがもたらす快楽は否定されることが多いですが、素早い加速は安全な車線変更や追い越しに役立つともいわれています。いずれにせよ最近では味わいにくい強烈なターボをピックアップしてみました。気になる車は中古車カタログや物件をご覧ください。

第5位はトヨタソアラ(絶版)。この頃のトヨタには、2.5Lツインターボエンジンを搭載した“羊の皮を被った狼"がいくつかありました。ソアラのほかにマークIIやチェイサーなんかにもありました。ドリフト仕様のベース車として人気が高く、中古車相場は意外と高めです。このソアラも例外ではありません。オススメする理由は、本来ならラグジュアリィクーペとしての色合いが強いモデルなのに、あえてバカっ速くしたことを面白いと感じたからです。

第4位はマセラティ3200GT(絶版)。トラクションコントロールなくして、この車を走らせることはできないのではないでしょうか? アクセルをグッと踏み込むと、必ずと言っていいほど直線ドリフトします。出来、不出来の話はさておき、その加速には胸がすくような快感をおぼえるでしょう。エレガントなスタイルとは裏腹に、かなり過激な仕上がりになっています。400万円台でも狙えそうな価格帯も、オススメする理由の一つです。元々はスーパーカーメーカーなんですから。

第3位はフィアットクーペフィアット(絶版)。後期型の6速MTモデルがオススメです。2Lターボエンジンは、1330kgしかないボディには十分パワフル。低速域ではトルクの細さを感じますが、ひとたび回転数が上がると過給が始まり、強烈な加速をもたらしてくれます。笑ってしまうほど突然怒涛のトルクが押し寄せてきます。誰もが速く走らせられるわけではないでしょうが、乗りこなせたときの満足度はかなり高いです。購入したらブレーキに手を入れたいですね。

第2位は日産シルビア(絶版)。低速域ではトルクの細さを感じつつも、中速域から徐々に利き始めるターボ。フルスロットルで加速していくと、若干のターボラグを感じつつも明らかにターボが“利いている"感があります。あっという間に法定速度をオーバーしてしまう力強さをかんがみれば、コストパフォーマンスの高い車です。

第1位はM・ベンツSクラス(旧型)。なかでもS600は注目株。旧型のS600はマイナーチェンジで、劇的な変化を遂げました。マイチェン後の後期型はツインターボを装着し最高出力500ps、最大トルク81.6kg-mとスポーツカーを凌ぐスペックが与えられました。足回りもしっかり引き締められ、それまでの前期型とはまったく別物です。ターボラグはほとんど感じられず、どんな回転域でも怒涛のトルクが押し寄せます。こんな過激なモデルはもう出ない?

フォトコレクション

写真:第5位:トヨタソアラ(絶版)|なんでもベスト10

第5位:トヨタソアラ(絶版)

写真:第4位:マセラティ3200GT(絶版)|なんでもベスト10

第4位:マセラティ3200GT(絶版)

写真:第3位:フィアットクーペフィアット(絶版)|なんでもベスト10

第3位:フィアットクーペフィアット(絶版)

写真:第2位:日産シルビア(絶版)|なんでもベスト10

第2位:日産シルビア(絶版)

写真:第1位:M・ベンツSクラス(旧型)|なんでもベスト10

第1位:M・ベンツSクラス(旧型)