ところでイタリアンスーパーカーって、いくらぐらいで買えるのか?【MARKET EDGE】
カテゴリー: 特選車
タグ: フェラーリ / ランボルギーニ / 458イタリア / ムルシエラゴ / ガヤルド / EDGEが効いている / MARKET EDGE / 伊達軍曹
2021/02/10

こんな時代でも数千万円級のスーパーカーはよく売れている
1月27日発売の雑誌「カーセンサーEDGE 3月号」では、「スーパーカーよ永遠なれ。」と題した各国製スーパーカーの大特集を展開している。
ここでは、同特集内に掲載された「スーパーカーの中古車事情 01」をweb用に再構成した特別バージョンをお届けしながら、イタリア製スーパーカーの中古車相場について考えてみたい。

2021年に入ってからというもの、「日本車の2020年米新車販売台数は前年比17.1%減!」「2020年の国内新車販売台数は前年比11.5%減!」などの悲観的なニュースが自動車業界を駆け巡っている。
だが、スーパーカーの世界は――中でも特にイタリアンスーパーカーの世界は――不景気風とは無縁のようで、人気モデルの相場高騰は続き、そしてそれを普通に購入する富裕層の数はさほど減っていない(もちろん、飲食店オーナーなどではコロナ禍の影響を受けてしまったケースも多いが)。
例えば、5000万円を下ることはほとんどないフェラーリ 488ピスタが飛ぶように……かどうかはさておき、まぁ普通に売れており、またランボルギーニ ウラカンの中でも、人気となっているのは3000万円オーバーとなるのは必至のペルフォルマンテまたはEVO。
いやはや、世の中がどうなろうとも、あるところには常にあるのがお金というものである。
「まあまあ現実的」といえるのはガヤルドと458イタリアか?
そんな状況下で、もしも「現実的な線で」イタリアンスーパーカーを探すとしたら、まず候補となるのはランボルギーニ ガヤルドだろうか。

ランボルギーニ ガヤルドとは、ご承知のとおりウラカンの前身にあたるV10エンジン搭載の“ベビー・ランボ”。
こちらの比較的走行距離多めな(といっても2万~3万km台)初期ベースグレードであれば、車両価格は850万~980万円といったところ。下取り車の価格次第では、さほど高額ではないローンを組むことができるはずで、何ならキャッシュで買える人もいるだろう。
もう一方の雄であるフェラーリでは、1世代前のV8ミッドシップフェラーリである458イタリアが「まあまあ現実的な線」といったニュアンスになる。

具体的には、走行距離少なめでオプション装備が充実している個体はさすがに2400万円以上となるが、やや走行多めな(といっても3万~4万km台)個体またはオプションが少々微妙な個体であれば、車両1800万円前後で探すことも可能だ。
もちろん車両1800万円というのは、市井の人間にとってはかなりのビッグマネーだが、同時に「ギリギリなんとかならなくもない……かも?」ぐらいの線でもあるはず。
頭金や下取り車次第ではあるが、車のローンに月額10万円を投入できるクラスタであれば、「フェラーリ 458イタリアと暮らす毎日」というのは決して夢物語ではない。
その他2モデルと併せ、下記に「現実的な(と言えなくもない)予算で買えるイタリアン・スーパーカー」の相場状況を詳述した。ご興味のある方は、そちらをお目通しいただきたい。
とりあえず注目したいのはこの4モデル!
ということで以下、まあまあ現実的な予算(?)で狙えるイタリアン・スーパーカーの概要と、それぞれの中古車相場を記す。
これらを実際に買える人はの数は少ないかもしれないが、参考として、あるいは目の保養として(?)、ご覧いただけたならば幸いだ。
注目相場:850万~1700万円

2003年から2013年まで販売された、5Lまたは5.2L V10搭載のランボルギーニ。2008年途中にフェイスリフトを実施している。
車両850万~980万円ほどの安価な(?)ゾーンで狙えるのは前期型ベースグレードで、走行距離は3万km前後となるのが一般的。
前期スーパーレッジェーラかフェイスリフト後の後期型を狙うとなると、相場は1300万円~というイメージに変わる。
考え方次第だが、「どうせ型落ちの中古車なのだから、中途半端に高いカネは出さず、いっそ1000万円以下に絞って考えてみる」というのも悪くはない。
▼検索条件
ランボルギーニ ガヤルド×全国
注目相場:1500万~2400万円

「せっかくランボルギーニを買うなら、ベビーランボではなくフラッグシップがいい!」と考える場合には、アヴェンタドールが候補となるわけだが、アレは最安値でも3000万円級。
だが1つ前のフラッグシップである「ムルシエラゴ」なら、ギリギリではあるが現実的な選択肢として注目することができる。
とはいえこれも基本的には2000万円超の個体が中心となるのだが、初期モデルであれば車両1600万円台から検討可能。
eギアのクラッチ交換が済んでいて、その他もしっかり整備されてきた個体であるならば、ぜひ注目したい。
▼検索条件
ランボルギーニ ムルシエラゴ×全国
注目相場:1650万~2800万円

ネオクラシックとして相変わらず人気のF355も候補のひとつだが、あくまで「近年のフェラーリ」の中で現実的な線を求めるとすれば、2009年から2015年まで販売された458イタリアだろう。
「暴落しそう」と言われ続けていた相場は結局さほど暴落しなかったが、それでも、最近は車両1800万円台付近でまずまず良好な1台が探せる状況に。ただ、本当にコンディションとオプション装備が良好な個体は2300万円~というイメージではあるのだが。
もちろん車両価格は高いわけだが、その代わりリセール価格も高いため、実質的な負担額はそこまで大きくはない1台だ。
▼検索条件
フェラーリ 458イタリア×全国
注目相場:2500万~3500万円

「現行型か、限りなく現行型に近いV8ミッドシップフェラーリが欲しい!」となると、さすがに一般的な稼ぎでは少々難しい相場水準になってくる。
現行型であるF8トリブートは車両4300万円~で、その前身の488GTB(2015~2019年)でも2500万~3500万円というのがおおむねの相場だ。
ただ、ある程度以上の頭金(現金+下取り車)を用意したうえで残価設定ローンを使うのであれば、2016年式付近の初期型488GTBもいちおう射程圏内に入ってくる。
これも高リセールが期待できるため、実質負担額は額面ほどではないのだ(とはいえ、もちろん誰もが買える類の車ではないわけだが……)。
▼検索条件
フェラーリ 488GTB×全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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