スマホ、ドリンク、車……。印象に残るCMってありますよね。2015年7月に実施された調査で、最も好感度の高かったのは車のテレビCMでした。その車とは……。では、今週の車ニュース斜め読み、いってみましょう!

ランキング

■CM好感度トップはあの車だった! (8月28日|読売新聞発)

『自動車関連のテレビCMに関する7月の調査で、最も好感度が高かったのは、ダイハツ工業のウェイクだった。ユーモアを交えながら車の特徴を紹介するものが多かった。CM総合研究所が関東地方の男女3000人を対象に、6月中旬から7月中旬にかけて実施した。

ウェイクでは、クルマの屋根に畳を置き、くつろいでいる俳優の玉山鉄二さんらが、車内の広さに驚く様子を面白おかしく演じている。「ユーモラス」などの評価が多かった』

あのCMね! とうなずいてしまいますよね。ウェイクを持ち上げるために、謎の軽自動車を咬ませ犬として起用。「WAKE兄弟 ゴルフ」篇ではそのルーフを切り、「WAKE兄弟 自転車」篇ではペダルカーもどきにして、「WAKE兄弟 見晴らし」篇ではライフガードのような見晴らし台を取り付け……。ウェイクならそんな面倒なことをしなくてもいいのに……という美しきマンネリズムが展開されております。

ボディサイズや排気量に「枠」が設けられている軽自動車ではありますが、なぜか全長に関しては(誰の邪魔にもならないからか?)普通乗用車と同じ2mとなっています。全高1835mmあるウェイクはその高さを利用して居住空間や荷室空間、アイポイントの高さを獲得。CMで印象的にアピールしています。ちょっとナンセンスでやり過ぎなところも笑って許せてしまうのが人気の理由でしょうか。

ちなみにカーセンサーで検索すると、2014年に発売されたばかりなので中古車平均価格は約145万円(2015年8月25日現在)。ただし、台数は1600台以上も掲載されています。ボディカラー含めて、これなら自由に選べそうです。あんちゃん……ウェイクだよッ!

▲ウェイクの8種類のボディカラーに加え、ツートンカラーを3種類用意。合計11種類の中から選べる。荷室床のトレイを外すとアンダートランク一体型となり植木など背の高い荷物にも余裕 ▲ウェイクの8種類のボディカラーに加え、ツートンカラーを3種類用意。合計11種類の中から選べる。荷室床のトレイを外すとアンダートランク一体型となり植木など背の高い荷物にも余裕

イベント・モータースポーツ

■忘れていませんか? もうひとつのエコカー!(8月27日|朝日新聞DIGITAL発)

『10月に豪州で開催される世界最大級のソーラーカーレース「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)2015」に参戦する東海大学(神奈川県平塚市)の最新車両が27日、報道陣に公開された。

車両は全長約4・5メートル。タイヤを支えるサスペンションの形式を変更してボディを薄くし、軽量化した。パナソニック製太陽電池など支援する国内企業の最新技術も詰め込まれている。時速100キロ以上で走行できる性能があり、この日の試走会ではなめらかに走る雄姿を披露した』

電気自動車、ハイブリッド、そして水素自動車……。なにかお忘れではありませんか? そうです、ソーラーカーです。そもそもエコカーを代表する未来の乗り物としてソーラーカーは早くから期待されていたのにも関わらず、すっかり影の薄い存在になっていました。

しかし、ご安心ください。その技術は連綿と磨かれ、新たなステップを目指して研究が続けられていたのです。それを証明するのが東海大学の車両です。最車両重量はわずか160kg。軽いですね! パナソニック製のリチウムイオン電池を積み、太陽電池の面積は6平方メートル。最高速度はレース設定で120km/hをマークするそうです。

技術が進歩して、いつかEVとソーラーカーのハイブリッドなどが登場しないかと夢をはせてしまいますね。

▲全長4494mm×全幅1795mm×全高1008mmのボディは、いかにもソーラーカーらしいフォルムをもつ。ボディ素材には東レの炭素繊維強化プラスチックを多用。タイヤはブリヂストンのエコピア。まるでオールジャパン! ▲全長4494mm×全幅1795mm×全高1008mmのボディは、いかにもソーラーカーらしいフォルムをもつ。ボディ素材には東レの炭素繊維強化プラスチックを多用。タイヤはブリヂストンのエコピア。まるでオールジャパン!

統計

■2年連続、上半期の交通事故死者数が2000人割る(8月27日|日本経済新聞発)

『今年上半期(1~6月)の全国の交通事故死者数は、前年同期より32人少ない1893人だったことが27日、警察庁のまとめで分かった。2000人を下回ったのは2年連続。ただ65歳以上の高齢者の死者は12人増えて1006人となり、全体の53%を占めた』

1970年には死者数1万6765人を数え、一時は交通戦争とまで言われました。その後、減り続けたのは医療の発達も無視できませんが、技術の進歩も見過ごせませんよね。対人に対する車の衝突安全性、乗員に対する安全装備の数々。車のIoTが進み(車がネットにつながっているので)、お互いの位置情報などを共有するようになると、ますます交通事故が減ると期待できます。

いつか交通事故による死者がゼロになる日がくるかもしれません。そうなると、野球の完全試合みたいに、大晦日は固唾を呑んでカウントダウンすることになるかもしれませんね。

▲人と車を分離する信号機の運用など、交通事故削減のための様々な努力が実った成果だ ▲人と車を分離する信号機の運用など、交通事故削減のための様々な努力が実った成果だ

イベント・モータースポーツ

■いよいよ公道レース開催が近づく!?(8月27日|毎日新聞発)

『F1などモータースポーツの公道開催を後押しする議員立法「モータースポーツ振興法案」が近く国会に提出される。騒音や事故への懸念から事実上、認められていなかったが、観客の安全確保などを条件に「公道カーレース」を実現し、観光振興や地域活性化を狙う』

英国マン島レースのように、東京都・三宅島でバイクのレースが開かれることはないのかもしれませんが、ひょっとしたらF1のお台場グランプリや、お台場24時間耐久レースなどといったイベントが開催される日がくるかもしれません。

8月23日には、六本木のけやき坂通りをフォーミュラEのマシンがデモンストレーション走行を行いました。「クォーーーンッ」と爆音を反響させるF1も魅力ですが、「チュイーンッ」とインバーターの音を唸らせて走るEVレースは都市との相性も良いかもしれません。

ニュースのような法案が通り、世界的なレースとして認知されるようになれば、観光客もたくさん訪れることになりますからね。モータースポーツが盛り上がることになるので、期待しましょう!

▲六本木のけやき坂通りを走ったフォーミュラEのマシン。EVは騒音も少なくて、ドライバーと観客の安全を確保できれば、都市部で開催するのに都合が良さそう ▲六本木のけやき坂通りを走ったフォーミュラEのマシン。EVは騒音も少なくて、ドライバーと観客の安全を確保できれば、都市部で開催するのに都合が良さそう

まとめ

都心でモータースポーツなんてワクワクですよね。この際、新国立競技場のまわりの道路はオーバルコースになるようにデザイン……なんてことになれば楽しいのですが!

今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

text/ブンタ
photo/ダイハツ、東海大学、graaab、テレビ朝日