“10年色あせぬ価値”がコンセプトだった絶滅危惧車のユーノス500は、27年経っても色あせていない!
2019/01/24

バブル期だから成し得たこだわりの強さ
バブル期、マツダはトヨタや日産のように販売店の数を増やし、車両の販売数増加をもくろんだ。
その一環として1989年に誕生したのが、「ユーノス」ブランドだった。
そのユーノスブランドで投入された、5ナンバーサイズの高級セダンが『500』だった。
コンセプトは「10年色あせぬ価値」。
500はGEプラットフォームをベースに開発されており、マツダ店からは3ナンバーサイズで「クロノス」とクーペの「MX-6」、アンフィニ店からは「MS-6」、オートザム店からは「クレフ」、オートラマ店からは当時密接だったフォード「テルスター」が販売された。
これらは“クロノス兄弟”として知られていた。
ベースはクロノスなのに新車時価格(167万~276万5000円)は高めに設定されていた。
しかし、単に値段を上げたのではなく、実際にコストがかかっていた。
高級車らしい静粛性を手にするために各ピラーには発泡遮音材が充てんされ、各ドアには3重構造のドアシールが奢られていた。
ウインドウとボディ面は極力、凹凸を減らしたフラッシュサーフェス化が図られていた。
「10年色あせない」というだけあって、ペイントへのこだわりもすごかった。
高鮮映性鋼板と呼ばれる鋼材は、レーザー加工で表面の凹凸をなくしていた。
そんな鋼板でボディパネルを成形し、塗装は当時としては珍しい4層となっていた。
焼き付けは塗装工程中3回行い、最終工程の上塗り新硬化クリアコート塗装時にはボディを回転させながら乾燥・焼き付けを行うことで塗料の均一・平滑化を図っていた。

デビュー当初に搭載していたエンジンは2L V6と、世界最小でレギュラーガソリン仕様の1.8L V6だった。
高級車にはV6というのが当初のもくろみだったようだが、やがて1.8L直4がマイナーチェンジのタイミングで導入された。
あまり知られていないだろうがエアコンはワイパーのスイッチが入ると、自動的に外気導入に切り替わり、室内ガラスが曇ることを防ぐ配慮がなされていた。
販売台数を増やすことを是とし販売チャンネルを増やしながらも、10年は買い替える必要がない車づくりをしていた、マツダ。
バブル期だから成し得たこだわりの強さは、500が最初で最後ではないだろうか……。
そんなユーノス500、2019年現在カーセンサーにはたったの2台しか掲載されていない。
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