マツダ RX-8

カーセンサー学生編集部の竹内です。

皆さん「ジムカーナ」って知っていますか?

うわさによると車を使った競技「モータースポーツ」のひとつで、「車の速さ」を競うらしいのですが……。女子大生かつペーパードライバーの私にとっては初めて聞いた言葉でした。

車に乗るときは安全運転しか心がけたことがないので、車で速さを競うという感覚が正直よく分からない……。

「ジムカーナって何?」

「なんで速く走りたいの?」

「何がそんなに楽しいの?」

そんな私が抱いた疑問を解明すべく、今回はジムカーナに明け暮れているという近畿大学自動車部に、その魅力をペーパードライバー目線で取材してきました!
 

マツダ RX-8▲今回インタビューさせていただいた近畿大学自動車部の元主将の窪崎さん(左)と部員の高田さん(右)

ジムカーナってどんな競技?

学生編集部 竹内 今日は皆さんがジムカーナに明け暮れているといううわさを聞いて、いろいろ気になることがあるので話を聞かせてください! まず、ジムカーナってどんな競技なんですか? ペーパードライバーの私は今まで聞いたことなかったのですが……。

高田 確かに明け暮れていますね(笑)。ジムカーナはレースとかと違い、競技車一台ずつ走行しベストタイムを競う競技です。ので、正直言って見た目は地味かもしれません。自分が思うジムカーナの魅力は「安全性」と「お金がかからない」ところです。他競技のレースやダートは車が壊れることが多いんだけど、ジムカーナは1台しか走らないし、道が舗装されているから事故で故障する可能性が比較的低いんです。

学生編集部 竹内 ほうほう。1台ずつ走るタイムアタックなんですね。確かにレースは接触事故の映像とか見るイメージがあるかも。お金がかからないって具体的な金額感はどのくらいなんですか?

高田 んーピンキリだけど。JAF戦(JAF全日本ジムカーナ選手権)で一番安く済ませるとすると、出場用のマニュアル車を買ってきてカスタムせずに使用して50万円くらいかな。でも、それじゃ絶対勝てない。勝てるぐらいのスペックまでカスタムすると500万円はかかります。

学生編集部 竹内 500万円!? 想像以上の大金……。

窪崎 これに車両代を入れたらもう少しかかりますね。

高田 これに加えて、ルールが変わることもあって、今まではスペックが良かった車がルール変更を機に弱くなったり、使えなくなることもあります。なので、そのときのルールで勝てる車を探してきてって感じです。

学生編集部 竹内 ルールが変わる!? それってどのくらいの頻度で変更があるんですか?

高田 レギュレーションって言うんですが、年に1回ルールの見直しが絶対あるんです。大幅に変わったりはしないけど、車のカスタムをしてよい箇所が変わったりします。そのレギュレーションの中で、予算と相談して自分たちが思う一番速い車を作って練習しています。

学生編集部 竹内 へえー。そんな感じで進めていくんですね。なんだか予算を考え工夫するカスタムの時間も楽しそう。

高田 新しい部品を付けてるときは楽しいです。これでどうなるんだろうとか考えるとワクワクします。ちなみに、ジムカーナで使う車はこれです。

 

マツダ RX-8▲近畿大学自動車部の競技車両。ベース車はトヨタ 86(現行型)
 
マツダ RX-8▲ジムカーナ用に改造された車内には、私がいつも乗る助手席がない!
 

学生編集部 竹内 すごい! 初めて競技車両を見ました。これカスタムする前は、普通の車だったんですか?

高田 もともと市販されているスポーツカーだったんですけど、重量を軽くして速く走れるように内装とかはすべて剥がして、このロールケージを付けてます。これは、万が一事故が起きた際に乗員がつぶれないように守ったり、車の剛性を高めるためです。

学生編集部 竹内 なるほど。後部座席もない!こんなすっからかんで走れるんですね。
 

マツダ RX-8▲改造後の後部座席
 

学生編集部 竹内 あと、このいっぱい付いている丸いのは何ですか?

高田 これはメーター類です。これももともとこんなに付いてないんです。だけど、スポーツ走行するとエンジンがけっこう熱をもつんで、それを確認するために全部メーターを付けてます。
 

マツダ RX-8▲本当ならナビがありそうなところ付ついたオリジナルのメーターたち

学生編集部 竹内 車の後ろにはどうして羽があるんですか?

高田 これは速く走るためです。車って速く走ると浮き上がろうとするんだけど、それじゃタイヤのパワーをうまく使えない。だから風の力を利用して、車を下に押し付けてタイヤのパワーが地面に伝わるようにするんです。飛行機の羽の形と逆向きになっているので、上じゃなくて下に押し付けられるようになってます。

学生編集部 竹内 すごい。そんな理由だったんですね。たくさんのこだわりが詰まっていて、ここまで改造されている車を初めて見ました。
 

マツダ RX-8▲ペーパードライバーの私はゲームの世界でしか見たことのない羽付きの車
 

どうしてそんなに速く走りたいの?

学生編集部 竹内 ジムカーナがどんな競技なのか分かってきました。けど、そもそもお二人はどうして速く走りたいんですか? 私は安全運転しか意識したことがないんですが……。

高田 “アイツは速い”みたいな。この中だったらアイツが一番速い。の「アイツ」になりたいんですよね。一緒には走らないけど、競技やからどうしても他の人とタイムを競いたいからかな。

学生編集部 竹内 すごい……。速くなりたいと思うきっかけとかあるんですか?

高田 んー、練習会での待ち時間かな。ジムカーナの練習って運転する時間も長いけど、待ち時間も結構あって。そのときに、速い車見てるとやっぱり「かっこええー!」ってなるし、自分もそうなりたいって思うんですよね。

学生編集部 竹内 なるほど。「速い=かっこいい」なんですね。けどそんなにジムカーナに熱中できるのはなぜなんですか?

窪崎 僕の場合は、本気になるものは案外なんでもよくて、たまたまそれが車だっただけです。もともと車に全く興味なかったんです。高田に連れてこられて自動車部に入るまでは、車は移動のためだけの足でしかなかったです(笑)。高田に連れられてやってるうちに、おもろいなーと思ってハマっちゃった感じです。

学生編集部 竹内 えー! 意外です。昔から車が大好きだったのかと思ってました! 車にもともと興味なくて、連れられて入部して、主将にまで上り詰めるなんて。窪崎さんも速く走りたいと思うんですか?

窪崎 もちろんです! 負けたくないので。上には上がいて、勝てないと「もっと速く走りたい」って思うんです。「誰よりも俺が速く走りたい」という気持ちが強いですね。ちなみに、1000分の4秒で勝敗が決まる世界なので、ミスが許されないんです。だから、動画で本当にうまい人はどうやって車を動かしているかを研究したりしてます。

学生編集部 竹内 1000分の4秒・・・。陸上みたいですね。

窪崎 そのとおりりです(笑)。あと、男の子ってこういうの好きな人多い気もします。

高田 そうそう、男の子って乗り物や誰かと勝ち負け決めるのも好きじゃん。

学生編集部 竹内 「乗り物が好き」っていうのは、どういうところが良いんですか?

高田 俺は結構メカ、機械とか鉄の塊が動くことが好きなんです。飛行機とかも好きだし。機械が好きっていうのもあるかもね。あと絶対、ウサイン・ボルトでも車の速度には勝てないから、その速度で走れるのも楽しいし。

学生編集部 竹内 確かに車だとウサイン・ボルトに勝る速さを手に入れることできますね(笑)。そんなふうに考えたことなかったです!

高田 なんかロマンがあるんです。速い、カッコいいという。エンジン付いてたら正味なんでもいいかなって思う時もあります。

学生編集部 竹内 速く走るのはロマンなんですね。なんだかモータースポーツにハマる理由というものが少し分かってきました。私が「速く走りたい」と思うにはまだ運転の練習が必要そうですが、熱中して楽しんでいるお二人の様子を見ていると何だかうらやましい気持ちにもなりました! 機会があれば、一度ジムカーナの大会に足を運んでみたいです。今日はいろいろ聞かせてもらってありがとうございました。



【記事について】
この記事は、近畿大学経営学部松本ゼミ所属の竹内由希乃が、企画やインタビュー、執筆を担当しました。  

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