【爆増】ランクル250の流通台数が1000台突破! 価格も検討しやすくなってきた最新型ランドクルーザーの中古車状況、オススメの狙い方を解説
2025/12/21
▲フルサイズの300と、ヘビーデューティの70の中間に位置するモデルとしてデビューしたランドクルーザー250。中古車流通量が急増するとともに価格もダウンしている!人気のランクル250、中古車市場での流通量が急増中!
プラドに代わり、ランドクルーザー・シリーズの中核を担うモデルとして新たに登場したのが“250”だ。2024年4月のデビュー直後から人気が爆発。限定8000台の特別仕様車「ファーストエディション」は即完売し、現在も目標販売台数を上回る新車受注が続いているという。
中古車人気も当然のように好調で、これまでにも何度か市場概況をお伝えしてきた。流通当初は少なかった延べ掲載台数も順調に伸び、最近ではついに1000台を突破し、少し前に比べてがぜん選びやすくなっている。
コンディションの良い物件を狙っている人にとってチャンス到来だ。これを機に改めてランドクルーザー250のモデル概要や中古車支払総額の推移を含めた中古車状況、オススメの狙い方をチェックしておこう。
▲250のボディサイズは300に迫るもの。ナローとワイド、2タイプのボディがある▼検索条件
トヨタ ランドクルーザー250(初代)モデル概要:従来のプラドとも、300とも異なる独自のキャラクターに
実質的なプラドの後継車種であるランドクルーザー250。しかし、プラットフォームはフルサイズの300と共有されている。全長4925mm×全幅1940~1980mm×全高1870mmというボディサイズはプラドに対して全長100mm、全幅50~95 mm、全高20~35mmも大きい。
ワイド車については、ほぼ300に迫るサイズだ。価格帯も含め、プラドよりワンクラス上になったと考えるべきだろう。デザインはいかにもランドクルーザーらしい、直線基調のワイルドなもの。このあたりもプラドとは異なる路線となっている。
| モデル | 全長 | 全幅 | 全高 |
|---|---|---|---|
| ランドクルーザー250 | 4925㎜ | 1940~1980㎜ | 1925~1935㎜ |
| ランドクルーザー300 | 4950~4985㎜ | 1980~1990㎜ | 1925㎜ |
| ランドクルーザープラド | 4825㎜ | 1885㎜ | 1835~1850㎜ |
| モデル | 全長 | 全幅 | 全高 |
|---|---|---|---|
| ランドクルーザー250 | 4925㎜ | 1940~1980㎜ | 1925~1935㎜ |
| ランドクルーザー300 | 4950~4985㎜ | 1980~1990㎜ | 1925㎜ |
| ランドクルーザープラド | 4825㎜ | 1885㎜ | 1835~1850㎜ |
▲インテリアの質感もプラドから大幅にグレードアップされたもちろん、オフロード走破性能もランドクルーザーの名に恥じないものになっている。
ラダーフレーム構造のシャシー、前ダブルウィッシュボーン式コイル・後リジッド式コイルのサスペンション、トルセンLSD付きセンターデフといった設計に加え、スタビイライザーの効力をカットできる「SDM」、「電動リアデフロック」などの装備も走破性能アップに貢献している。
▲プラドのリアゲートは横開き式だったが、250は跳ね上げ式。ガラスハッチのみを開閉することも可能搭載されるパワーユニットは2.7L ガソリンエンジンと、2.8L ディーゼルターボエンジンの2種類。それぞれのスペックは以下のとおり。
最高出力120kW(163ps)/5200rpm・最大トルク246N・m(25.1kgm)/3900rpm
最高出力150kW(204ps)/30000-4000rpm・最大トルク500N・m(51.0kgm)/1600-2800rpm
2.7L ガソリンは軽快なフィーリングと静粛性、扱いやすさにメリットがあるエンジン。2.8L ディーゼルターボは驚異的な力強さがあるエンジンで、車両重量2t以上の250を軽々と加速させてくれる。
▲乗車定員は「GX」が2列シート・5人乗り、「VX」「ZX」が3列シート・7人乗り続いてグレードは以下のとおり。
ベーシックなグレードで、ボディはオーバーフェンダーレスのナロー仕様。2列シート・5人乗り。2.8L ディーゼルターボエンジン搭載。
機能装備が充実した中間グレードで、オーバーフェンダーの付くワイド仕様。3列シート・7人乗り。2.7L ガソリンエンジン or 2.8L ディーゼルターボエンジン搭載。
ベンチレーション機能付き温熱セカンドシートなどの快適装備、「SDM」「電動リヤデフロック」「マルチテレインセレクト」などのオフロード機能装備をフル装備する最上級グレード。3列シート・7人乗り。2.8L ディーゼルターボエンジン搭載。
ディーゼルエンジンは上記3グレードすべてに設定されるのに対して、ガソリンエンジンを選べるのは「VX」のみ。ちなみに、新車価格は同グレードで比較するとガソリン車の方が85万円も安い。ただし、ガソリン車ではドライブモードセレクトやダウンヒルアシストコントロール&クロールコントロールといった装備が省略されることは覚えておきたい。
▲「ドライブモードセレクト」は「ECO/NORMAL/SPORT」の中からドライバーが任意に走行モードを選べるもの。ディーゼル車に搭載中古車概況:延べ掲載台数が1000台を超え平均総額はダウントレンド
ここからはランドクルーザー250の中古車概況をレポートしよう。まず流通量についてはデビュー後、約1年はかなり少なく、延べ掲載台数も200台以下の状況が続いていた。
その状況に少しずつ変化が訪れたのは2025年4月頃から。6月に400台を突破すると一気に増加し始め、11月時点にはついに1000台を超えた。1年間で見ると10倍近い流通量だ。
▲2024年12月~2025年11月までの延べ掲載台数推移中古車平均総額については納車開始直後、1000万円以上に高騰していたが、意外なほど速やかに収束。その後ゆっくりとした下落傾向が続き、2025年11月時点での平均総額は742.4万円となっている。最上級グレードの新車車両本体価格とほぼ同等の価格だが、今年5月からの半年間で見ると149.5万円も下落した計算だ。
この現象は流通量の増加に伴い、需給バランスによって平均総額が下落したものと推測できる。中古車市場ではごく一般的な傾向と言えるだろう。
▲2024年12月~2025年11月までの平均総額推移ランドクルーザー250は登場直後から新車注文が殺到。そのため当初は納車されるまでに時間がかかっていたが、もともとの販売予定台数を多め(月間販売目標台数2250台)に設定して生産体制を整えていたこともあり、納車は比較的順調に進んだ。現段階では毎月、月間販売目標台数をやや上回る台数が登録されているようだ。
あくまで推測だが、新車の母数が増えた結果、中古車流通量も増加していったと思われる。また、新車を待ちきれない人にはサブスクの「KINTO」を利用するという手段も用意されていたことが、中古車相場の高騰を抑えた可能性もあるだろう。いずれにしても、以前に比べて中古車を選びやすくなったのは確かだ。
次の章からは、選びやすくなってきたランクル250の中古車の中からオススメの選び方を見ていこう。
オススメの狙い方①:コスパ重視なら「ファーストエディション」
ランドクルーザー250をコストは抑えつつ満足感は高くに手に入れたいなら、「ファーストエディション」を狙ってみてほしい。「ファーストエディション」はランドクルーザー250のデビューを記念して設定された限定8000台の特別仕様車。新車では受注開始直後に即完売になったというが、現在の中古車市場では140台近くが流通している。
ランドクルーザー250全体の平均総額は現在、700万円を超えているが、「ファーストエディション」なら総額600万円台前半から狙える。多くの物件は初度登録年月が2024年6~7月。現在までに1年半近く経過していることになり、走行距離が2万km近い物件も少なくないが、抜群の耐久性を誇るランドクルーザー250なら、多少走行距離が延びていたとしても全く問題ない。むしろ2万km程度なら、ようやくアタリが付いてきたかな、というところ。もちろん、オイル交換などの定期的なメンテナンスを行うのは前提だが、本格的な整備が必要になるのはまだまだ先のことだ。
しかも、早い時期に登録された物件でも、最初の車検まで約1年半あるのもありがたいところだ。
▲ZXグレードの「ファーストエディション」は唯一、丸目ヘッドライトを選べた特別仕様車価格の一例を挙げるとガソリン車の2024年式「2.7 VX ファーストエディション」走行距離9000kmの物件で総額644.8万円。ディーゼル車の2024年式「2.8 VX ファーストエディション」走行距離1.5万kmの物件は総額760万円となっている。
当時の新車価格に対して、どちらも60万円前後高いことになるが、諸経費分のコストと納車までの時期が短いメリットを考えるとオトク感は高いはずだ。
▼検索条件
トヨタ ランドクルーザー250(初代) × ファーストエディション系オススメの狙い方②:安さ重視ならガソリン車「2.7 VX」
カーセンサーnetにおけるランドクルーザー250のラインナップで最もボリュームが多いのがガソリン車の「2.7 VX」だ。全体の6割近くを占めている。
ボリュームが多いため、価格帯も比較的幅広い。最もリーズナブルな物件では総額600万円台前半から狙える状況だ。例えば、2024年式「2.7 VX」走行距離1.9万kmなら総額616.8万円で流通している。
▲「GX」に次いで新車価格の安いガソリン車「VX」。電動ムーンルーフ、本革巻きステアリング&シフトノブなど装備は充実2ヵ月ほど前に調査した時点では最安値の物件でも新車価格+100万円近かったので、この短期間でも価格帯がかなり下がったことになる。特に走行距離1万km以上の物件が増えたことで、全体の価格帯も下がったようだ。
今後もガソリン車「VX」はボリュームゾーンになると予想される。実はこれ、前身のプラドも同様の傾向で、ディーゼル車よりガソリン車のボリュームが圧倒的に多かった。経年によってよりさらにリーズナブルな物件が出てくることにも期待したい。
▼検索条件
トヨタ ランドクルーザー250(初代) × 2.7 VXオススメの狙い方③:ボリュームが増えたことで「GX」も選べる状況に
ランドクルーザー250の中で、意外に狙い目なグレードが「GX」。外観こそ他グレードとは異なるナローボディとなるが、走行性能、安全性能については上位グレードの「VX」とあまり遜色がない。
搭載されるエンジンも2.8L ディーゼルターボでパワフル&トルクフル。それでいて車両重量は「VX」の同エンジン搭載車より60kg軽いので、走りの力強さは全グレード中いちばんだ。
▲オーバーフェンダーのない、すっきりしたボディラインも「GX」の魅力2ヵ月前の時点では最安値の物件でも新車価格+100万円近かったので、この短期間でも価格帯がかなり下がったことになる。特に走行距離1万km以上の物件が増えたことで、全体の価格帯も下がったようだ。
そもそも少し前までは「GX」がほとんど流通していなかったが、全体の流通量が増えたことでようやく狙えるようになってきた。カーセンサーnetには、現在およそ10台前後の物件が掲載されている。
例えば、2025年式・走行距離2000kmの「GX」なら総額679.8万円。新車価格に対してやや高めの水準ではあるが、今後流通量が増えていくことで中古車価格も落ち着くと予想できる。街中であまり見かけない希少性も魅力だ。
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トヨタ ランドクルーザー250(初代) × 2.8 GXオススメの狙い方④:諸経費を加味すれば「ZX」もお得になってきた
すべての機能が揃った最上級グレード「ZX」。現在の中古車市場に流通している「ZX」は90台前後、その内訳は「ZX ファーストエディション」と通常版の「ZX」でおよそ半々となっている。
価格帯は総額800万~1000万円とかなり幅広い。ただ、2025年式・走行距離1万kmの「ZX」総額817.8万円のように、中にはリーズナブルな物件も存在する。
▲SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)など「ZX」のみの装備も多数あるこの価格なら新車価格に対して+80万円強。諸経費を考えると若干安い計算になりそうだ。「ZX」については展示や試乗目的で購入された車が中古車になっているケースもあるのか、走行距離が少なめの物件、登録済未使用車も比較的豊富だ。
新車に近いコンディションの「ZX」を探している人にとって、今は好機かもしれない。
▼検索条件
トヨタ ランドクルーザー250(初代) × ZX系▼検索条件
トヨタ ランドクルーザー250(初代)
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。