【乗るならラストチャンス!】映画やドラマで活躍した三菱 スタリオン
2016/02/26
▲スタリオンファンはおそらく、このブリスターフェンダーの姿を思い浮かべることでしょう。ワイドボディでどっしり構える姿とリトラクタブルライトで精悍な印象が強いフロントマスク。その姿はアメリカンスペシャリティを連想させるものでした。様々な顔をもつ名車スタリオン
三菱 スタリオン。1982年から1990年まで製造されたこのスペシャリティクーペには、人により様々なイメージがあるのではないでしょうか。
1984年に公開されたアメリカのカーアクション映画『キャノンボール2』でジャッキー・チェンとリチャード・キールが操るハイテクコンピューターを搭載したスーパーマシン(これ、なんと水陸両用車だったんですよ)。
1989年に放送された刑事ドラマ『ゴリラ・警視庁捜査第8班』で舘ひろしがステアリングを握ったガルウイングの黒いスタリオンも印象的でした。また、フィクションではなく、全日本ツーリングカー選手権や海外のレースで活躍したスタリオンの姿を思い浮かべる人も少なくないでしょう。
▲直線基調の精悍なスタイルが特徴的なスタリオン。この広報写真の背景に施された雰囲気からも近未来をイメージしていることがわかります
▲初期のスタリオンのインパネ。デジタルメーターを採用し、近未来感をインテリアでも演出していましたライバルは924? トランザム?
ギャランラムダをベースに3ドアクーペというスタイルで登場したスタリオンは、直線基調のデザインとリトラクタブルヘッドライトが特徴で、アメリカンスタイルを意識したスタイリングは当時のヤンチャな若者たちを熱狂させました。スター(星)とアリオン(ギリシャ神話のヘラクレスの愛馬)を組み合わせた「スタリオン」というネーミングもいいですよね。
スタリオンのユニークさ。それは車自体の変遷にあります。デビュー時のボディサイズは全長4410mm×全幅1695mm×全高1320mm。いわゆる5ナンバーサイズです。搭載されたエンジンは2L直列4気筒ターボとNAで、ターボモデルは最高出力145ps、最大トルク22.0kg-mを発揮しました。
直線基調のボディは空力特性を考慮したもので、低くスラントしたノーズには大型のエアロスカートを装着。リアは後端を少し持ち上げたダックテールになっていました。そのスタイルはポルシェ 924やGMのポンティアック トランザムなどを連想させます。実際、当時は924との比較テストなども行われていたようです。
その後ターボエンジンは改良が加えられ、出力が175psに。そしてスタリオン最初の大きな変化は1984年に訪れます。「シリウスDASH3×2」と呼ばれる可変バルブ機構式3バルブエンジン+インタークーラーターボを搭載した2.0GSR-Vが登場したのです。これは量産車で日本初となる空冷式インタークーラーターボで、最高出力は200psに達しました。
▲シリウスDASH3×2が搭載された2.0GSR-V。NAではなくターボエンジンですが、リッター100馬力のインパクトは大きいものでしたエンジンが変わり、ボディサイズも大型化。時代とともに成長した稀有なモデル
1985年にはマイナーチェンジが行われ、その後1987年にフェンダーを大きく膨らませた“ブリスターフェンダー”を採用する2.0GSR-VRが登場します。ボディがワイド化されたことで3ナンバーモデルになったスタリオン。この時はまだ限定車でしたが、1988年にはブリスターフェンダーが正式モデルになります。そしてエンジンも2.6L直4へと変更されます。
ちなみに2月25日時点でスタリオンの中古車掲載台数は7台。当たり前ですが今後流通台数の大幅な増加は見込めず、中古車を探すのは困難になっていくでしょう。相場も1年前に比べて50万円以上値上がりしています。現在はまだ車両価格200万円以下で売られていますが、ネオクラシックな国産スポーツモデルの昨今の値上がり傾向を見ていると、この価格帯で手に入るのがいつまでなのかわかりません。
若い頃に夢中になった映画やドラマの雰囲気に浸りたい人、当時のアメリカンスタイルのスポーツモデルでノスタルジーな雰囲気を味わいたい人は、早めに手に入れた方がよさそうです。
▲2.0GSR-Vのインパネはスポーティなアナログ式に。ステアリング中央にはSTARIONと刻まれています【関連リンク】
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