トヨタ コンフォート後継タクシー|ニューモデル速報

長らく販売されてきたセダン型のタクシー専用車、トヨタ クラウンコンフォートは走行者保護基準への適合が難しく2018年以降は生産ができなくなる。そのため、トヨタは新しい法規に適合した次世代タクシーを投入しようと計画している。しかし、様々な要件をクリアする必要があり、次世代車の開発は簡単にはいかないようだ

国内タクシーの次世代スタンダードを目指すコンフォート後継車

LPGハイブリッドタクシー、その独自のパッケージング

日産のNV200バネットが、2012年4月に国土交通省の「ユニバーサルデザインタクシー車両」に認定された。これは、簡単に言えば、車いす利用者が楽に乗り込めて健常者といっしょに移動できるタクシーのことで、高齢化の進む日本においては必須条件のひとつとなるだろう。トヨタもユニバーサルデザインタクシーを目指すことは間違いない。

では、次世代タクシーはどのようなものになるのだろうか。まず、パワートレインだが、トヨタは得意のハイブリッド技術を投入して燃費改善をもくろんでいた。しかし、タクシー関連団体やLPG(液化石油ガス)業界から猛反発の声が上がったため、LPGでありながらハイブリッドカーであるという類を見ないパワートレインが与えられる。どうやらハイブリッド専用バッテリーは床下に、LPGタンクは従来どおりリアシート後方に配置される模様だ。

そうなると気になるのは、やはり燃費。トヨタの調査によると現在LPGで走っているタクシーの実用燃費は6km/L程度だが、次世代タクシーではハイブリッド化によって2倍の12km/L以上に改善させるようだ。ランニングコストは大幅に低減される試算となる。LPGタンクは現在の94Lから約50Lに縮小されるが、先の燃費向上もあり、1タンクあたりの走行距離は同等レベルがキープされる。

また、ユニバーサル・デザインタクシーの要件を満たすべく、全高はコンフォートより200mm以上も上がり1700mmを超えるだろう。車いす利用者がそのまま乗車するには、ルーフを高くすることは避けられない。

そして、ライバルであるNV200バネットタクシーがリアのハッチゲートから車いす利用者が乗り込む方式であるのに対し、トヨタは車道に出なくて済むサイドから乗車する方式を検討しているようだ。さらに、助手席側の前後席をチップアップ式に折りたたむことで車いすを積み込む。運転席側の後部座席には、健常者も同乗できるという。

※2013年4月18日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

1995年からタクシーとして運用されてきたコンフォート

1995年からタクシーとして運用されてきたコンフォート

ライバルとなる日産のNV200バネットタクシー

ライバルとなる日産のNV200バネットタクシー

予想発表時期2017年9月
全長×全幅×全高4370×1695×1740(mm)
搭載エンジンLPGハイブリッド
■Photo&Text/マガジンX編集部