▲計測は4号新宿線の幡ヶ谷から湾岸線の空港中央を出て羽田空港までのワンウェイ。6日はBMW Mクーペで、9日は日産 キャラバンで走った。平日朝8時の渋滞を行く ▲計測は4号新宿線の幡ヶ谷から湾岸線の空港中央を出て羽田空港までのワンウェイ。6日はBMW Mクーペで、9日は日産 キャラバンで走った。平日朝8時の渋滞を行く

開通前後の平日朝に新宿~羽田空港間を走ってみた

首都高速道路の中央環状線が3月7日(土)に全線開通した。渋滞緩和に期待が集まるが、とりわけ新宿~羽田空港間は所要時間が約40分から約20分へ短縮するという。本当に!? 「これは実際に走ってチェックしてみたいですね!」と編集部たけだ氏から言われるがまま実走チェックをすることになった。

ルートは高速4号新宿線上りの幡ヶ谷入口から空港中央を出た羽田空港まで。開通前の6日(金)午前8時にスタートと、開通後の9日(月)午前8時にスタートの2通りを計測。どちらも平日朝の渋滞アワー。時短の真価が問われるはずだ。朝6時半集合を伝えるとたけだ氏は急に「……用がある」と言い出した。仕方ない、後輩を呼び出して出発する。


▲画像左:幡ヶ谷から羽田空港まで6日朝に探索したルート。予想所要時間は36分。まずまずスムーズだ。画像中央:9日朝。開通した中央環状を通るルートはまさかの37分。開通記念ラッシュか!? 画像右:このとき都心環状を通るルートは33分だった。こちらに渋滞緩和効果が現れていた ▲画像左:幡ヶ谷から羽田空港まで6日朝に探索したルート。予想所要時間は36分。まずまずスムーズだ。画像中央:9日朝。開通した中央環状を通るルートはまさかの37分。開通記念ラッシュか!? 画像右:このとき都心環状を通るルートは33分だった。こちらに渋滞緩和効果が現れていた

都心環状線を経由するルートが想像よりもラクだった……

6日朝。1999年式BMW Mクーペの通称“マサカツ号”で出発。マサカツ号の得意技は美しいレーンチェンジ。後続車にストレスを感じさせることなく朝の首都高をスマートに走れるイカしたマシンだ。

幡ヶ谷入口にスタンバイしてまずはグーグルマップを開く。ルート探索すると予想所要時間は36分(走行距離30km)。当然、都心環状線を経由するルートだが思ったほど渋滞していない。ちょっと肩透かし。首都高に入ったと思ったら、湾岸線で詰まったものの、アッという間に羽田空港に着いてしまった。実際の所要時間は32分だった。空港からたけだ氏に電話を入れる。「そうですか」と応答に抑揚がない。

▲都心環状を経由する6日は、渋滞が少なく思ったよりスムーズに移動できた。湾岸線に出てから片側3車線ギッシリと詰まっていたが、これでもいつもよりもマシ ▲都心環状を経由する6日は、渋滞が少なく思ったよりスムーズに移動できた。湾岸線に出てから片側3車線ギッシリと詰まっていたが、これでもいつもよりもマシ

ひょっとして中央環状を通るルートは遅い!?と焦らされる

9日朝。今度は2013年式の日産キャラバンNV350を駆り出す。運転席のアイポイントが高いので渋滞でも先の先まで見渡せる頼もしいヤツだ。

幡ヶ谷でグーグルマップを開いてルートを探索。ん? 前回と同じように都心環状線を走るルートが出てきた。予想所要時間は33分。グーグルマップの地図はリアルタイム更新のはず。地図が古いままということはないだろうと思っていたら、2つめに中央環状線を走るルートがあった。予想所要時間は37分! 新ルートの方が遅い……。ひょっとしたら開通した中央環状に見物ラッシュでも発生しているのだろうか。通過するまでに渋滞が緩和されることを期待しつつ、8時ちょうどにスタートする。

初めての西新宿ジャンクションで、行き先を間違わないよう案内板に注意しながら4号新宿線から中央環状へ入る。すぐにトンネルになったが、3号渋谷線と分かれる大橋ジャンクションを越えると、とたんに交通量が減った。ほとんど走っている車もなく、グーグルマップに表示された渋滞はなんだったのか。湾岸線に出て羽田空港へ着くと、8時20分。所要時間は20分だった。原稿を催促されるので、今回はたけだ氏に電話するのはスルー。

▲画像左側上下:6日は8時32分に羽田空港へ到着。画像右側上下:9日は8時20分に到着。中央環状線開通による時短が確認できた ▲画像左側上下:6日は8時32分に羽田空港へ到着。画像右側上下:9日は8時20分に到着。中央環状線開通による時短が確認できた

結論。渋滞緩和の効果は本当だった。10~20分違えば、ギリギリ飛行機に乗れなかったのが乗り遅れずに済んだというケースがあるかもしれない。なにより都心環状への流入が少なくなることで、首都高全体の渋滞が緩和されることに期待したい。では、最後に中央環状線を走った模様をタイムラプス映像でご覧ください。

▲中央環状線走行シーンのタイムラプス映像(音声なし)
text&photo/ブンタ