インディをはじめ、数々のレースで活躍するプロレーシングドライバー・ロジャー安川氏が、北米でしか販売されていない魅力的な車を日本のみなさんに紹介します。

エクステリアはモデルチェンジ後、オーソドックスな形に

スバル トライベッカ フロントスタイル|ロジャー安川の米国自動車浪漫 スバル トライベッカ リアスタイル|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑フェイスリフトを受け、コンサバな外見に変更。フロントランプ&グリル、Dピラーからリアのデザインもガラリと変わり、ルックスは落ち着いたもののお洒落感はキープされています
北米では2005年にスタイリッシュなデザインのSUVとして登場したスバル トライベッカ。そのときのネーミングはSUBARU B9 トライベッカでした。同年の東京モーターショーに出品されるなど、日本にも導入機運が高まりましたが、その後の市場の冷え込みなどの理由によって残念ながら今もなお日本未導入のままです。
レガシィをベースに作られていますが、ポルシェカイエンやBMW X5などが競合となるサイズです。日本のフォレスターよりは一回り大きいですね。2008年にはフェイスリフトが行われ大幅にルックスが変更されました。アメリカのインディアナ工場で生産されています。
レガシィで培われたノウハウが3列シート・7人乗りのSUVでいかんなく発揮されたこのトライベッカ。デビュー当初は特徴的なルックスとデザインで賛否両論の意見があったものの、モデルチェンジしてエクステリアはオーソドックスな形に変更。ネーミングからも“B9”が外れ、SUBARU トライベッカと生まれ変わっています。仕上がりは、名前の由来であるマンハッタン南部の地域“トライベッカ“を意識し、お洒落になっています。

スバル トライベッカ インパネ|ロジャー安川の米国自動車浪漫 スバル トライベッカ 後部座席|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑インテリアはシンプルなのにある意味特徴的なウェービーなデザイン。3列目シートもありますが、5人乗りとして使用するのがベストでしょう
インテリアも外見と同様でシンプル&お洒落に仕上がっていて、とくにセンターコンソールのデザインには無駄がなく日本車離れしているように思えます。2列目シートのスペースはゆったりしているものの、残念ながら3列目はタイト。また3列目を使用するとトランク部に荷物をほとんど載せることができなくなります。
グレードはベースモデルと、今回試乗した革シートやナビなどを装備できるLimitedモデルがあり、共に5人乗りと7人乗りモデル[1,000ドル(約11万円)増]を選ぶことができるようになっています。もともと人をたくさん乗せるというより、アクティブライフをエンジョイできるようにデザインされているクロスオーバーSUV。そう考えると、S-AWDも標準装備されているトライベッカは5人乗りのモデルでも十分に役を果たしてくれる車です。

スバル トライベッカ エンジン|ロジャー安川の米国自動車浪漫 スバル トライベッカ 走り|ロジャー安川の米国自動車浪漫
↑3.6Lにアップした水平対向BOXERエンジン。ハイパフォーマンスなのに、レギュラーガソリン対応です
2008年モデルは、3Lエンジンから3.6LのBOXERエンジンに変更し、パワーとトルクを向上。アクセルを踏むと気持ちよく加速してくれます。レギュラーガソリン対応で、燃費も前モデルから10%上がっているため、惜しみなくアクセルを踏めるところが嬉しいポイントです。
レガシィのプラットフォームを使用し、リアサスペンションにはダブルウィッシュボーンサスが採用されているので、高速走行時でも安定しています。ハンドルからのフィードバックも良く、安心してコーナーでハンドルを切れるのでクロスオーバーSUVに乗っていることを忘れてしまいそう。

並行輸入で日本に入ってくることもありますから、この車種の物件が気になった方は、下の検索窓に「スバル トライベッカ」と入れて探してみてください。
 


主要諸元のグレード:Limited 駆動方式:4WD トランスミッション:5AT 全長×全幅×全高:4864mmX2256mmX1687mm ホイールベース:2748mm 車両重量:- 乗車定員:7 エンジン種類:DOHC 水平対向6気筒 総排気量:3.6L 最高出力:256ps/6000rpm
最大トルク:34.1kg-m/4400rpm 10・15モード燃費(km/L):- ガソリン種類/容量:無鉛レギュラー/64L 車両本体価格:$33,595(約370万円)
(Tester/ロジャー安川 Photo/竹内英士)