ホンダ N-BOXの新車価格約170万円に絶望した人に贈る「100万円で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
カテゴリー: 特選車
タグ: 日産 / ホンダ / スズキ / ダイハツ / フォルクスワーゲン / 軽自動車 / ゴルフヴァリアント / N-WGN / エブリイワゴン / デイズ / N-BOX / タント / 伊達軍曹
2024/04/22
▲きわめて魅力的な新型ホンダ N-BOXですが、新車を買うとなると、一番安いグレードでも車両価格約170万円から、総額だと200万円を超える勢いの価格設定になっています。「軽に200万円はさすがにキツい」ということで、その半値で狙える「新型N-BOXと同等の魅力がある車」をピックアップしてみましょう!新型N-BOXは車両価格約170万円から、総額だとあっという間に200万円超えも
「今、日本で一番売れてる車」であるホンダ N-BOXが2023年10月にフルモデルチェンジを受け、これまで以上に魅力的な存在となりました。新型は、軽スーパーハイトワゴンならではの抜群のスペース効率や使い勝手の良さはさらに進化しており、走行安定性も大幅に向上しています。
しかし、新型ホンダ N-BOXはお値段の方も「向上」し、一番安いグレードでも、車両本体価格は先代より20万円近くお高い約170万円。ちょっとしたオプション装備を付けて、諸費用も払うとなると、支払総額はあっという間に200万円を超えてしまうでしょう。ちなみに最上級グレードは車両価格だけで236.6万円です。
「……経済性がウリの軽自動車が200万円以上って、正直どうなんだ?」というのは、多くの人が思うところでしょう。軽自動車たるもの、本来であれば総額100万円ぐらいで購入し、その経済性と利便性を存分に生かしたいものです。
ということで、この記事では「新型ホンダ N-BOXのおおむね半額=総額100万円ぐらい」で買える、新型N-BOXにおおむね遜色ない実力を備えた5車種をご紹介したいと思います。
代替案①:現行型ダイハツ タント
ホンダ N-BOXが属する軽スーパーハイトワゴンというジャンル、すなわち車高1.7m以上とかなり背が高く、なおかつスライドドアも備えている現行型軽自動車の中古車価格は、決して安くはありません。
しかし、ダイハツの「タント」という軽スーパーハイトワゴンであれば、現行型であっても総額100万円以下にて楽勝です。
▲こちらが現行型ダイハツ タントの前期型4代目となる現行型ダイハツ タントは、新型ホンダ N-BOXと同じように背が高い(全高1755mm)、スライドドアを備えた軽スーパーハイトワゴン。そしてホンダ N-BOXとの大きな違いは「ミラクルオープンドア」というドアの開き方にあります。
通常の軽スーパーハイトワゴンは、車両左側のフロントドアと後ろのスライドドアをオープンさせると、その中央部分には「柱」が現れるものです。柱があると人の出入りや荷物の出し入れがやりづらくなるため邪魔くさいのですが、この柱は車の強度を確保するうえで重要であるため、なくすわけにはいきません。
しかし、ダイハツ タントはこの柱を「ドアの中に組み込んでしまう」という発明を行ったことで、車両左側のフロントドアと後ろのスライドドアの間にある「邪魔くさい柱」をなくすことに成功したのです。そのため、まるでミラクルのように(?)人の出入りや荷物の出し入れがラクになるというのが、ダイハツ タントと「ミラクルオープンドア」の特徴です。
▲普通なら車体左側中央に「柱」があるのだが、ダイハツ タントにはそれがない!そして現行型ダイハツ タントは車内の広さや各部の使い勝手も、新型ホンダ N-BOXと比べてさほど遜色はなく、「ダイハツDNGA」という新しい設計が採用されているため、走行時の安定感も抜群といえます。
それでいて中古車は、年落ち以内で走行5万km以下の物件であっても総額85万~100万円ぐらいで検討可能。ターボ付きのグレードや「タント カスタム」という上級ラインはちょっと難しいですが、普通のタントであれば余裕です。
狙い目の価格帯は、Xという上級グレードも、Lというエントリーグレードも総額80万~100万円ぐらい。総額100万円以下での流通量はLの方が断然多いのですが、Xであれば左側のスライドドアは電動式となり、なおかつガラスは紫外線を防ぐタイプのものになりますので、オススメはXです。とはいえLでも必要な装備は過不足なく標準装備されていますので、悪くはない選択です。
▲上級グレード「X」の運転席まわりはこのような感じ▼検索条件
ダイハツ タント(4代目・現行型) × 総額100万円以内×全国▼検索条件
ダイハツ タント(4代目・現行型) × 全国代替案②:現行型ホンダ N-WGN
先ほども申し上げたとおり、今、軽自動車で一番人気となっているカテゴリーは軽スーパーハイトワゴン、すなわち非常に背が高くて、スライドドアが付いているタイプの軽自動車です。非常に便利な乗り物ですが、車両価格は高めになる傾向があります。
そこでちょっと考えていただきたいのですが、あなたにとって軽スーパーハイトワゴンの「背の高さ」と「スライドドア」は、本当に必要なモノでしょうか?
いや、もちろん「我が家は絶対に必要だ!」という方も多いかと思います。しかし、中には「……よく考えたらなくてもいいかな?」という人だっていらっしゃるはずです。
もしもあなたが「……なくてもいいかな?」と考える人であるならば、ここで狙ってみるべきは「軽トールワゴン」と呼ばれるタイプの軽乗用車です。
軽トールワゴンとは、軽スーパーハイトワゴンほどではないのですが全高1.7m弱ぐらいの十分な背の高さを持ち合わせた、スライドドアは採用していないタイプの軽乗用車。これであれば、年式的に新しいモノを、比較的手頃な総額で狙うことができます。
現在、様々な軽トールワゴンが各メーカーから販売されていますが、中でも特にオススメとなるのは2代目・現行型ホンダ N-WGNでしょうか。
▲こちらが現行型ホンダ N-WGN。全高は新型N-BOXの1790mmに対して1675mm2019年7月に発売された現行型ホンダ N-WGNは、新しい世代の車台を採用した関係で走行時の安定性が非常に高く、なおかつ低床なつくりとなっているため、人の出入りや荷物の積み降ろしはかなりラクに行えます。
また、現行型N-WGNは「内外装デザインのセンスがいい」というのが個人的な推しポイントなのですが、もう少し客観的な話でいうと、現行型ホンダ N-WGNは「ハンドルの前後位置」を調整できる唯一の軽乗用車です。これにより自分の体格に合った運転姿勢をとることができ、その結果として「安全な運転」が可能になるのです。
▲軽自動車でもハンドル位置の上下調整はできるものが多いが、「前後の調整」ができるのは現行型ホンダ N-WGNだけ
▲上級グレードである「L」のインテリア狙い目の価格帯は、標準グレードである「G」も上級グレードの「L」も総額80万~100万円。Gでも基本的な装備内容は普通に十分ですが、上級のLは紫外線を99%カットしてくれるガラスが標準装備ですので、可能であればLを探したいところです。
▼検索条件
ホンダ N-WGN(2代目・現行型)× 総額100万円以内×全国▼検索条件
ホンダ N-WGN(2代目・現行型)× 全国代替案③:現行型日産 デイズ
こちらも現行型ホンダ N-WGNと同じ「軽トールワゴン」というカテゴリーに属する1台。そしてこちらも新世代の車台が採用されたため、走行時の安定性などはホンダ N-WGNと並んでクラストップレベルです。
もちろん細かな部分の使い勝手も同様に良好ですので、「スライドドアではない」という部分以外にはほぼ不満を感じないはず。
▲現行型日産 デイズの前期型。写真のグレードは「X」
▲落ち着いた印象のデザインとなる現行型日産 デイズの運転席まわり。各部の質感も高い
▲現行型日産 デイズ Xの室内。普通に使う分には十分といえるサイズ感だ現行型ホンダ N-WGNと、こちら2代目・現行型日産 デイズの実力はおおむね伯仲していますので、どちらを選ぶかは、デザインの好みなどで決めれば十分かと思います。
狙い目の価格帯は総額70万~100万円といったところ。最も安く狙えるのは「S」という最廉価グレードですが、こちらは装備内容がやや貧弱です。オススメは中間グレードである「X」で、こちらであれば装備内容は普通に十分以上。
ややワイルドなビジュアルとなる「ハイウェイスターX」というグレードを選びたい場合は総額80万円~というイメージになり、運転支援システムが充実した「ハイウェイスターX プロパイロット エディション」は総額90万円~という価格状況です。
▼検索条件
日産 デイズ(2代目・現行型)× 総額100万円以内×全国▼検索条件
日産 デイズ(2代目・現行型)× 全国代替案④:現行型スズキ エブリイワゴン
ここまでは主に軽トールワゴンを「新型N-BOXの代わり」として推してまいりました。
しかし、やはりN-BOXに引かれる人は「あの背の高さと車内の広さ」に魅力を感じているはずですので、車高がN-BOXよりは低めになる軽トールワゴンだと「完全な満足」には至らない可能性はあります。
であるならば、少し考え方を変えて「現行型スズキ エブリイワゴンにしてみる」というのはどうでしょうか?
▲こちらが現行型スズキ エブリイワゴン写真だけを見ると、スズキ エブリイワゴンもホンダ N-BOXも「だいたい似たような箱型の軽乗用車」に見えるかもしれません。しかし両者には大きな違いがあります。それは「エンジンの搭載位置」です。
ホンダ N-BOXは普通の車と同様に車の前端部分にエンジンを置いているのですが、スズキ エブリイワゴンの場合は運転席の下あたりにエンジンがあります。つまりエブリイワゴンとは「配達などに使われている商用軽バンの乗用車バージョン」なのです。
そのため快適性に関しては若干不利で、もしも「良好な乗り心地と広くて快適な後部座席空間」を求めたいなら、選ぶべきはホンダ N-BOXなどの軽スーパーハイトワゴンでしょう。
しかしスズキ エブリイワゴンは、エンジンを運転席の下に追いやっている分だけ車内の空間を広く取ることができるため、荷室がきわめて広大です。そんな荷室を有効に使いながらキャンプやアウトドアを楽しみたい人には、現行型スズキ エブリイワゴンは大いにオススメできる1台だといえます。
▲現行型スズキ エブリイワゴン前期型の運転席まわり
▲エブリイワゴンの車内は広大でフラットにもなるため、この車で車中泊を楽しんでいるユーザーも多い現行型スズキ エブリイワゴンの場合、価格の目安は総額80万~100万円といったところ。一般的な軽スーパーハイトワゴンや軽トールワゴンの現行型だと、このぐらいの価格ではターボ付きエンジン搭載グレードを探すことはなかなかできません。しかし現行型スズキ エブリイワゴンであれば、総額90万円前後の予算でも、活発なターボ付きエンジン車を手に入れることができます。
▼検索条件
スズキ エブリイワゴン(3代目・現行型)× 総額100万円以内×全国▼検索条件
スズキ エブリイワゴン(3代目・現行型)× 全国代替案⑤:先代フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント
ここまでは軽自動車に絞って物事を考えてまいりましたが、よくよく考えてみれば「軽」にこだわる必要はないのかもしれません。
結論として新型ホンダ N-BOXのような「車内を広く使える、コンパクトで便利な新しい車」を、新型N-BOXの半値ぐらい=総額100万円ぐらいで入手できればいいわけですから、いわゆる普通車だって構わないはずなのです。
であるならば、いっそのこと2代目となる先代フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントにしてみるというのはどうでしょうか?
▲ドイツの定番ステーションワゴンである先代フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントご承知のとおりゴルフというのはドイツのフォルクスワーゲンが作っている世界的なベストセラーで、「ヴァリアント」というのはそのステーションワゴン版です。
ステーションワゴンですから、ホンダ N-BOXのような「極端な背の高さ」はありません。しかしいわゆる普通車ですから、軽自動車であるN-BOXよりも全体的には断然広く、荷室も十分な広さを備えています。
そして世界を代表する「フォルクスワーゲン ゴルフ」の比較的新しい世代ですから、走行安定性も安全装備も、そしていわゆるブランド性のようなものも、ハッキリ言ってしまえば軽乗用車のそれをはるかに超えています。
▲先代フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントの運転席まわりはおおむねこのような質感とデザイン
▲5人乗車時の荷室容量は605Lで、後席を倒せば最大1620Lまで拡大可能そんな先代フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントの価格は、新車時はおおむね300万円以上でしたが、直近の中古車は、走行距離5万km以下の物件であっても総額80万~100万円ぐらいで普通に狙うことができます。……かなり魅力的な代替案かと思うのですが、どうでしょうか?
懸念点は「軽と違ってボディが大きいから、取り回しが大変なのでは?」ということと、「燃料費や整備代などが高くつくのでは?」といったあたりでしょう。
前者の「取り回しが大変なのでは?」という点については、確かに軽と比べればそのとおりなのですが、このあたりは主に「慣れの問題」ですので、基本的にはすぐに慣れてしまうはずです。またゴルフヴァリアントは運転席からの視界が良好で小回りも利きますので、むしろ「運転しやすい車である」という方が正しい評価かもしれません。
後者の「燃料費や整備代などが高くつくのでは?」という懸念も、確かに軽自動車と比べるならばそのとおりです。燃費は(若干ですが)劣りますし、しかも使用燃料は割高なハイオクガソリンです。そして消耗部品の値段も、国産の軽自動車用部品と比べれば若干割高です。
とはいえ燃料代も部品代も「びっくりするほど高い!」というわけではないのですが、その「維持費がやや割高である」という部分を「いいモノを手に入れるための必要経費」として許容できる人には、総額100万円クラスの先代フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントは猛烈にオススメしたい選択肢です。ご興味がある方は、ぜひご検討ください。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント(2代目)× 総額100万円以内×全国▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント(2代目)× 全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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