絶滅危惧車のフォード Kaは、乗れたらエライ車だ!
2018/11/24

世界戦略車だったが日本では全く売れなかった
1996年にデビューしたフォード Kaは、同時期のフィエスタのプラットフォームを用いた、世界戦略車と呼んでいいコンパクトカーだった。
日本デビューは1999年で、それまでに世界では60ヵ国、50万台以上が販売されていた。
日本仕様はスペインで作られた他、ブラジル、イタリアなどでも生産された。
“ニュー・エッジ”デザインと呼ばれたエクステリアは、モーターショーで披露されたコンセプトカーと大差ない斬新なものだった。
それでいて新車時価格を150万円に抑えられたのは、フィエスタとのプラットフォームを共有化したことからだった。
ちなみに日本仕様は大型のラジエター、エアコンユニットの他、パワーウインドウ、リアゲート・オープナー、電動調整式ドアミラーなど、日本市場を意識したいわゆる“快適”装備を備えていた。
しかし、日本市場をちゃんと考えていたにも関わらず、トランスミッションだけは5速MTのみの設定だった。
CMで用いられたキャッチコピーは「乗れたらエライ」とウイットに富んだというか、自虐的というものだった……。

搭載された1.3Lエンジンはやや型遅れのOHVエンジンで、最高出力たったの60psと非力だった。
しかしながら車両重量は1トンを切っていたし、タイヤはなるべく四隅に寄せられていて、運動性能は思いのほか長けていた。
日本では一部の通にこそ好まれたが、商売としては失敗。日本に導入されてからたったの2年で販売を終了してしまった。
Ka自体は2回のフルモデルチェンジを経て、現在も3代目として販売は続いている。
日本での販売期間は短く、新車時価格も安かったことから車検を機に廃車処分されがちだったKa。
カーセンサーnetにまだ掲載されている物件が残っていること自体、奇跡的だと言える。
Kaがもつ魅力をわかっていた通によって乗り続けられてきたのだろう。
もう街中で見かける機会もほとんどないし、今見ても個性的なデザインで差別化を図りやすいコンパクトカー。
ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい。

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