新型GT-Rのパフォーマンスに3万の観客が熱狂! 【NISMOフェスティバル2007】
2007/12/10
■“SCOOP”の目撃者となれた2007ニスモフェス
11回目を迎える日産モータースポーツのファン感謝イベント、通称“ニスモフェス”が今年も富士スピードウェイで開催された。12月2日(日)の天候は晴れ。一昨年、昨年と、厳しい荒天に見舞われたことを考えると、ドライ路面でのイベント開催というだけでも本当に嬉しいものだ。
今年のニスモフェスには《SCOOP2007》という副題が告知段階から掲げられていた。“スクープ”、その言葉の意味するところは・・・。それは言うまでもなく先日の東京モーターショーで正式発表となった新型GT-Rのことであろう。これまではいざ走る雄姿を拝みたくとも、開発ドライバーである鈴木利男氏のニュル全開アタック映像を見るしかなかった。GT-Rの走る姿を見たい!そんなファン、そして自動車好きたちが、朝9時の時点から大勢詰めかけていた。
開会式を終え、レース好きで知られるタバレス日産副社長も参戦するなか、マーチカップのエキシビションレースが行われた。続いてフェアレディZ(Z33)によるクラブマンレース。そしてグループCやグループA、ル・マン24耐などに参戦した車両によるカテゴリー混走レースが繰り広げられた。
会場ではサーキットコースでのイベントのほかにも、パーツサプライヤーの即売ブースやデモカー展示、またニスモ/日産によるグッズ販売やピット作業の体験コーナーなどが大盛況。屋台もたくさん出展されるなど、小さな子供から奥様方まで退屈しない趣向が凝らされていた。
■3万観衆が見守ったGT-Rの雄姿
ついにパドックに現れた新型GT-Rはなんと、これまで自動車各誌で伝えられたニュルブルクリンクのテスト走行さながらの、偽装が施された姿であった。デモ走行を披露するのは、実際にこの車の開発テストドライバーを務めた鈴木利男氏。気になるデモ走行の内容は、S耐(ST1)の現役Zレースカーと0~200mの加速勝負とフルブレーキングによる制動距離勝負。結果は両勝負ともGT-Rの圧勝。いくらGT-Rが新しいとはいえ、ノーマルで、市販状態で、レース用にチューンされた車に「走る、止まる」の基本性能で勝るとは想像しがたい事実である。この勝負によってハイパフォーマンスカーとしての類まれな性能の高さが裏づけられた。

↑S耐に参戦するフェアレディZを凌駕するほどの性能を見せつける新型GT-R。基本性能の高さには驚くばかりだ(写真左)
ファンが待ち焦がれたGT-Rのレーシングマシン。Zよりも圧倒的に低く構えるフォルムがその速さを連想させる(写真右)
イベントの最後にはGT-Rによるレースカーパレードが待っていた。歴代の“R”たちのコースインの後、場内のアナウンスとともに4番ピットのシャッターが開くと、今度は新型GT-RのGT500仕様がピットを後にした。3万人の観衆に待ち望まれた咆吼をけたたましく上げながら、まずはゆっくりと他のGT-Rと連なるように周回する。すると先代以前の車両はピットに戻り、コース上には新型のみが残される形となり、そこから先は観客の期待に沿うかのようにステアリングを握る本山哲選手は徐々にペースを上げていった。
しばらくはV型エンジンの太く力強いサウンドが近寄っては去るのみで、皆、喋るのも忘れて見入っているような、そんな空気があった。その感動のまま、ニスモフェスは今年も見事なフィナーレを迎えたのだった。来年こそスーパーGTのチャンピオンを奪還し、ファンの前でその雄姿が見られることを期待したい。
Report/西崎博之
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