▲若い頃は退屈にも感じた「当たり前の日常」こそが、実はもっとも尊いものだと感じることも多いはずの中高年世代。そんな当たり前の暮らしを支える車は、もしかしたら現行メルセデス・ベンツBクラスが最適かもしれません ▲若い頃は退屈にも感じた「当たり前の日常」こそが、実はもっとも尊いものだと感じることも多いはずの中高年世代。そんな当たり前の暮らしを支える車は、もしかしたら現行メルセデス・ベンツ Bクラスが最適かもしれません

我欲が薄れてくる世代だからこそ選んでみたい「普通にいい車」

若い頃は筆者だって人並みにファッションやら髪型などに気を使っていた。むしろ「それに熱心だった」とすら言えるかもしれない。

だが中高年と呼ばれる年齢となるにつれて、「着飾ること」「自分をなるべく格好よく見せること」に対する興味と情熱が徐々に失われていった。そして今や、洋品店などで試着をしたり鏡を見たりすることすらわずらわしく感じている。

ファッション業界の人には大変申し訳ないのだが、「服なんてフツーに清潔感がありゃ何でもいいよ! 髪型もそれと同じ!」としか思えなくなっているのだ。

これは、良く言えば「人間として成熟したことにより、表層ではなく本質を重んじるようになった」ということなのだろうが、まあ悪く言うなら「加齢により様々な意欲が低下した」というだけのことでもあるのだろう。

どちらが正解なのかはわからないが(というかどちらも正しいのだろうが)、このような傾向にある中高年は筆者ひとりではあるまいと推測している。

そして「車選び」に関しても、このような傾向にある中高年各位はそこそこ多いのではないかと推測しているのだ。

若い頃は「馬力がどうの」「デザインがこうの」といろいろこだわっていたが、今やそういったこだわりそのものがダサく感じられ、「……車ってのは結局フツーがいちばんだよ」的に達観しはじめた中高年も多いのではないだろうか?

もしもそうであるならば、そんな達観系の各位に注目してほしいのが、現行の「メルセデス・ベンツ Bクラス」というハッチバックである。

▲こちらが現行メルセデス・ベンツ Bクラスの前期型。広い室内空間と優れた実用性をあわせもつ多目的コンパクトカーで、中心となるエンジンは新開発のオールアルミ製1.6L直噴直4ターボ▲こちらが現行メルセデス・ベンツ Bクラスの前期型。広い室内空間と優れた実用性をあわせもつ多目的コンパクトカーで、中心となるエンジンは新開発のオールアルミ製1.6L直噴直4ターボ
▲全長4365mm x 全幅1785mm x 全高1540mmというスリーサイズは、現行フォルクスワーゲン ゴルフより10cm長く、1.5cm狭く、そして6cm背が高いといったところ。スタイリッシュではないが、何かと使いやすいサイズ感だ▲全長4365mm x 全幅1785mm x 全高1540mmというスリーサイズは、現行フォルクスワーゲン ゴルフより10cm長く、1.5cm狭く、そして6cm背が高いといったところ。スタイリッシュではないが、何かと使いやすいサイズ感だ

あくまで「普通」だが、そこが逆にイイ!

現行メルセデス・ベンツ Bクラスは、2006年に登場した初代Bクラスの後を受けて2012年4月に登場した、メルセデスの5ドアハッチバックだ。

初代Bクラスは率直に言ってどうということもない1台であったが、2代目Bクラスは(結果的に無意味だった)二重構造のフロアを捨て去り、新設計の車台に変更したことで「なかなかいい感じ」の走りを見せるハッチバックに進化した。

パワートレインは後期モデルまでを含めれば様々だが、基本となるのは最高出力122psの1.6L直噴ターボエンジン+7速DCTで、売れ筋の駆動方式はFF。特に1.6L版は際立った高性能を発揮する車ではないが、それでも、いかにも最近のメルセデスらしい硬質感たっぷりの、シュアな動きを堪能することができる。
 

▲1.6L直噴ターボを搭載するB180系の場合、特別速いということはない。だが高速走行時の安定感や各部の硬質なタッチなどからは「さすがはメルセデス」といったニュアンスを十分に感じることができるはず▲1.6L直噴ターボを搭載するB180系の場合、特別速いということはない。だが高速走行時の安定感や各部の硬質なタッチなどからは「さすがはメルセデス」といったニュアンスを十分に感じることができるはず

とはいえ、まあ言っては何だが地味で普通な車だ。

同世代のメルセデス・ベンツ Aクラス(現行W176型)のように背が低いシュッとしたプロポーションなわけでもなく、現行アウディ A3スポーツバックのような都会っぽいたたずまいでもなく、ミニ クロスオーバーやミニ クラブマンのようにおしゃれなわけでもない。比較的ずんぐりとした、ごく普通の、逆に現代では「普通すぎる」と言えるほどの5ドアハッチバックである。

だが、そこがいいのだ。

お若い方には現行Bクラスの普通さが「凡庸さ」に感じられるのかもしれない。しかし、過激だったり先鋭的だったりするモノは過去にさんざん追求し、今やそれに少々飽きている中高年としては、この「普通さ」にこそ安堵感を覚える。

「まあ世の中いろいろありますけど、結局は程良いサイズで普通ぐらいにパワフルで、そんでもってちょい背が高いから(スポーティじゃないけど)乗り降りしたり、荷物積んだりがしやすいこういった車が便利なんですわ。無理に目立つ必要も、飛ばす必要もないですしね」

そういったニュアンスの境地に達した中高年には、現行メルセデス・ベンツ Bクラスはかなりフィットするであろうことが予想される。

▲ハッキリ言ってちょっとおダンゴのようなフォルムではあるのだが、それゆえ乗降性や積載性などはすこぶる良好。いわゆる「格好」ではなく「実質」を重んじたい人にはマッチするはずの実用車だ▲ハッキリ言ってちょっとおダンゴのようなフォルムではあるのだが、それゆえ乗降性や積載性などはすこぶる良好。いわゆる「格好」ではなく「実質」を重んじたい人にはマッチするはずの実用車だ
▲グレードやオプションによっていろいろな違いはあるが、現行Bクラスの内装はおおむねこのような感じ。本文では「普通」とか「地味」とか書いてますが、さすがにメルセデスなので、それなり以上の高級感はあります▲グレードやオプションによっていろいろな違いはあるが、現行Bクラスの内装はおおむねこのような感じ。本文では「普通」とか「地味」とか書いてますが、さすがにメルセデスなので、それなり以上の高級感はあります

先進安全装備も標準。予算の目安は総額150万円ぐらいか?

で、そんな現行メルセデス・ベンツ Bクラスのユーズドカーは今、おいくら万円で買えるのかといえば、これがけっこうお安い。

2012年4月から2014年12月までの前期型でもOKなら、走行3万km台までのB180系(1.6L直噴ターボのFFモデル)が総額100万~200万円あたりで、ボリュームゾーンは総額150万円前後。要するに「安めの軽自動車新車」を買うのと似たり寄ったりの予算感ということだ。

前期型でも、我ら中高年にはマスト・ハブ・アイテムといえる先進安全装備の類はそこそこ充実している。

レーダー型衝突警告システムの「CPA」は標準装備で、ドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促す「アテンションアシスト」や、高速でのコーナリング時などに車両姿勢を制御する「トルクベクトリングブレーキ」も標準装備だ。

ちなみに「B180 Northern lights black LIMITED」という前期型の特別仕様車は、アクティブパーキングアシストやメモリー機能付きパワーシート&シートヒーターなどが付いているので、良質な個体が見つかったらラッキーかもしれない。

もうちょい予算を出せるのであれば、2015年1月以降の後期型も悪くないだろう。
 

▲こちらが2015年1月からの後期型。その他各クラスのメルセデスと共通する顔つきに変更されている▲こちらが2015年1月からの後期型。その他各クラスのメルセデスと共通する顔つきに変更されている

後期型はよりスポーティな外観に変わったのと同時に、ヘッドライトはLEDに。荷室容量も若干だが増加し、ボタン操作でエンジンが始動できる「キーレスゴー」も搭載されるようになった。

こちらの比較的低走行なB180系の相場は総額180万~320万円あたりで、ボリュームゾーンは総額250万円前後。ビジュアルにこだわる中高年で、なおかつ250万円ほどを投じても構わないと思える層にはオススメできる選択肢だ。

いずれにせよ、良い意味での「脱力系」に傾倒したくなった親愛なる中高年各位には、きわめてシュアーでありながら、きわめてフツーな車でもある現行メルセデス・ベンツBクラスを、強く推したい。

text/伊達軍曹
photo/メルセデス・ベンツ

▼検索条件

総額150万円以下×3万㎞台まで×修復歴なし×全国

▼検索条件

総額250万円以下×修復歴なし×全国