SUV全盛時代にあえて選びたい「エッジが効いているRV車」6選!
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / 三菱 / いすず / ジープ / ランドローバー / SUV / RV / ランドクルーザー80 / チェロキー / パジェロ / RAV4 / レンジローバー / ビークロス / EDGEが効いている / 高橋満
2026/02/05
▲20年前のEDGE創刊号にてすでに「永遠のエッジリスト100台」に選ばれていた初代ランドローバー レンジローバー。20年前の編集部が選んでいたRV車は今、さらにエッジが効いた存在に……流行りすぎたSUV。人と同じ車が嫌な人が選ぶべきは「ネオクラRV」
SUV人気が高まり始めたのは2000年代初頭。1997年にトヨタ ハリアー(レクサス RX)が世界的にヒットし乗用車感覚で乗れるクロスオーバーSUVへの注目が加速、2000年代に入ってこれまでSUVを作っていなかった欧州のメーカーが相次いでSUVをラインナップに加えたことが発端でした。
そして2010年代になると様々なサイズのSUVが登場し、多くの人が選びやすくなりました。これにより車選びでSUVがメインストリームに躍り出たのです。
しかし、こう思うことはありませんか?
「SUVは欲しいけど流行りすぎていて周りとカブり倒すな……」
そんな人に注目してほしいのが、まだSUVという言葉をほとんど聞かなかった1990~2000年代初頭のRV車(レクリエーショナル・ビークルの略)。
20年前に創刊したEDGE誌を開いてみると、今見ても魅力あるエッジの効いたRVが紹介されていました。その中から、あえて今の時代に乗っていたら粋なモデルをピックアップしてみました。
コンセプトカーの姿そのままで登場! 初代いすゞ ビークロス
▲3ドアのみの設定だったビークロス。モール部の形状などは今見ても未来感がある
1993年の東京モーターショーでは、コンセプトモデル見たさに多くの人がいすゞブースに群がりました。ちなみにコンセプトモデルは「VehiCROSS」のカタカナ表記で「ヴィークロス」という名称でした。いすゞは東京モーターショーでの人気ぶりを見て市販化を決定。そして、1997年4月、ヴィークロスほぼそのままの形で「ビークロス」として発売されたのです。
コンセプトカーは乗用車のジェミニをベースにした、今で言うクロスオーバーSUVでしたが、市販されたビークロスは当時のいすゞの屋台骨だったRV「ビッグホーン」をベースに開発したためラダーフレームを採用している本格クロカンなのです。
当時この形のまま市販したことは称賛に値しますが、この時点でいすゞは乗用車から撤退し商用車に専念することが決まっていたことから、ビークロスはわずか3年8ヵ月しか生産されなかったのです。
▲発売時、あまりにも特殊なデザインだったので話題になったものの販売台数は振るわず。そのため中古車の流通量は極めて少ない
新車時価格は295万円でしたが、生産終了から5年が経過した2005年時点の中古車価格帯は車両本体価格で90万~170万円。比較的早いスピードで相場がこなれていたようにも思えます。
見方を変えれば、当時としてはあまりにも先進的すぎるデザインだったため、一部ファンにはウケたものの実際に乗りこなせる人の母数は限られていたのかもしれません。
▲2005年当時、総額150万円以下でも手に入れることができた
しかし、今見てみるとどうでしょうか? 相変わらず個性的な見た目には変わりありませんが、登場から約30年たった現在でもデザインが枯れることなく未来感満載です。むしろ周囲のSUVのデザインがビークロスに追いついてきたことで、逆に「30年前にデザイナーが想像した未来」と現在のSUVの姿にズレが生じ、鮮度が増している気がします。
少なくともいま街にあふれているSUVを買って他とカブらぬようあれこれ装飾品を追加するくらいなら、ビークロスはオリジナルのまま他人カブりはクリアしてしまいます。しかもレア度も高く、きれいにして乗っていれば「それ、どこのブランドの新型車ですか?」と声をかけてくる人もいそうな気すらしてしまいます。
実際、本稿執筆時点では流通量はたったの5台のみ。車両本体の価格帯は160万~180万円(支払総額価格帯は180万~200万円)。絶滅危惧レベルではありますが、奇跡的にプレミア価格にはなっていません。ただ、年式を考えれば「まだこんな価格で流通している(=価値が見いだされている)」と見ることもできます。
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いすゞ ビークロス(初代)鮮やかなボディカラーが印象的だった 2代目ジープ チェロキー
▲スポーティさが増した後期型が日本でもヒット。赤や青など、鮮やかなボディカラーが人気だった
2代目チェロキーは小型版ワゴニアとともに1984年に登場。当時のラグジュアリーモデルだったワゴニアが優雅な雰囲気だったのに対し、チェロキーは直線基調のスポーティなRVとして登場しました。
今見るとさほど大きさは感じないかもしれませんが、当時の日本ではかなり大型な部類に入ります。ただ、このアメリカンテイストが日本でもウケて大ヒットモデルとなりました。
ボディはモノコック構造で、比較的乗用車に近い感覚で運転できるのも特徴。4WDはパートタイム式だけでなくフルタイム式もラインナップされました。
本格クロカンとしての走行性能も当然高く、1980年代後半のスキーブーム、そして1990年代のスノーボードブームのとき、国産ステーションワゴンやRVでゲレンデに向かう中、雪の高速道路でチェロキーに軽快に抜かれていった経験がある人も多いのではないでしょうか。
▲1970~1990年代前半にはボディに貼られたウッドパネルが流行。日本でもセドリックワゴンやラシーンでウッドパネル仕様があった。ウッドパネルであえて当時のスタイルを楽しむのもカッコいい!
EDGE誌が創刊した2005年時点でのチェロキーの中古車相場は車両本体価格で60万~110万円。現在は車両本体価格で90万~250万円(支払総額価格帯は100万~290万円)。本稿執筆時点では50台ほど中古車が流通中です。
軒並み相場高騰しているネオクラ世代にあたるモデルですが、2代目チェロキーは思ったより相場が上がっていない印象です。
▲2005年当時はほとんどの中古車が100万円以下だった
現在の都市型クロスオーバーSUVの主流は流麗なスタイル。だからこそ最新SUVにはない武骨な見た目とアメリカンな雰囲気を存分に楽しむなら今が手に入れる最後のチャンスなのかもしれません。
新車時に憧れた50代の人はもちろん、ビンテージ感あふれるアメカジが好きな人にもハマる1台だと思いますよ!
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ジープ チェロキー(2代目)ビンテージSUVの代表格 初代ランドローバー レンジローバー
▲イギリス王室御用達ブランドならではの気品を備えたクラシックレンジ
「レンジローバークラシック」「クラシックレンジ」の愛称で呼ばれる初代レンジローバー。
当時のランドローバーを超えるオフロード性能を与えつつ、オンロードでも快適に走れ、なおかつデザイン性にも優れていてプレミアム性をあわせもつ。そんな車として開発されたことから、砂漠のロールスロイスとも呼ばれました。英国王室御用達の4WDモデルとしても広く知れられています。
登場時は3ドアのみの設定で、1981年に5ドアモデルが登場しています。
堂々とした気品、そしてゆったりとした雰囲気も感じさせるスタイリングは、登場から55年以上たった現在でも大人気で、専門店も存在します。
▲パワートレインは3.9L V8、トランスミッションは4ATでフルタイム4WD。日本には標準仕様とロングホイールベースのバンデンプラが導入された
EDGE誌が創刊した2005年時点でのレンジローバーの中古車相場は車両本体価格で90万~420万円。当時ですでに登場から35年が経過しており、個体による価格差が大きかったことがよくわかります。
現在は流通台数が20台弱と激減。車両本体価格は360万~900万円(支払総額は390万~930万円)で、中古車平均価格はなんと460万円。200万円前後に落ち着いている2代目や3代目の中古車平均価格を軽く上回るプレミア価格になっています。
▲直線基調のクラシカルなインテリア。ランドローバーでは現在でも純正部品の提供を行っている
最新のレンジローバーは最先端のテクノロジーを駆使してモダンで洗練された美しさをまとった究極のラグジュアリーSUVになりました。
一方で初代レンジローバーは、気品を感じさせるスタイルの中にも力強さが宿ったスタイル。これがクラシックなSUVの中でも普遍の人気につながっています。クラシックレンジを今買って乗っていたら確実に注目を集めるでしょう。
▲2005年当時も初代レンジローバーは比較的高めの中古車相場だった▼検索条件
ランドローバー レンジローバー(初代)【番外編】EDGE-CARS LIST 100には入っていなかいけれど乗りたいクラシックなRV
ここからはEDGE誌創刊号では紹介されていなかったものの、今あえて狙いたい1980~1990年代のRVに注目!
クラシックな魅力が増してきた大陸の王者 トヨタ ランドクルーザー80
▲ランクル80は8人乗りのワゴンと5人乗りのバンがラインナップされた
1951年に誕生したトヨタ ジープBJ型を祖にもつランドクルーザーは、進化の過程で「ステーションワゴン」「ヘビーデューティ」「ライトデューティ」という3つの系譜に分かれました。現在のランクルラインナップは300=ステーションワゴン、70=ヘビーデューティ、250=ライトデューティとなります。
ランクル80は1989年に登場したステーションワゴン系のモデル。「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」というコンセプトを受け継ぎなら、トヨタのフラッグシップクロカンらしい高級感を備えていたことから、クロカンブーム当時に人気があった車たちの中でも特別な存在でした。
▲曲面で構成されたインテリアは当時としてはかなりモダンだった
10年ほど前からランクル80はクラシックなカスタムを施したものが人気になり、アースカラーにオールペンされたもの、角目4灯や丸目のライトが付けられた個性的な物件も多く流通しています。
本稿執筆時点での中古車相場は車両本体価格で160万~800万円。価格帯の広さから登場後35年以上が経過し個体差が生じていそうです。購入検討時はカスタムされたものもノーマルに近いものも、コンディションはしっかりチェックを。
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トヨタ ランドクルーザー80(初代)“エボ”の称号が付けられたモンスタークロカン 三菱 パジェロエボリューション
▲1997~1999年の約2年間だけ販売されたパジェロエボリューション
1982年に登場した初代パジェロは、翌年ダカールラリーに初参戦。1985年には日本車初の総合優勝を果たしました。そして1988年には三菱の社員ドライバーだった篠塚建次郎さんがダカールラリーで総合2位に入賞。この活躍がNHKで中継されたことで、一気にパジェロブームが起きたのです。
1991年にフルモデルチェンジした2代目もダカールで活躍。そして篠塚選手が日本人初の総合優勝を果たした1997年に、パジェロのスペシャルモデルとして登場したのがパジェロエボリューションです。
▲クロカンモデルでありながらボンネットに大きなエアインテークが開けられ、リアには大型のスポイラーが付けられるなど、三菱の本気をカタチにしたモデルだった
搭載される3.5L V6エンジンは最高出力280ps、最大トルク348N・mを発揮。サスペンションは本モデルのために新開発された四輪独立サスペンションが奢られました。他にもボディ、トランスミッション、ブレーキなど、随所に走破性を高めるチューニングが施されています。
本稿執筆時点では流通量わずか3台、支払総額は330万~530万円です。新車時価格は374万~390.8万円。30年近くたった今もまだこの相場をキープしているのは驚きですが、間違いなくそういうモデルなのです。
ただし、流通量の少なさからすでに絶滅危惧車でもあります。パジェロエボに「今のSUVには無い雰囲気」を感じ取った人はすぐに購入の検討を!
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三菱 パジェロ(2代目) エボリューション都会派クロカンの元祖。でも走りは硬派! 初代トヨタ RAV4
▲当時、販売チャネルの関係でRAV4 JとRAV4 Lという2種類が販売された。デザインや装備は共通
オフロード性能を重視したトラックベースの本格クロカンが主流だった1994年に登場した初代RAV4。都市部をさっそうと走りつつ、レジャー時にはオフロードも走れるという、これまでにない新たな方向性を示したライトクロカンです。まさに現代のクロスオーバーSUVの先駆けと言えるモデルかもしれません。
登場時は3ドアのみの設定でしたが、1995年にはホイールベースを延長して居住性を高めた5ドアモデルのRAV4 V(ファイブ)も設定されました。
ライトクロカンという呼ばれ方から、なんちゃって四駆をイメージするかもしれませんが、4WD性能は高く、MTモデルでモータースポーツに参戦する選手もいました。
▲インテリアは若々しくポップなイメージにまとめられている
本稿執筆時点での流通量はたったの4台……。1990年後半~2000年代前半あたりまではまだ街にたくさん走っていたはずなのですが、いつの間にか絶滅危惧車となっていました。
支払総額は160万~220万円。うちMT車が2台、1台は走行2.5万kmという内容から、こだわりあるオーナーたちによって大事に維持されてきた貴重な物件だけが令和に生き残っているという奇跡的な状態のようです。
かつての大衆車を今から大切に乗るという粋なカーライフを実現するなら、狙い目のモデルになるかもしれません。RAV4は先代からタフなイメージを強く押し出しているので、あえて初代の都会的な雰囲気を楽しむというのも面白いと思いますよ。
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トヨタ RAV4(初代)
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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