作業ピットとショーケースを兼ねるガレージ【EDGE HOUSE】
2020/05/28
▲愛車のアバルト 595は購入して3年たつが、走行距離はわずか5000㎞。それだけガレージで整備されている時間が長いということだスケルトン階段で2つの空間をあえて隔てる
GT-Rのような速い車に、ハチロクで挑む。そんな『頭文字D』的な世界観が好きだというIさんの愛車はアバルト 595。
「チンクエチェントなのに速ければ、面白いじゃないですか」。だから足回りにオーリンズのオーダー品を組み込むなど、結構手を加えている。
車をいじるためにも結婚して家を建てる際には、インナーガレージにこだわった。
「時間や天候に左右されず、車を整備したかったし、仕上げた車にキズをつけられたくないから」とIさん。加えて、家の中からも愛車を眺めたいとリクエストしたそう。
愛車をイジるのは「プラモデルを作る感覚に少し似ている」というIさんが、仕上げた“作品”を眺めていたいと思うのは当たり前かもしれない。
希望をかなえるため建築家の藤原誠司さんは、ガレージとリビングダイニングの境を一面ガラス張りにした。そこにあえてスケルトンの階段を配置。
「居住部とガレージとでは別の時間が流れるように、空間的な距離を感じられるようにしました」
また、ガレージの天井にはダクトレールを埋め込んだ。「これなら愛車を美しく照らす照明の位置を、将来、車が替わっても、自在に変えられます」
カウンターキッチンに設けられたバーカウンターに座ると、ちょうど愛車が見える。机をもっていないというIさんにとって必然的にここが読書や仕事をする場所になる。
本やパソコンから視線を外せば愛車が見える、それが至福のひとときだ。
▲車とバイクを収めるため、ガレージの間口は少し広めにとられた。居住部とガレージの出入り口は、ガレージの奥側に用意されている
▲プライバシー確保のため道路側に窓はないが、閉鎖的にならないよう、玄関は人を吸い寄せるように凹ませたデザインに
▲ガレージ奥の作業台。頭上にはIさんが選んだ照明がダクトレールから吊るされている。趣味のマウンテンバイクをハイエースに載せて遊びに出かけることもあるという施主の希望:
ショールームのような美しいガレージにしたかった
足回りやエンジンをチューンできるのはもちろんですが、かといってゴチャっとした作業小屋という感じのガレージではなく、キレイなショールームのようにしたいと思いました。
それが施工例がどれもキレイな建築物である藤原さんに依頼した理由のひとつです。
一見窓が少ないように見えますが、外から分からない窓がいくつもあり、実は日当たりはいいんです。仕切りもあまりなく、実際の面積以上に開放感があるのも気に入っています。
建築家のこだわり:
ダクトレールはガレージ内の整備を便利にする目的もある
建築条件が厳しく、また周囲を住宅に囲まれた土地ですので、どうやってプライバシーを確保しながら空間的なゆとりを作るかに配慮しました。
幸い道路の反対側が南向きなので、こちらにウッドデッキなどを設けて、空間の広がり感を得られるようにしました。
ガレージのダクトレールは、単に照明の位置を自由に変えられるだけでなく、市販のコンセントパーツを使えば、好きな位置で電動工具などを使えて作業の利便性が向上します。
▲ガレージとは別に用意したカーポートには、家族でのお出かけや日常の買い物用のハイエースが入る
▲キッチンにはカウンターが設けられていて、ここで愛車を眺めながら食事ができる。「カウンターに備わるキッチンは、目の前がシンクだから食器類の後片付けも簡単です」とIさん
▲建築条件で床面積を増やせないため、リビングに隣接する屋外にウッドデッキスペースを設置。採光ができて、リビングに開放感も生まれる他、晴れた日は第2のリビングにもなる■主要用途:専用住宅
■構造:木造
■敷地面積:134.7㎡
■建築面積:67.1㎡
■延床面積:111.78㎡
■設計・監理:フジハラアーキテクツ
■TEL:078-599-6105
■プロデュース:ザウス
■TEL:0120-054-354(関東)/0120-360-354(関西)
※カーセンサーEDGE 2020年7月号(2020年5月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
【関連リンク】
この記事で紹介している物件
アバルト
595 コンペティツィオーネ サベルトーシート 純正ディスプレイオーディオ(Bluetooth/USB) キーレスキー ETC ドライブレコーダー 純正フロアマット 純正17インチアルミホイール フロントフォグ 保証書 取説
本体価格217.5万円
支払総額222.8万円
アバルト
595 コンペティツィオーネ パフォーマンス パッケージ3 G-TECHサブコン・CAEクイックシフター・G-TECH JAPAN ピラーメーターカバー Defiブースト計・G-TECHヒートガード・ナビ・バックカメラ・G-TECH 低ダストパッド・ドラレコ・ロゴインパクト
本体価格329.0万円
支払総額344万円
アバルト
595 コンペティツィオーネ 後期型 UCONNECT カープレイ レコードモンツァ ブレンボレッドキャリパー クリアランスソナー パドルシフト キセノン サベルト製ブラックスポーツシート 禁煙車 オートエアコン
本体価格248.9万円
支払総額259.9万円
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
メルセデスの名車に乗る|W201型からSLS AMGへ。“ネオクラとAMG覚醒”をいま読み解く【カーセンサーEDGE 2026年1月号】
優先すべきはヘリテージか 経済効率? マセラティのモデナ回帰にみるブランドの価値とは【スーパーカーにまつわる不思議を考える】
R32型 スカイラインGT-Rが50万円から? あの時買っときゃ良かった……のモデルを振り返り“後悔を楽しむ”
マツダ ロードスター12Rの抽選に外れて絶望している人必見! 代わりにコレ、どうですか? 5選
“いまは”日本未導入のGAC(広州汽車集団)AION Y Plusに試乗してきた!
プロショップで聞いた600万円前後で狙える初代 ポルシェ マカンのリアル! 狙うは前期型の高性能グレードか? それとも後期型のベーシックグレードか?
600万円台で買えるアストンマーティンはアリか? プロフェッショナルに聞いてきた真実!
【シティーハンター】主人公 冴羽リョウの愛車「ローバーミニ」のモデル概要&オススメの買い方を徹底解説!
「20年後も残る車、消える車」とは? 創刊20年を機に真剣に考えてみた【カーセンサーEDGE 2025年12月号】
“日本の誇り” 日産 R35 GT-Rは果たしてスーパーカーなのか?【スーパーカーにまつわる不思議を考える】









